「これ以上ヴィムらしい映画はない」監督&俳優の妻が語る舞台裏『PERFECT DAYS』インタビュー映像
シネマカフェ2024年1月27日(土)17時0分
役所広司主演、ヴィム・ヴェンダース監督最新作『PERFECT DAYS』よりインタビュー映像が解禁された。
公開から1か月たってなお劇場は平日、土日も変わらず賑わいを見せ、公開劇場も増加し続けている本作。動員48万人を突破、興行収入は7億円が目前となっている。
この度解禁となったのは、監督ヴィム・ヴェンダースの妻、ドナータ・ヴェンダースと主演を務めた役所広司の妻、橋本さえ子が一番近くにいるからこそ見えた景色を率直に語るインタビュー映像。
「長編映画としては、これ以上ヴィムらしい映画はない」と言い切るのは、自らも写真家として活躍しているヴェンダース監督の妻ドナータ・ヴェンダースだ。長編映画を撮るときは、常にプロダクション側の都合を優先してきたというヴィム。結婚して以来30年間、夫の仕事を間近で見てきたドナータは、撮影の都合で、エンディングを最初に撮影する方法に対して「ヴィム本来のやり方ではない」と語る。
そんな中、アーティストとしてヴィム作家性を最大限に尊重して製作に望んだ日本のスタッフに対し、「『あなたが最も手腕を発揮できる方法こそがベストな方法です』と言ってくれたからこそ、このような傑作が生まれたのです」と、最大限の感謝の意を示した。
そのほか、インタビューでは長年のキャリアを誇り、世界的に確固たる地位を築いたヴェンダース監督の「映画全体を絵画として見る」ということについて、また主人公の平山の細かい点がヴィムに似ているということ、またプロデュースの高崎卓馬から受けた、愛と献身的な仕事ぶりに対して「ヴィムもインスピレーションを受けていた」ことなど、いちばん近くで見つめている妻だからこその解像度で、本作の舞台裏を語っている。
そして、主演の役所広司の妻、橋本さえ子は、端々に役所さんのつぶやきを織り交ぜて、俳優としての役所さんの自宅での様子などを語る。本作はドキュメンタリーのように撮影されたが、演じる平山の生活をシンプルに追った撮影から帰宅した役所さんについて「目がこっちにもあっちにもついている感じがして――普通とは違う神経の使い方だったんだと思う」と当時をふり返る。
撮影前に役所さんは「俺、平山じゃないからなあ」とふと呟いたと明かすが、毎日のようにツナギを着てすごしたり、庭を掃除したりと「なんとなく気分をそっちの方向に向ける」役作りをしていたという。そして迎えた撮影期間について「みんなの気持ちが一つになって、奇跡的な巡り合い」があったとふり返った。最後に家でもその役のままなのか、という問いに対し、自宅での飾らない役所さんの様子を披露。その魅力を存分に垣間見ることができるインタビューとなった。
また、プロデュースを担当した柳井康治のインタビューも同時公開。インタビューではトイレから映画に至った経緯を説明。「トイレのプロジェクトをやる前に、清掃がとても大事なことを半分、義務感で」考えていると語り、「形で示す」ことが必要だと思っていたと語る。プロジェクトが始まり、ヴェンダース監督と話す中で「すっと」腹落ちしたことを明かし、自分の気持ちに気付かされて「すごい嬉しかった」という。
ヴェンダース監督とのやり取りの中で、得たことが大きかった柳井氏は、主演の役所さんに対しても「僕の方が気付かされることが多かった」とリスペクトを捧げ、最後に役所さんが演じた平山というキャラクターに対し「物事に真正面から対峙をするという姿勢とか、こう、そのありよう身につけられたらいいなぁって思う。何かこう、自分ができてないところはすごい見えちゃうから、憧れというよりかは、う~ん、反省の方が多いかも」と、素直な気持ちを明かして締め括った。
『PERFECT DAYS』は全国にて公開中。
公開から1か月たってなお劇場は平日、土日も変わらず賑わいを見せ、公開劇場も増加し続けている本作。動員48万人を突破、興行収入は7億円が目前となっている。
この度解禁となったのは、監督ヴィム・ヴェンダースの妻、ドナータ・ヴェンダースと主演を務めた役所広司の妻、橋本さえ子が一番近くにいるからこそ見えた景色を率直に語るインタビュー映像。
「長編映画としては、これ以上ヴィムらしい映画はない」と言い切るのは、自らも写真家として活躍しているヴェンダース監督の妻ドナータ・ヴェンダースだ。長編映画を撮るときは、常にプロダクション側の都合を優先してきたというヴィム。結婚して以来30年間、夫の仕事を間近で見てきたドナータは、撮影の都合で、エンディングを最初に撮影する方法に対して「ヴィム本来のやり方ではない」と語る。
そんな中、アーティストとしてヴィム作家性を最大限に尊重して製作に望んだ日本のスタッフに対し、「『あなたが最も手腕を発揮できる方法こそがベストな方法です』と言ってくれたからこそ、このような傑作が生まれたのです」と、最大限の感謝の意を示した。
そのほか、インタビューでは長年のキャリアを誇り、世界的に確固たる地位を築いたヴェンダース監督の「映画全体を絵画として見る」ということについて、また主人公の平山の細かい点がヴィムに似ているということ、またプロデュースの高崎卓馬から受けた、愛と献身的な仕事ぶりに対して「ヴィムもインスピレーションを受けていた」ことなど、いちばん近くで見つめている妻だからこその解像度で、本作の舞台裏を語っている。
そして、主演の役所広司の妻、橋本さえ子は、端々に役所さんのつぶやきを織り交ぜて、俳優としての役所さんの自宅での様子などを語る。本作はドキュメンタリーのように撮影されたが、演じる平山の生活をシンプルに追った撮影から帰宅した役所さんについて「目がこっちにもあっちにもついている感じがして――普通とは違う神経の使い方だったんだと思う」と当時をふり返る。
撮影前に役所さんは「俺、平山じゃないからなあ」とふと呟いたと明かすが、毎日のようにツナギを着てすごしたり、庭を掃除したりと「なんとなく気分をそっちの方向に向ける」役作りをしていたという。そして迎えた撮影期間について「みんなの気持ちが一つになって、奇跡的な巡り合い」があったとふり返った。最後に家でもその役のままなのか、という問いに対し、自宅での飾らない役所さんの様子を披露。その魅力を存分に垣間見ることができるインタビューとなった。
また、プロデュースを担当した柳井康治のインタビューも同時公開。インタビューではトイレから映画に至った経緯を説明。「トイレのプロジェクトをやる前に、清掃がとても大事なことを半分、義務感で」考えていると語り、「形で示す」ことが必要だと思っていたと語る。プロジェクトが始まり、ヴェンダース監督と話す中で「すっと」腹落ちしたことを明かし、自分の気持ちに気付かされて「すごい嬉しかった」という。
ヴェンダース監督とのやり取りの中で、得たことが大きかった柳井氏は、主演の役所さんに対しても「僕の方が気付かされることが多かった」とリスペクトを捧げ、最後に役所さんが演じた平山というキャラクターに対し「物事に真正面から対峙をするという姿勢とか、こう、そのありよう身につけられたらいいなぁって思う。何かこう、自分ができてないところはすごい見えちゃうから、憧れというよりかは、う~ん、反省の方が多いかも」と、素直な気持ちを明かして締め括った。
『PERFECT DAYS』は全国にて公開中。
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