スマホ2台持ちを卒業できる「デュアルSIM」とは?使い方や注意点まとめ
2018年11月21日(水)10時45分 しむぐらし by BIGLOBE
SIMフリースマホの紹介記事を読んでいるとき、「デュアルSIM」や「DSDS」といった言葉を目にしたことはないでしょうか。
「そもそもデュアルSIMってなに?」「使い方は?」「どこが便利なの?」といった疑問にお答えします。
目次 |
そもそも「デュアルSIM」「DSDS」って何?
「デュアルSIM」とは
「デュアルSIM」というのは、2つの携帯電話回線を1台のスマホで同時に扱う機能のことです。
2つの携帯電話回線を1台のスマホに登録して、2つの電話番号を使い分けたり、データプランを選んで使ったりすることができます。
↑デュアルSIM対応のスマホでは、2つの電話番号を1台で扱えます
「DSDS」とは
「DSDS」というのは「Dual SIM Dual Standby」の略語です。その意味は、デュアルSIMのスマホで、同時に待受ができるというものです。つまり、2つの電話番号のどちらに電話がかかってきても、受けられる状態になるというもの。
2018年に発売されたデュアルSIM対応のスマホは、ほとんどがこのDSDSに対応しています。
デュアルSIMを便利に使うには
デュアルSIMは、料金を安くしたい、仕事用の電話番号を分けたい、いつものスマホを海外でも使いたい、といった場合に便利です。
使いこなしのコツはズバリ「SIM選び」。目的にあわせてSIMを選ぶと、より便利に快適に使えます。
活用法の一例を紹介しましょう。
1.今まで使っていた番号+格安SIM
「格安スマホにして料金を抑えたいけど、電話番号とメールアドレスは変えたくない!」という人にピッタリな使い方です。新しく格安SIMを追加して、今までの携帯電話会社の契約を見直すことで、料金を安くする使い方です。
格安SIMは容量が大きいデータ通信プランをチョイス。今まで使っていたNTTドコモ、au、ソフトバンクの契約はそのまま残して、料金が安いプラン(データ容量が少ないプラン)に変更します。
スマホの設定では、今まで使っていた電話番号を通話用にして、格安SIMはデータ通信用に設定します。Moto G6 Plusなら、下の画像のような設定になります。
格安SIMのデータ通信には、サービスの性質上、どうしても遅くなってしまいがちな時間帯があります(お昼頃や夕方)。こうした時間帯には大手の携帯回線に一時的に切り替えれば、快適に使うことができますよ。
2.仕事用とプライベート用
仕事用の電話番号を持っている人も2つの電話番号を1台のスマートフォンで使えます。着信があったときは、どちらの電話番号にかかってきたのか、画面で確認できるので、仕事の電話の取り逃しを防げます。
3.海外で使う
日本の携帯電話会社で契約した回線を海外で使うと、高額な料金を取られる場合があります。また、格安SIMでは海外での通信に対応していないこともあります。
そこで、「海外旅行用のプリペイドSIM」を2枚目のSIMとして追加すると、海外での通信も割安な料金で行えます。この方法は難易度が高めなので、十分調べて理解した上で実践してください。海外用のSIMは、家電量販店などで購入できます。
海外に滞在するとき、デュアルSIM対応スマートフォンを片方は日本で使っている通話用のSIM、もう一方を「海外旅行用のプリペイドSIM」という組み合わせで使います。プリペイドSIMはデータ通信用に設定し、日本で使っている番号は国際電話のみで使います。
注意点として、日本で使っているSIMは「海外ローミング」の設定をオフにしないと、高額な請求が来る場合があります。また、国際電話の通話料は割高で、着信時も通話料がかかる点も要注意です。
デュアルSIMの設定
ここからは、実際の格安スマホを使ってデュアルSIMの使い方を紹介しましょう。機種はモトローラ製のAndroidスマートフォン「Moto G6 Plus」です。
↑Moto G6 Plus。このスマホのレビューはこちら
1.スマホにSIMカードをセットする
