なぜプロゲーマーは腕組みばかり? 日本HPがゲーミングブランド「OMEN」で挑む課題

9月5日(木)13時45分 マイナビニュース

eスポーツやゲーム動画配信の盛り上がりを背景に、ゲーミング市場が拡大している。その中でHPが展開するゲーミングブランド「OMEN」は、より広いユーザー層を取り込むべくブランドの刷新を図るという。

その背景には、既存のゲーミングブランドがどれも似たような印象を与えるものになりつつあるという、HPの危機感がある。
○「腕組みしたプロゲーマー」のイメージが定着

停滞しているとされるPC市場だが、PCメーカー各社が取り組むゲーミングPCは好調だ。HPのゲーミング事業は「OMEN」と「Pavilion Gaming」を合わせて前年同期比で28%成長。2019年1月の事業説明会では、国内ゲーミングPC出荷台数で1位(2018年第1〜第3四半期、IDC調べ)と好調をアピールしていた。

ゲーミング事業が拡大する一方で、課題も出てきた。それはPCメーカー各社が展開するゲーミングブランドだ。黒い背景に赤といったカラーが多く、製品はスペックを強調、そこに腕組みをしたeスポーツ選手が並ぶなど、どれも似たり寄ったりの印象になりつつある。

そこでHPが取り組むのが、ゲーミングブランド「OMEN」の刷新だ。ゲームの種類や楽しみ方は多様化しており、今後も成長を続けていくためにはより広いユーザー層を受け入れる必要が出てきたというわけだ。

実際のところ、どのくらい多様化しているのか。Newzooの調査では、熱狂的なゲーマーと同じくらい、無料ゲームを遊ぶゲーマーや、他人のプレイ動画を見ることを好むゲーマーがいることが示されている。

また、ゲームに対するネガティブなイメージが残っていることも課題のひとつだ。他の趣味に比べて「ゲームが趣味」とは公言しにくい状況はある。「eスポーツはスポーツなのか」といった議論もいまだに続いている。こうした偏見や誤解に対してもHPは向き合っていくのだという。

ドイツで開かれた「gamescom 2019」では、多様性を表すグラデーションカラーを採用した新しいOMENブランドが登場した。9月の「東京ゲームショウ2019」から、日本でも新ブランドの展開が始まりそうだ。

○「PCを知らないPCゲーマー」が増加中?

HPのグーミングPCにもこれまでにない要素が増えている。ゲーミングPCとして初めて2画面を採用した「OMEN X 2S 15」は、ゲーム中にスマホを使うユーザーが多いことから開発に至ったという。それほど集中する必要のないゲームでは、スマホでチャットや音楽、ドラマを楽しむ人が多いのだという。

カジュアルゲーマーに向けた「Pavilion Gaming」シリーズも、ユーザー層の拡大に一役買っている。一般的なPCとプロ仕様のゲーミングPCの中間に位置する存在で、単に高性能なPCを求めるクリエイターやエンジニアにも訴求する製品となっている。

新しいサポートサービスとして、OMENシリーズの購入者を対象にした「Cafè de OMEN」も開始する。これまでも通常のPCサポートは提供されていたが、それに加えて「フレームレート」や「リフレッシュレート」など、ゲームに関わる技術に詳しいスタッフによる電話サポートを受けられるという。

かつてPCゲームのプレイヤーといえば、グラフィックボードの交換やPCの自作経験があるなど、PCに詳しい印象があった。だがeスポーツやプロゲーマーに憧れてPCゲームを始めたものの、普段はスマホしか使っていないなど、PCに詳しくないPCゲーマーの増加が背景にあるのではないだろうか。

単に性能の高いゲーミングPCを出したり、eスポーツ選手を前面に出せば売れる時代は終わりが近づいている。持続的な成長のためには、多様化するゲーム文化に対応し、育てていく必要があるというのがHPの狙いといえそうだ。

マイナビニュース

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