未知の富士山噴火の痕跡を発見、過去8千年で2回 東大などの研究

10月12日(金)8時33分 財経新聞

本栖湖に浮かぶ掘削プラットフォーム。(画像:東京大学発表資料より)

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 富士山は、もしも噴火したら甚大な社会的影響が危惧される火山の一つである。従って、その噴火の可能性を予測する研究が重要なわけであるが、科学掘削に基づく地質試料の分析をもとに、過去8千年のうちに2回、これまで知られていなかった富士山の噴火があったことが確認された。

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 研究は、秋田大学大学院国際資源学研究科のStephen Obrochta(スティーブン オブラクタ)准教授および東京大学大気海洋研究所の横山祐典教授らの共同研究グループによって行われた。

 ゲント大学(ベルギー)を中心として行われた、「QuakeRecNankai プロジェクト」という国際共同研究があるのだが、そこにおいて富士五湖の本栖湖で科学掘削が行われ、研究史上初めて、4メートルに及ぶ連続コア試料が得られたのである。この研究は、これを分析することで、富士山の噴火史を復元するという試みだ。

 さて、本栖湖であるが、富士五湖の中で最も深く(最大水深は約120メートルに及ぶ)、従って、過去1万年以上干上がったことがなく、連続して地層が堆積している。また、富士山に対して卓越風の風上にあるため、大小含めれば多数発生している富士山ならびにその側火山の噴火のうち、大きく西に火山灰が広がった噴火しか痕跡を留めていないという利点がある。

 今回の研究では、得られたコア試料に対し、肉眼観察と蛍光X線分析が試みられ、火山灰の層が分析された。そして、かつてない精度による、過去8千年に及ぶ富士山噴火の年代モデルが作られたのである。

 分析の結果、富士山の古代の3つの大噴火として知られる大沢噴火、大室噴火、最後の山頂噴火(剣ケ峰スコリア)の正確な年代を知ることができたほか、既知のどの噴火とも対応しないふたつの火山灰層、つまり未知の噴火の痕跡を得ることができたのである。

 なお研究の詳細は、Quaternary Science Reviews誌の電子ジャーナルに掲載されている。

財経新聞

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