これはAndroidタブレットの最終形? Samsung「Galaxy Tab S6」レビュー

10月28日(月)12時0分 GIZMODO


191022tab1
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

Androidタブレットの最高峰!

世の中、タブレットというとiPadみたいな雰囲気が主流だったりもします。でも、Androidタブレットにも、すばらしいモデルってあるものですよね。もしや、これが最終完成形かしら? そんな気がしないでもない、Samsung(サムスン)の「Galaxy Tab S6」のレビューをお届けいたしましょう。


191022tab2
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

いまAndroidタブレットって、あまり盛り上がっていません。そもそも多くのメーカーが、製造から撤退してしまったり、Chrome OSを搭載する2in1のデバイスにシフトしてしまっています。

Google(グーグル)だって、いまはChromebook一筋にして、自らAndroidタブレット開発からは手を引いてしまいましたしね。つまり、仕事にも遊びにもフル活用できるハイエンドなモデルを探すなら、SamsungのGalaxy Tab S6くらいしか選択肢がなくなっているという現状でもあります。


191022tab3
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

2019年モデルとして、昨年のモデルより多くの不満を解消したアップグレードが、Galaxy Tab S6で実現しています。以前の「Galaxy Tab S4」では、一昔前のプロセッサーが採用されていましたけど、Galaxy Tab S6では、最新のSnapdragon 855プロセッサーに6GBのRAM、128GBのストレージ容量というスペックになりました。8GBのRAMに256GBのストレージ容量という、ハイエンドモデルも選択可能です。広角と超広角レンズのデュアルカメラが背面に装備され、指紋認証センサが内蔵された10.5インチディスプレイという仕様で、650ドル(約7万円)から購入できますよ。

Galaxy Tab S6


191022tab4


これはなに?:仕事にも遊びにも使える、プレミアムなAndroidタブレット

価格:650ドル(オプションの「Book Cover」は別に180ドル)

良いところ:デザインよし、バッテリー長持ち、Book Coverはタッチパッドとスタイラスつきでホルダーも内蔵

残念なところ:DeXモードは動作が不安定気味、16:10のアスペクト比のディスプレイ、イヤフォンジャックなし、別サイズが選べない

Apple(アップル)への対抗心からでしょうか? Galaxy Tab S6には新たなマグネットのスロット部が用意され、専用のスタイラスを置けるようになりました。スロットに入れておくだけで充電も行なわれます。

アルミ製の渋いボディは、ゲームやお絵描き、映画やTV番組の視聴に最適なタブレットへと仕上がっていますよ。実のところ、HDR10+をサポートする初のタブレットだとSamsungは公言しており、美しい画面で動画をいろいろ視聴できそうです。


191022tab5
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

SamsungがAppleに対抗してきた部分には、残念なことだってあります。Galaxy Tab S4には備わっていたイヤフォンジャックが、Galaxy Tab S6にはありません。スマートフォンであれば、スペース的に厳しいという言い訳もできそうですけど、10.5インチサイズのタブレットであれば、そんな言い訳も通用しないですし、これは残しておいてほしかったですね。

しかしながら、もし動画を視聴し、インターネットを使うというのが用途であれば、650ドルで買えるGalaxy Tab S6は、ちょっとオーバーな仕様かなとも感じます。もちろんハイスペックなことは間違いなく、クアッドスピーカーでのサウンドは迫力あるものなんですけど、日常的なタスクでよいのであれば、この半分の値段で、いろいろなモデルが選べますから。Galaxy Tab S6には、Samsungが開発する「DeX」というデスクトップモードがあり、このおかげで生産的な仕事もはかどりそうです。ただ、いくつか頭に入れておいたほうがよいポイントだって存在しますよ。


191022tab6
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

まずは、本気で仕事にGalaxy Tab S6を使い倒したければ、180ドル(約2万円)という、かなり高めなオプション品となる専用のBook Coverのキーボードを購入することが前提となります。ただし、650ドルに180ドルをプラスすると高いような気もしますが、これでも11インチの「iPad Pro」を、キーボードなしで本体だけ購入するより30ドル高いだけと割り切ることだってできるかもしれません。


191022tab7
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

Book Coverのキーボードは、マグネットのコネクターにセットする、折りたたみ式のキーボード部と、本体背面に装着する、キックスタンドにもなるカバー部の2つで構成されています。


191022tab8
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

iPad Pro向けの「Smart Keyboard」のカバーとは異なり、Book Coverにはタッチパッドが備わっていますよ。これは、Galaxy Tab S6のほうが、iPad Proよりも勝るポイントでしょうか。Book Coverのキーボードは、一般的なキーボードと比較して、やや慣れるのにコツがいる小さ目のキーなんですけど、明らかにiPad ProのSmart Keyboardよりは、快適なタイピングができますね!


191022tab9
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

Galaxy Tab S6のキックスタンドは、なかなか頑丈な構造で、ハードに使っても安定したタスクが進められます。スタイラスを入れておくスロットもBook Coverで覆われるため、いつのまにかスタイラスを落としてしまう心配がなくていいですよね?