スマホのSIMカードトレイに、2枚のSIMカードをセットします。Moto G6 Plusの場合、端末上部の穴に付属の「SIMピン」を差し込むと、SIMカードがでてくるようになっています。
↑デュアルSIM対応のスマホでは、SIMカードを2枚挿せるようになっています
2.SIMの設定をする
デュアルSIMの設定は、スマートフォンの設定の中にあります。Moto G6 Plusでは、設定を「ネットワークとインターネット」→「SIMカード」とたどっていくと表示できます(項目名などは機種によって異なります)。
ここで選ぶのは、「データ通信」をどちらのSIMカードで行うか。格安SIMで通信料金を抑えたい場合は、そのSIMを選びましょう。
この設定とは別に、格安SIMの通信を使うための“APN設定”も「モバイルネットワーク」の設定から行います。
↑デュアルSIMの設定。データ通信(ネット接続)はどちらか一方の回線を使います
↑2つの携帯回線につながりました
通話してみた
2つの音声回線を設定した格安スマホを使って、それぞれ通話を試してみました。
発信する番号はその都度選べる
デュアルSIMのスマホでは、発信するときに使う電話番号を選べるようになっています。
Moto G6 Plusの場合、「スマートSIM」という機能が用意されています。これは、電話を使っていくうちに、どちらの番号で発信すればいいのかをスマホが学習していくというもの。こうしたより便利に使える仕組みが用意されているかどうかも、機種選びの1つの指針になりますね。
↑電話をかけるときに、どちらの番号で発信するか選べます
電話を受ける
着信時は、どちらのSIMにかかってきた電話なのかが表示されます。仕事用の電話番号とプライベート用の電話番号を1台のスマホにまとめたときも、どちら宛の着信か分かるので安心ですね。
デュアルSIMのスマホ選びで注意したいこと
デュアルSIM対応の格安スマホを選ぶ上で、いくつか注意したいことがあります。ここでは代表的な2つを簡単に紹介します。
microSDと併用できない場合も
格安スマホでは、写真などの保存にmicroSDを使っている人も多いのではないでしょうか。
デュアルSIM対応のスマートフォンを選ぶときにぜひチェックしておきたいのが、「2枚のSIMとmicroSDを同時に使えるか」ということ。
機種によっては、2枚目のSIM差し込み口がmicroSDの差し込み口と共用になっているものもあり、そうした機種の場合、2枚目のSIMカードを差し込むと、microSDを入れることができなくなります。
ちなみに、Moto G6 Plusは2枚のSIMカードを入れた上で、microSDを使えます。
au回線は注意が必要
au(KDDI)の回線や、au回線の格安SIM(BIGLOBEモバイルのタイプAなど)をデュアルSIMで使う場合は、注意が必要です。
2018年現在、市場に出回っているデュアルSIM対応スマホは、1つの回線でLTE(4G)に対応していますが、もう一方は3Gのみに対応しているタイプが主流です。そして、格安スマホのほとんどの機種ではauの3Gサービスに対応していません。
つまり、そのような多くのデュアルSIM対応のスマホでは、ドコモ回線×au回線で「LTEのデータ通信」をドコモ回線に設定すると、「通話の待ち受け」ができなくなります。(「データ通信をau回線で行う」設定にしない限り、au回線で通話ができなくなります。)
こうした機種では2つのau回線を組み合わせでも片方しか利用できません。
両方のSIMをLTEで使える「DSDV(Dual SIM Dual VoLTE)」に対応しているスマホを選ぶと、こうした問題を避けられます。au回線をデュアルSIMで使いたいなら、「DSDV」に対応しているかどうかを確認しましょう。
今回紹介したMoto G6 Plusはこんなスマホ
MotorolaのMoto G6 Plusの詳細は以下のページからご確認いただけます。
この機種を実際に使ってみたレビュー記事はコチラ
自分の使い方にぴったりのスマホをぜひ探してみてくださいね。