金沢大、短時間ガンマ線バーストのX線超過と減光との相関を明らかに

11月2日(土)21時47分 財経新聞

短時間ガンマ線バーストに伴うX線放射(写真:金沢大学の発表資料より)

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 金沢大学は10月28日、短時間ガンマ線バーストに伴うX線放射と減光との関係を記述するモデルを発見したと、発表した。長らくX線放射のメカニズムは謎とされてきたが、今回の発見で現象が発生する状況や仕組みの解明加速が期待される。

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■長らく原因が謎だったガンマ線バースト
 ガンマ線バーストは、20秒ほどの短期間で、数百キロ電子ボルトのエネルギーを持つガンマ線が宇宙から降り注ぐ現象だ。1967年に米核実験監視衛星によって発見されて以降、現象の継続時間の短さから長らく謎の存在だった。

 ガンマ線バーストの正体が判明するきっかけになったのが、1997年に、伊・蘭両国が共同で開発したX線観測衛星ベッポサックスによる、X線残光の発見だ。X線が1週間近く残るため、ガンマ線バーストの発生位置がわかるようになった。

 ガンマ線バーストは現在、大質量星の崩壊による超新星爆発(長時間ガンマ線バースト)や、中性子星やブラックホール等の連星が合体(短時間ガンマ線バースト)する際に噴出する電磁波だと、考えられている。短時間ガンマ線バーストの場合、100秒程度のX線放射(X線超過)が確認されているが、その放射メカニズムや発生機構は謎だった。

■ガンマ線バーストに伴うX線が詳細を明かす
 金沢大学の研究グループは、複数の短時間ガンマ線バーストに伴うX線超過に関するデータを解析した。その結果、X線超過の時間変動が指数関数的な減光として記述されることを発見した。暗いX線超過ほど、エネルギーの放射効率が悪いことが確認されたという。

 研究グループによると、X線の指数関数的な減光から、連星が合体した後に形成される中心天体や合体の衝撃により、周囲に放出される物質の運動情報が取得できるという。このため、ブラックホールが形成される際に発生する強い重力の状況や、ガンマ線バーストのエネルギー源の解明につながるだろうと、研究グループは期待を寄せている。

 研究の詳細は、米天文物理学誌Astrophysical Journalオンライン版にて6月5日に掲載された。

財経新聞

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