PS5が拓く新たなゲーム史 第1回 ゲームの刺激を両手で感じる! 「DualSense」の異次元体験

11月24日(火)18時0分 マイナビニュース

——ここから、そしてこの日から、世界史の新たな時代が始まる。

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは、1792年の「ヴァルミーの戦い」で、フランス革命軍がプロイセン軍を退けたことを受け、こう発言したとされている。

それから228年。数えきれないほど多くの「時代のターニングポイント」があった。そして、2020年11月12日。この日もまた新たな時代のターニングポイントとなった。それは、長い歴史のなかで考えれば、小さな転換点かもしれない。だが、令和に生きるゲーマーにとっては、大きな変化だっただろう。

ここから始まったのは、ゲーム史の新たな時代。次世代ゲームハード機「PlayStation 5(PS5)」の発売によって、新たな時代が幕を開けたのだ。
○新しい時代には変化が伴う。「×ボタンでの決定」は慣れるまでの辛抱

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から発売されたPS5は、前PlayStation 4(PS4)と比較して約100倍の読み込み速度を実現させるカスタムSSDを搭載していたり、ゲーム内で光がオブジェクトに作用するレイトレーシング機能を搭載していたりと、革新的な進化を遂げている。

そこで、この連載では、PS5の機能やタイトルにフォーカス。新しい機能を使うことでどんなゲーム体験が味わえるのか、実機に触れながらお伝えする。まずは、PS5の電源を入れたあとにプレイヤーが手にする「DualSense ワイヤレスコントローラー」(以下、DualSense)に搭載された“驚愕の新体験”を紹介しよう。

「DualSense」は、PS5の操作に使うコントローラー。だが、ただのコントローラーと侮るなかれ。「DualSense」には、「ハプティックフィードバック」や「アダプティブトリガー」と呼ばれる技術が採用されており、これがゲームへの没入感を高めるカギになっている。

コントローラーは白を基調としたデザインで、サイズがW160×D106×H66mm、重さが約280gと、PS4コントローラー「DUALSHOCK 4」(W161×D100xH57mm、約210g)と比較して気持ち大きい程度。「DUALSHOCK 4」に搭載されている「SHARE」ボタンの代わりに、「Create」ボタンを搭載した。

実際に手に取ってみると、大きさや重さはさほど気にならず、緩やかなカーブを描いたデザインのグリップが両手にフィット。印象的だったのは、握りこんだときに感じるザラリとした手触りだ。実は、「DualSense」のグリップ部分の裏側には、「△〇×□」のシェイプス加工が施されており、これが手にザラザラとした刺激を与える。

「ザラザラ」と書いたが、決して不快ではない。むしろこのザラついた加工は心地よいうえに、滑り止め効果を発揮し、グリップ力を向上させてくれそうな気がした。なお、このシェイプス加工は、PS5本体の白いカバー部分の内側にも施されている。

コントローラーを使って行う基本的な操作は「DUALSHOCK 4」とほぼ同じ。そのため、PS4のユーザーであれば、特別使いかたに困ることはないだろう。説明がなくても、直感的にゲームをプレイできるはずだ。

ただ一方で、PS4ユーザーにとって、慣れるまで時間がかかりそうだと感じたのは、やはり「×ボタンで決定」と、「〇ボタンでキャンセル」である。

PS5では、初代PlayStationから踏襲されてきた「〇ボタンで決定」「×ボタンでキャンセル」という日本での設定が、グローバルに合わせる形で変更になった。普段から海外のゲームやPCのゲームを嗜んでいるユーザーからすると、むしろうれしい変更点なのかもしれないが、そうでない人からすると、はじめのうちは戸惑うことが多いだろう。

特に、PS5は、99%以上のPS4ソフトと後方互換性があると発表されている。そのため、これまでPS4で遊んでいたソフトをPS5で遊ぶ際にも、同じゲームなのに決定とキャンセルが入れ替わってしまう。操作しづらいと感じる人は少なくないはずだ。実際筆者も、何気なく「×」ボタンでキャンセルしようとしてしまい、意図しない操作をすることが何度もあった。

一応、本体設定の「アクセシビリティ」から「〇」ボタンと「×」のボタンを入れ替えることは可能だが、これをすると、「×」ボタンでのキャンセルと引き換えに、「×ボタンでジャンプ」だったゲームでは、「〇ボタンでジャンプ」に変わってしまうなど、ゲームの操作がすべて切り替わるため、あまりオススメはできない。残念ながら、慣れるほかないだろう。

○『ASTRO’s PLAYROOM』で楽しく「DualSense」に触れる

では、実際に「DualSense」の機能を体験してみたい。

PS5をゲットしたら、おそらくほとんどの人が目当てのタイトルを同時に購入するだろう。「すぐにでもそのソフトをプレイしたい」と、はやる気持ちもわかる。

だが、ちょっと待った。そのタイトルは、一度横に置いておこう。そして、プリインストールされているアクションゲーム『ASTRO’s PLAYROOM』をプレイしてみてはいかがだろうか。

なぜならば、『ASTRO’s PLAYROOM』は、「DualSense」のハプティックフィードバック、アダプティブトリガー、モーションセンサー、タッチパッドといった、新機能を存分に味わえるよう設計されているからだ。

まずは、「DualSense」を通じたPS5がもたらす新たなゲーム体験を、楽しみながら味わってほしい。

『ASTRO’s PLAYROOM』を始めると、いきなり「ハプティックフィードバック」技術の真骨頂が全力で押し寄せてくる。リズムや大きさの異なるさまざまな振動が組み合わさることで、主人公キャラクター「Astro」がゲーム内で感じるであろう感覚をすべてコントローラーで体感できた。

