キオクシア上場にかかる期待と不安
財経新聞2024年12月10日(火)9時36分
(c) 123rf
●半導体大手キオクシアが上場
半導体大手のキオクシアホールディングスが、12月18日に東証プライムに上場する。
【こちらも】バフェット氏の債券投資家への転向が意味すること
売り出し価格は1455円で、上場によって資金調達の手段を多様化するのが狙いである。
キオクシアは上場によって約277億円を調達できる見込みで、生産能力の増強に充てる。
NAND型フラッシュメモリー世界3位のキオクシアは、2020年10月と今年10月に2回上場を計画したが、いずれも半導体市況の悪化で頓挫した経緯があり、今回が3度目の正直となった。
AI(人工知能)需要を追い風に大きな期待がかかる。
●旧東芝メモリだったキオクシアの歴史
キオクシアの前身は、東芝の不正会計事件による債務超過解消のため、2017年に設立された旧東芝メモリホールディングスである。2019年10月1日より現在のキオクシアホールディングスに社名変更された。
現在も東芝はキオクシアHDの約40.6%の株式を保有する大株主である。
NAND型フラッシュメモリーは、東芝時代の1987年に発明された。エヌビディアやインテルが製造する計算するためのロジック半導体とは異なり、データを保存持ち出しするための半導体である。
NAND型フラッシュメモリー生産のためには、巨大で最先端の工場を建設する必要があり、膨大な設備投資が必要となる。
●上場には不安も
AI需要が高まれば、データセンター向けの需要も高まり、フラッシュメモリーの需要も高まることは疑いの余地がない。
ただ、2024年3月期にはスマートフォンやパソコンの需要の落ち込みで、2連続の赤字となった。4-9月期は黒字を確保したが、韓国勢などとの競争は激化しており、同じメモリーの一種のDRAMほど需要がないとも言われている。
時価総額が当初期待されていた1兆5000億円に対し、約半額の7840億円にとどまり、10月上場の東京メトロを上回りそうとはいえ、投資家の期待は決して高くない。
もはや東芝時代ほどの勢いもないともみられ、半導体メーカーとしての期待値もエヌビディアには遠く及ばない。
日の丸メモリーと言われた旧エルピーダメモリ―の再来を危惧する声もあり、上場への熱狂度は低い。
半導体大手のキオクシアホールディングスが、12月18日に東証プライムに上場する。
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キオクシアは上場によって約277億円を調達できる見込みで、生産能力の増強に充てる。
NAND型フラッシュメモリー世界3位のキオクシアは、2020年10月と今年10月に2回上場を計画したが、いずれも半導体市況の悪化で頓挫した経緯があり、今回が3度目の正直となった。
AI(人工知能)需要を追い風に大きな期待がかかる。
●旧東芝メモリだったキオクシアの歴史
キオクシアの前身は、東芝の不正会計事件による債務超過解消のため、2017年に設立された旧東芝メモリホールディングスである。2019年10月1日より現在のキオクシアホールディングスに社名変更された。
現在も東芝はキオクシアHDの約40.6%の株式を保有する大株主である。
NAND型フラッシュメモリーは、東芝時代の1987年に発明された。エヌビディアやインテルが製造する計算するためのロジック半導体とは異なり、データを保存持ち出しするための半導体である。
NAND型フラッシュメモリー生産のためには、巨大で最先端の工場を建設する必要があり、膨大な設備投資が必要となる。
●上場には不安も
AI需要が高まれば、データセンター向けの需要も高まり、フラッシュメモリーの需要も高まることは疑いの余地がない。
ただ、2024年3月期にはスマートフォンやパソコンの需要の落ち込みで、2連続の赤字となった。4-9月期は黒字を確保したが、韓国勢などとの競争は激化しており、同じメモリーの一種のDRAMほど需要がないとも言われている。
時価総額が当初期待されていた1兆5000億円に対し、約半額の7840億円にとどまり、10月上場の東京メトロを上回りそうとはいえ、投資家の期待は決して高くない。
もはや東芝時代ほどの勢いもないともみられ、半導体メーカーとしての期待値もエヌビディアには遠く及ばない。
日の丸メモリーと言われた旧エルピーダメモリ―の再来を危惧する声もあり、上場への熱狂度は低い。
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