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イーロン・マスク氏はどうやって恐怖を克服しているのか?

lifehacker10月27日(木)21時0分
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Inc.:私たちは毎日、失敗することを恐れています。ビジネスアイデアがうまくいかないのではないか? 財政難に陥るのではないか? 大衆の笑いものになるのではないか? イーロン・マスク氏のような偉大な人物でさえ、失敗を恐れています。

もしあなたが自動車の自動運転化や、宇宙への移住のような、途方もないことを達成しようとしているなら、大勢の前で無残な大失敗をする可能性は、かなり高いと予想できます。多くの人にとって、仕事を辞めたり、スモールビジネスを起業することが、身震いをする状況なのだとしたら、人類を火星に送るために全財産をつぎ込んでいることを世界中の人々に知られることは、どれほど恐ろしいことなのでしょうか?

それでも、マスク氏は、途方もなく無鉄砲で、リスキーで、価値のあることをやり続けています。彼はどうやって失敗の恐怖に対処しているのでしょうか? それとも、マスク氏は、生まれつき不安回路が欠落しているある種の超人なのでしょうか?

いいえ。マスク氏は、Yコンビネータのインタビューで、起業家仲間のジャレッド・フリードマン氏に、「恐怖をものすごく感じる」と告白しています。では、そんな恐怖を抱えながらどうやって彼は前に進んでいるのでしょうか?情熱


恐怖を克服するために、マスク氏は2つの要素を持っています。その1つ、そして最も重要なものは、溢れんばかりの情熱です。

当初、多くの人がスペースXは正気の沙汰じゃないと思っていた、とフリードマン氏は回顧しています。それにはマスク氏も完全に同意しています。「クレイジーでした。間違いなく。まわりの人からもはっきりそう言われました。でも、私自身もそう思っていたんです」。誰からも疑問の目で見られる状況で、マスク氏はどうやって歩みを進めることができたのでしょうか?

「ロケットテクノロジーを進歩させる動きが何か起きなければ、人類は永遠に地球に張り付いたままになると、考えたんです」。マスク氏は、ただじっと座って、事の成り行きを眺めていることなどできませんでした。

「テクノロジーが毎年自動的に進歩していくものだと思っている人もいますが、そうではありません。優秀な頭脳を持つ人たちが狂ったように努力したからこそ、テクノロジーは進歩してきたんです」とマスク氏は続けます。「テクノロジーは、誰もその発展に努力しなくなれば、失われてしまうものです。たとえば、古代エジプトを見ればわかります。当時、人々はあれほどの素晴らしいピラミッドをつくることができたのに、いつのまにか、そのつくり方を忘れてしまいました。歴史を紐解けば、そんな事例がいくらでも見つかります。エントロピーは私たちの味方ではないんです」

要するに、マスク氏にとって、テクノロジーの進歩と人類の幸福への関心のほうが、公衆の面前で大失敗をする恐怖より、単純に強かったということです。マスク氏が恐怖に動じないほどタフで頑丈な人間だということではありません。信念に満ちあふれているがゆえに、立ち止まらなかったということです。


運命論


とはいえ、目的意識がどれほど強くても、恐怖を振り払うのは簡単なことではありません。それはマスク氏も同じです。そこで彼は、もう1つの戦略を採用します。それは、戦略的悲観主義ともいえるものです。マスク自身は「運命論」と呼んでいます。

「運命論が、ある程度は助けになってくれます」とマスク氏はフリードマン氏に語っています。「蓋然性を受け入れれば、恐怖は小さくなっていきます。スペースXをはじめたとき、成功の確率は10%以下だと考えていました。本当にすべてを失う可能性があるのはわかっていました。しかし、たとえ失敗しても、人類の進歩に少しは貢献したことになるだろうと考えたんです」。

成功の確率が低いことを冷徹に受け入れれば、前進する勇気が得られると言われても、にわかには信じられません。しかし、この戦略を勧めているのはマスク氏だけではありません。作家のティム・フェリス氏も、最悪のシナリオを無理やり想像することで、疑いと戦うことを勧めています。これは、 疑似体験療法のやり方と同じです。恐れているものと向き合うことで、その支配力を弱め、もし最悪の事態になっても自分はサバイバルできるのだということを理解するのです。

マスク氏のファンなら、インタビューの全体を見るべきでしょう。起業家にとっていま最も旬な分野である「人工知能」がもたらす恩恵と危機に関するつっこんだ議論や、マスク氏が毎日どのように過ごしているか、今年の最大のひらめきについて知ることができます。


Elon Musk's Unexpected Secret for Pushing Through Fear|Inc.

Jessica Stillman(訳:伊藤貴之)
Photo by OnInnovation
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