木星の巨大な嵐のメカニズムをアルマ望遠鏡で解明 米カリフォルニア大

9月3日(火)17時26分 財経新聞

アルマ望遠鏡がとらえた木星の電波画像。明るい帯は、大気が下降する領域となる高温域、暗い帯は、大気が上昇する領域となる低温域を示す。(c) ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), I de Pater et al.; NRAO/AUI NSF, S. Dagnello

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 カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、アルマ望遠鏡を用いた電波観測により、木星表面から50km下までの大気の状態をとらえ、雲の下に広がるアンモニアガスの3次元分布図を作成した。

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■木星表面の縞模様
 木星の表面には赤道と平行に茶色と白の特徴的な縞模様が見られる。これは緯度ごとに異なる向きの風が吹いているためで、この風のパターンは表面の縞模様とよく一致している。

 縞の境目付近には複雑な渦構造が見られる。代表的なものは大赤班と呼ばれる東西26000km、南北14000kmに及ぶ巨大な大気の渦で、その発見から数百年間存在し続けている。これらの渦の下では雷を伴った嵐が発生していると考えられている。

 火星の嵐は可視光では白い雲として観測される。この雲は下層大気の物質が上昇してできたもので「プルーム」と呼ばれる。プルームは木星の茶色と白の縞模様を大きくかく乱する可能性がある。

 プルームの根がどこにあるか?何によってプルームが引き起こされているか?可視光による観測だけではその疑問に答えることができなかった。

■今回の観測
 今回のアルマ望遠鏡による電波画像は、2017年1月、木星の南赤道帯でプルームの噴出が確認され、その数日後に撮影したものである。

 研究チームは、このプルームと周辺の下層大気を調査するため、アルマ望遠鏡で電波観測を行った。そして同時に、他の望遠鏡で観測された紫外線〜赤外線による画像と、アルマ望遠鏡による電波画像を比較。赤外線観測には日本の国立天文台すばる望遠鏡も寄与している。

 今回の観測によって、木星の表層でプルームや大規模な乱れが発生している間、大気の深層から上層へ高濃度のアンモニアガスが上昇していることが初めて明らかになった。
 また、複数の波長でプルームの噴出を観測することにより、大気下層の水蒸気対流によってプルームが引き起こされるという現在の理論を裏付けできた。

 この観測成果は、I. de Pater et al. ”First ALMA Millimeter Wavelength Maps of Jupiter, with a Multi-Wavelength Study of Convection”として、天文学専門誌「アストロノミカル・ジャーナル」に掲載された。

財経新聞

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