たとえば、「Astro」が歩いているときは、左足を踏み出したタイミングで「DualSense」の左側が振動し、続いて右側が振動。歩くリズムに合わせてグリップの左右が交互に振動することで、キャラクターがトコトコ歩いている様子を両手で実感するわけだ。移動スピードによって振動の大きさが変わるのも明確に伝わってきた。

「Astro」が強い風に当たると、「DualSense」の細かく長い振動と不規則で大きな短い振動によって、自分が風に吹かれているような感覚になり、ジャンプして着地した場所が金属の床であれば、「キーン」と金属音が響く余韻のような小さく長い振動が手に残る。

水の中に入ったら、「ブルリ」と大きく重たい振動が手に伝わり、波に浮いている間は、左右不規則なタイミングでゆるりとした振動が繰り返されることで、水に浮いている状態を感じさせる。

氷の床では、スケート靴で氷上をすべっているような長めの振動が届くだけでなく、グルリと回転すると、スケートの刃で氷をガリガリと削るような振動が伝わってくる。左回転時はコントローラー左側が大きくなり、右回転時は右の振動が大きくなるという細かさには驚かされた。

雨が傘に当たる感触もリアルだ。小雨が降っているときのポツポツとした感覚や、土砂降りの大きな雨粒が傘に当たるボトボトした感覚まで忠実に再現。そのうえ、ゲームのサウンドと重なることで、自分が本当に雨の中にいるような錯覚さえあった。

しかも、コントローラーのサイドや裏側など、それぞれ振動する場所が細かく使い分けられている。ゲームの世界と自分の感覚がリンクすることで、高い臨場感、没入感でゲームをプレイできるのだ。

「DualSense」の機能のなかでも、個人的に感動したのが「L2」「R2」ボタンに搭載された「アダプティブトリガー」だ。この機能では、ゲーム内のシーンに応じて、ボタンの抵抗力が変化する。

たとえば、「ガチャガチャ」のレバーを引くシーン。レバーが反応するポイントでグッとボタンが重くなる。力を込めて押し込むと、次の瞬間からフッとボタンが軽くなり、一気にレバーを倒せるようになっていた。

また、「Astro」がガトリングガンを乱射するときの臨場感は圧巻。弾を撃つたびに抵抗力が変化し、ボタンを長押ししているだけにもかかわらず、「ガガガガガ」と反動で指が戻されて、まるで実物を撃っているかのような衝撃を感じる。実物のガトリングガンは撃ったことないけど。

『ASTRO’s PLAYROOM』の操作で使うのは指だけではない。ゲームを進めると、内蔵マイクに息を吹きかけるギミックが待ち受ける。

「DualSense」の傾きを検知するモーションセンサーも活用。コントローラーを傾ければ、その角度へ「Astro」の乗るカエル型ロボットがジャンプし、コントローラーを内側から外側へ振れば、サル型ロボットが、つかんだロープで回転を始める。

さらに、タッチパッドをスライドさせてボール型スーツを身にまとった「Astro」を転がすステージなど、多彩な操作方法でプレイヤーを飽きさせない。

○やりこみ要素やプレステファンにうれしい小ネタ演出も満載

『ASTRO’s PLAYROOM』のステージには、「アーティファクト」や「壁画のパズルピース」がさまざまな場所に隠されているうえ、タイムアタックの「スピードラン」が用意されているなど、やりこみ要素も盛りだくさん。ガッツリやりこまなくても、全ステージを一通りプレイするだけなら2時間程度で終わるので、かなりリッチな「DualSense」チュートリアルとして楽しめる。

また、ステージのあちこちにある「過去のゲームの再現シーン」を見つけるのも『ASTRO’s PLAYROOM』の楽しみの1つだ。テレビカメラを持ったキャラクターが映すのは、『モンスターハンター』や『DEATH STRANDING』『The Last of Us』『ファイナルファンタジーVII』といった過去作のワンシーン。意外なところに小ネタが隠れていることもあるので、探索の楽しみにもなるだろう。

集めるアーティファクトは、過去のプレイステーションに関するガジェットたち。「ポケットステーション」や「PS One」「メモリーカード」など、懐かしいアイテムが見つかるはずだ。「あ〜、こんなんあったわぁ」と懐かさを覚える人や、「メモリーカードなんてあったんだ……」と新鮮さを感じる人など、世代によって受け取りかたは変わるかもしれない。

ゲットしたアイテムは、ゲーム内の「PlayStationラボ」に飾られる。ガジェットをパンチすると、起動音が鳴ったり、ディスクカバーが開いたりするので、懐かしさに浸るのもよさそうだ。

パズルのピースを集めれば、「PlayStationラボ」の壁画が埋まっていく。どんな絵ができるかは、やってみてからのお楽しみ。

ゲームとしての楽しみもさることながら、「DualSense」の機能を存分に試せる『ASTRO’s PLAYROOM』。やりこみ要素も満載で、PS5の新たなゲーム体験に触れる入門編として、これ以上ない存在だろう。

なにより、『ASTRO’s PLAYROOM』のハプティックフィードバックのクオリティは、かなりのものだった。地面の素材ごとに異なる振動を手で味わう感覚はまさに新体験。アダプティブトリガーの臨場感と相まって、ゲーム史の新たな時代の幕開けにふさわしい感動を提供してくれるタイトルといえよう。

ここで体験した「DualSense」の機能がほかのゲームタイトルでどのような使われかたをするのか、ワクワクは増す一方だ。

(C)2020 Sony Interactive Entertainment Inc.

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