ネット上では、キックスタンドが甘くて、携帯しているうちに外れてしまうという苦情も目立ったのですが、ボクが使ったかぎりでは、そのような不具合はありませんでした。どちらかというと、Book Coverを本体背面から外そうとすると、かなり力がいるという感じでしょうか。もしかしたら、Samsungが注意事項に挙げていましたけど、汚れていたり、油分が付着したままBook Coverをつけると、ひっつきが悪くて外れやすくなるという問題だったのかもしれませんね。

なにはともあれ、仕事でフル活用というシーンにおいては、通常のAndroidのホームスクリーンから、デスクトップ画面に近くなるDeXモードへと、タブレットのクイック設定のメニューから移行することになります。すると、スクリーン下部にタスクバーが現われ、開いているアプリをすばやく切り替えたり、いくつかのアプリや画面を同時に開いたままマルチタスクが進められます。メールを書いたり、Powerpointのプレゼンを作成したり、レビューを書いたりといったタスクは、これでGalaxy Tab S6だけでも快適にこなせるようになりますよ。


191022tab10
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

とはいえ、たまにDeXモードが思うように動かない場面に直面することもあるでしょう。たとえば、Android向けの『Star Wars Galaxy of Heroes』などのゲームをプレイしていると、別のタスク画面へ移った瞬間、いきなりゲームが中断してしまったりします。これはきっとマルチタスクを想定していない、スマートフォン画面向けにゲームが開発されたからだと考えられますね。どちらかというと、Samsungのせいというよりは、アプリごとに開発者が対応していかねばならない問題でもあるのでしょう。

さらに、いつも使っている「Airtable」というアプリにベンチマークのデータを記録しようとすると、DeXモードで使っているにもかかわらず、ログインすることができませんでした。いちいちラップトップで必要なリンクを取得しなければならないか、Androidの専用アプリでリンクを取得しなければならず、ただし、アプリから使うとフルスクリーン表示ができないという不具合が生じてしまいました。


191022tab11
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

DeXモードには、こうした不具合を解消すべく、強制的にアプリをフルスクリーン表示に変える「DeX Labs」という機能が用意されています。しかしながら、それほどメジャーでないアプリを使おうとすると、すぐに挙動がおかしくなり、間延びした変な画面を見せられることが多々ありました。こうした問題に、多くのユーザーはたまにしか遭遇しないのかもしれません。ただ、いざおかしな画面を見せられると、なんともみじめな気分になりますし、使いにくいったらありゃしないですよね。

そう考えると、なぜSamsungは、わざわざAndroid OSをタブレットに採用し続けているのか、疑問がわいてきます。Chrome OSないしはWindowsにしてしまえば、Androidが抱えている限界のような問題点からは逃れられそうです。そもそもAppleでさえ、タブレット向けには「iPadOS」を用意していますし、Googleも実現は程遠いものの「Fuschia」プロジェクトに取り組んでいますから。

OSが抱える不具合を別にするならば、Galaxy Tab S6の16:10のアスペクト比は、映画を見るにはよいものの、もう少し仕事に使うならば縦のスペースがほしくなりそうです。iPad Proのように、12インチや13インチのモデルを用意し、より大きなディスプレイを求めるユーザーのリクエストにも応えられるようにしてほしかったですね…。


191022tab12
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)

Androidタブレットというカテゴリーこそが、消えゆく存在であったりするかもしれません。そのなかで、Galaxy Tab S6の完成度は非常に高く、11時間25分の連続使用というバッテリーの持ちのよさもあります。また、ディスプレイに指紋認証センサを内蔵していたり、デュアルカメラを装備していたり、デザイン的にもよいキーボードカバーが用意されていたり、いろいろと使い勝手もよいものです。メディア視聴には、Galaxy Tab S6は十分すぎる出来栄えで、ただその用途には値段が高すぎるかな?

一方、仕事向けにというと、キーボードのキーサイズが小さかったり、16:10のアスペクト比は使いづらかったり、まだDeXモードに非対応のアプリがたまにあったりと、課題はいくつかあります。きっと将来的には、もっとDeXモードが改善されていくんでしょうけど、現時点でSamsungがAndroidでのタブレット対応を頑張っているというのは、一定の評価にも値するでしょう。

まとめ・どうしてイヤフォンジャックがなくなったのかは疑問です。

・Galaxy Tab S6のディスプレイは美しいものの、16:10のアスペクト比は仕事には向かず、メディア視聴向けです。

・仕事にフル活用したければ、180ドルのオプションとなるBook Coverの購入が必須となります。

・Galaxy Tab S6に、XLモデルなど、ディスプレイサイズの大きなものがない以上は、12.9インチのiPad Proの対抗馬にはなれません。

・以前よりはDeXモードの操作性は向上しましたが、特定のアプリやサイトでの不具合は引き続き生じています。

GIZMODO

「タブレット」をもっと詳しく

「タブレット」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