ボイジャー2号が太陽圏から脱出 データ解析結果公表される

11月7日(木)19時19分 財経新聞

太陽圏を脱出し星間空間へと到達したボイジャー探査機 (c) NASA/JPL-Caltech

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 米航空宇宙局(NASA)が運用するボイジャー2号が、2018年11月5日に太陽圏を脱出し、星間空間へと到達していたことが確認された。ボイジャー2号から送られてきたデータを分析して判明したもので、米アイオワ大学などが論文を発表した。

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■太陽系惑星から数々の発見をしたボイジャー探査機
 2基のボイジャー探査機は1977年に打ち上げられ、木星や土星、冥王星等の太陽系惑星の探査で多くの発見に貢献した。その後、ボイジャー探査機は太陽から遠ざかる方向に航行を続けている。太陽の光が届く範囲では太陽光発電で航行されていたが、木星以遠では原子力電池によって航行が続けられている。

 ボイジャー2号に先立って、ボイジャー1号は2012年に太陽圏を通過した。「太陽風」と呼ばれる太陽コロナで生成されたプラズマは、太陽圏内を放射状に拡がっている。「ヘリオシース」と呼ばれる太陽風の影響が及ばない領域と太陽圏とを隔てるヘリオポーズを、ボイジャー2号が今回通過したことになる。

■ボイジャー1号の観測結果との違いも
 ボイジャー探査機が太陽圏から離れたかどうかは、プラズマの濃度で明らかになる。太陽から約180億キロメートル彼方では、太陽風による高温で低濃度のプラズマから、星間物質による低温で高濃度のプラズマへの移行がみられたという。ボイジャー探査機2基は別のルートを辿るが、ヘリオポーズまでの距離はほぼ同じだという。

 この結果は太陽圏が対称性をもつことを示唆する。ボイジャー2号に搭載されたプラズマ波装置に携わるアイオワ大学のDon Gurnett名誉教授によると、ヘリオポーズは球面に近く太陽圏は弾丸のような形だという。

 太陽圏の内外では、磁場の強さが変わらないことも再確認された。磁場への影響は、太陽圏内においては太陽から、星間物質のある太陽圏外においては超新星爆発を起こした星から受けることになる。そのため研究者らは太陽圏内外で磁場に違いがあると予想したが、ボイジャー1号、2号ともに予想を覆した。

 その一方で、ボイジャー2号は1号と異なるデータを収集している。ボイジャー2号は太陽圏から星間空間へと漏れ出る粒子を検出したが、これはボイジャー1号ではみられなかった傾向だ。

■ボイジャー探査機の稼働は残りわずか
 現在、ボイジャー2号からのデータが地球に届くまでには、約19時間必要となっている。原子力電池で稼働するボイジャー探査機は、2020年頃までは電池の寿命がもつというが、その後は観測装置が運用できなくなると予想される。

 研究の詳細は、英Nature Astronomy誌にて4日に掲載されている。

財経新聞

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