Googleの目指す未来を詰め込んだスマホ 「Pixel 3 XL」先行レビュー

10月16日(火)1時35分 ITmedia Mobile

11月1日に発売するGoogleの「Pixel 3 XL」

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 Googleは11月1日に、自社開発のスマートフォン「Pixel3」「Pixel 3 XL」を発売する。この記事では大画面モデル「Pixel 3 XL」の各機能や性能について、借りられた実機をもとに見ていく。
 Pixel 3 XLの特徴は、Googleが開発した最新のAndroid OSやテスト中の機能をいち早く利用できる、大画面のハイエンド製品という点だ。Pixel 3 XLには最初からAndroid 9 Pieが搭載されている他、βテスト中の機能Digital Wellbeingをいち早く利用できる。ちなみに、日本でも以前はNexusシリーズと呼ばれるレファレンスモデルが発売されていたが、Pixel 3 XLはその流れもくんだ3年ぶりの後継モデルとも捉えられる。
 その一方で日本向けスマホとしての機能もしっかりと搭載してきた。IP68の防水・防塵(じん)に加えて、日本向けモデルはおサイフケータイに対応。モバイルSuicaなども利用できる。なるべく素のAndroidスマホを利用したいが、防水やおサイフケータイも欲しい人にとってはかなり魅力的なモデルといえる。
●ノッチ付き有機ELディスプレイとデザインをチェック
 Pixel 3 XLのスペックは、より大きな6.3型有機ELディスプレイとバッテリー容量以外は、基本的にPixel 3と同じだ。
 サイズは76.7(幅)×158(高さ)×7.9(奥行き)mmで重量は184gだ。サイズはiPhone XS Maxとほぼ同じだが、Pixel 3 XLの方が24gも軽い。既存モデルでサイズと重量が近いのはGalaxy S9+だ。
 ディスプレイは6.3型でアスペクト比が18.5:9の縦長のノッチ付きで、解像度はQHD+(1440×2960ピクセル)だ。HDRムービーの再生にも対応する。この仕様は単に現行スマホのトレンドを追いかけただけでなく、「Android 9 Pieがノッチ付きディスプレイとHDR対応VP9 Profile 2をサポートしたこと」も示す。
 この他、前面はノッチ部に広角800万画素カメラと、受話スピーカーと本体前面下部のスピーカーによるフロントスピーカーを搭載する。
 背面には1220万画素カメラと指紋認証センサーを搭載。NFC/おサイフケータイの非接触ICは指紋認証センサーと同じ位置に搭載されている。また、Qiによるワイヤレス充電にも対応している。
 本体の前面と背面にはCorning Gorilla Glass 5のガラスパネルとアルミ製フレームを採用。ただ、背面ガラスのうちカメラよりも下側の約3分の2の部分はソフトタッチの特殊加工が施されており、しっかりと持ちやすく、それでいてさらっとした質感を両立している。
 端子はUSB Type-Cのみ。USB PDでの充電とUSB3.1 Gen1でのデータ転送に対応。ヘッドフォン端子はなく、有線ヘッドフォンを接続するには付属のUSB Type-Cアダプターなどを利用する。nanoSIMカードトレイは1つだけだ。microSDスロットは搭載していない。
●高性能プロセッサのSnapdragon 845を搭載、ベンチマーク性能は?
 処理性能も見ていこう。プロセッサにQualcommのSnapdragon 845を搭載。メインメモリは4GB、ストレージ容量は購入時に価格の異なる64GBか256GBモデルかを選ぶ。他社のハイエンドAndroidスマホの中では平均的な仕様だ。
 総合ベンチマークAnTuTuや、3Dグラフィックの3DMark(Slingshot Extreme)でも、Snapdragon 845搭載モデルの中では平均的な結果だ。このあたりに新しいトピックはない。
●カメラは撮影+Google レンズに対応
 カメラの仕様は、アウトカメラが1210万画素でインカメラが800万画素だ。暗所でも明るく撮影できる他、白飛びや黒つぶれを防止するオートHDR、背景ぼかしのポートレート撮影、キャラクターと一緒に撮影できるAR機能など、最近のハイエンドスマホではおなじみの機能をとりそろえている。短時間触っただけだが、オートでも室内や夜景をきれいに撮影できた。
 ちなみに、PixelからGoogleフォトへ2022年2月1日までにアップロードした写真や動画は、元の画質のまま無料かつ容量無制限で保存できる。
 Pixel 3 XLのカメラのもう一つの特徴は、撮影時のプレビュー画面の長押しや、Googleアシスタントの画面から起動できるGoogleレンズだ。書類やメニューから文字を検出して検索結果を出す他、翻訳、電話発信、経路検索といったアクションを利用できる。気になるアイテムがどんな商品かを検索する機能もある。
 これらカメラで撮った被写体の認識機能自体は、他メーカーでも既に採用しているが、標準機能としてカメラに搭載されていることと、Googleの各種検索サービスを結び付けていることが利便性を高めている。日本語対応はようやく始まったばかりなので、今後さらなる進化を期待できそうだ。
 この他、Pixel 3 XLは本体両側面を握って操作するActive EdgeでGoogleアシスタントを起動できるなど、Googleのサービスへより簡単にアクセスできる接点を多く持っている。
 中でも純正のQi対応(最大10W)ワイヤレス充電台「Pixel Stand」は、Pixelのアラームやマナーモードと連動するだけでなく、Google アシスタントのGoogleフォト、Google Playミュージック、スケジュールなどの情報を見やすく表示し、スムーズに利用できる独自のコントロール機能を搭載している。ちなみに、市販のQi対応ワイヤレス充電台では、Pixel 3 XLを充電できるだけで、これらのコントロール機能は利用できなかった。
●Pixel 3 XLはGoogleの目指す未来を詰め込んだスマホ
 単純に高性能スマートフォンとしてPixel 3 XLを見た場合、他社製品と比べて明らかに優れた部分も劣っている部分もあまり見当たらない。現行の最新ハイエンドスマホの中では平均的なモデルだ。その一方で、11万9000円(Google Playストア価格)からという価格は割高に感じるかもしれない。
 だが、普段の生活のほとんどをGoogleに頼っている人や、今後のGoogleの動向が気になっている人にとって、Pixel 3 XLほどGoogle各種サービスを使いやすく、さらにGoogleがAndroidスマートフォン全体をどういった方向へ進めたいのかを体感できる端末はない。Googleが目指す、スマートフォンの在り方を体験したい人にとっては買いの端末だ。

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