【光る君へ 大河絵(光る君絵)】第40話「君を置きて」藤原家の繁栄に翻弄された32年...一条天皇、逝く
女優の吉高由里子(36)が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)は27日、第41話が放送される。本放送(総合テレビ)は「衆院選開票速報2024」(後8・00)に伴い、通常より50分繰り上げの午後7時10分からオンエアされる。
<※以下、ネタバレ有>
先週の第40話は「君を置きて」。まひろ(吉高由里子)の書く“光る君の物語”が相変わらず宮中の話題になる中、一条天皇(塩野瑛久)が体調を崩し、不穏な空気が漂い始める。占いによる不吉な予兆が藤原道長(柄本佑)に報告され、次期皇位をめぐる公卿たちの動きが加速。中宮・藤原彰子(見上愛)が一条天皇の容態を心配し、まひろが付き添っていると、現れた道長に対して彰子が感情をあらわにし…という展開だった。
占いの結果、大江匡衡(谷口賢志)と道長の会話を聞いてしまった一条天皇は、譲位を決意。定子(高畑充希)との子・敦康親王(片岡千之助)を次の東宮に、望んだが、藤原行成(渡辺大知)に説得され、彰子との子・敦成(あつひら)親王の立太子を承諾した。
それを聞いた彰子は、怒りに震え、そして見たことのないような形相で父・道長と対峙した。
「父上が追い詰めたのですね」
「信じられぬ!帝は、敦康様を次の東宮にと、私にも仰せであった。心が変わるはずがない」
「2人の皇子の母である私に、何の相談もなく、次なる東宮を敦成とお決めになるなぞ、とんでもなきこと。父上は、どこまで私を軽んじておいでなのですか!」
帝への直談判に行こうとした彰子の腕をつかみ制止。冷たい表情で道長は言った。「政を行うは私であり、中宮様ではございませぬ」
一条天皇は出家。「露の身の 風の宿りに」。彰子は一条天皇の手を握る。「君を置きて 塵を出でぬる 事…(ぞ悲しき)」。彰子は「お上!」と泣き崩れた。
藤原家の権力闘争に翻弄(ほんろう)されながらも、幼き時から「帝」として民に思いを巡らせてきた32年の人生。「君を置きて…」の君は――。定子を愛し、彰子に救われた晩年。そして、同じく時代に翻弄された定子との子・敦康親王は運命に身を委ねた。
品格にあふれた美しき帝として、「光る君へ」で大きな光を放った一条天皇の最期。宮中だけでなく、多くの視聴者の心にも悲しみが広がった。
第41話は「揺らぎ」。
◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。清野菜名と松下奈緒がダブル主演を務めたテレビ朝日の昼帯ドラマ「トットちゃん!」(2017年10月期)劇中画を手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2023 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2023 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。スポニチアネックスでの大河絵連載は「鎌倉殿の13人」(2022年)、「どうする家康」(2023年)に続き3年目。
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