【シネマ羅針盤】いろんなことがありました…2017年映画10大ニュース<後編>
シネマカフェ2017年12月29日(金)16時0分
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
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大物映画プロデューサーによるセクハラが暴露され、その後「#Me Too」の動きが世界中に広がった2017年。さらに映画界再編を予感させるビッグニュースも舞い込みました。日本でも「映画の楽しみ方」に変化が訪れた1年でした。
★ハリウッドを魅了する日本カルチャー
東宝は9月28日、国内興収250億円突破の大ヒットを記録した『君の名は。』を、ハリウッドで実写映画化すると発表した。公開時期は未定ながら、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を製作した「Bad Robot Productions」のJ.J.エイブラムスがプロデュースを担当する。
今年は、遠藤周作の小説「沈黙」をマーティン・スコセッシ監督が映画化した『沈黙-サイレンス-』、黒澤明監督の名作『七人の侍』をリメイクした『マグニフィセント・セブン』、士郎正宗によるSF人気漫画を原作にした『ゴースト・イン・ザ・シェル』、日本の特撮「スーパー戦隊シリーズ」が元ネタとなった『パワーレンジャー』など、日本カルチャー発のハリウッド映画が数多く公開された。
★世界に広がった“#Me Too”
ハリウッドを代表する映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによる女優たちへのセクハラが暴露されたのが、10月上旬のこと。これを機に「#Me Too」のハッシュタグをつけた告発メッセージが多数投稿され、その反響が世界中に広がった。
セクハラや性暴力は絶対に許されるべきではないし、声を上げた被害者たちの勇気は称賛に値する。一方、セクハラの実態について長年「知ってた」「けど、知らんぷりしてた」映画業界の欺瞞も浮き彫りになり、問題の根深さを物語った。
★『IT』国内興収20億円突破の衝撃!
今年は国内興収120億円超えを記録した『美女と野獣』をはじめ、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』『ラ・ラ・ランド』など洋画実写が大いに盛り上がった。この流れは、話題作が次々公開される2018年も継続するはずだ。
そんな“洋画復調”の象徴的な出来事が、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(11月3日公開)のサプライズヒットだ。日本では決して知名度が高くない伝説的ホラーのリブートは、R15+にも関わらず、興収20億円を突破し、現在もヒットを続けている。関係者によると、映画の評判がSNSで広がり「普段ホラー映画を進んで観ないような、学生グループやカップルが大挙して劇場に押し寄せている」といい、公開3週目にしてランキング1位を獲得する異例の推移を見せた。
★“祭り化”する映画の地上波放送
ブルーレイ&DVDの発売や、BS、CSでの放送など「家で映画を鑑賞する」方法が多様化するなか、近年、再び注目を浴びるのが、地上波での映画放送だ。かつて『天空の城ラピュタ』が放送されるたびに、Twitter上で巻き起こったバルス祭りを機に、SNSを通じて“同じ瞬間”を共有するイベントとして“祭り化”する傾向が進んでいる。
11月12日にテレビ朝日系で放送された映画『シン・ゴジラ』は、平均視聴率15・2%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。放送中は視聴者のツイートがあふれ、映画に関連したワードの数々がトレンド入りした。本作に関しては、某キャストの出演シーンのカットも注目された。
★ディズニー、フォックス事業を6兆円で買収
現地時間12月14日、ウォルト・ディズニー・カンパニーが21世紀フォックスの映画・テレビ事業を買収すると公式サイトで発表した。買収額は524億ドル(約6兆円)!!
これにより、傘下20世紀フォックスが手がける『X-MEN』や『デッドプール』といったマーベル映画が、『アベンジャーズ』をはじめ「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」に参戦する可能性が。また、ジェームズ・キャメロン監督が進める『アバター』続編4部作の配給もディズニーが手がける。ただし、ディズニーの真の狙いは、動画配信への本格進出だけに、今後さらなる展開を見せるのは必至だ。
★ハリウッドを魅了する日本カルチャー
東宝は9月28日、国内興収250億円突破の大ヒットを記録した『君の名は。』を、ハリウッドで実写映画化すると発表した。公開時期は未定ながら、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を製作した「Bad Robot Productions」のJ.J.エイブラムスがプロデュースを担当する。
今年は、遠藤周作の小説「沈黙」をマーティン・スコセッシ監督が映画化した『沈黙-サイレンス-』、黒澤明監督の名作『七人の侍』をリメイクした『マグニフィセント・セブン』、士郎正宗によるSF人気漫画を原作にした『ゴースト・イン・ザ・シェル』、日本の特撮「スーパー戦隊シリーズ」が元ネタとなった『パワーレンジャー』など、日本カルチャー発のハリウッド映画が数多く公開された。
★世界に広がった“#Me Too”
ハリウッドを代表する映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによる女優たちへのセクハラが暴露されたのが、10月上旬のこと。これを機に「#Me Too」のハッシュタグをつけた告発メッセージが多数投稿され、その反響が世界中に広がった。
セクハラや性暴力は絶対に許されるべきではないし、声を上げた被害者たちの勇気は称賛に値する。一方、セクハラの実態について長年「知ってた」「けど、知らんぷりしてた」映画業界の欺瞞も浮き彫りになり、問題の根深さを物語った。
★『IT』国内興収20億円突破の衝撃!
今年は国内興収120億円超えを記録した『美女と野獣』をはじめ、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』『ラ・ラ・ランド』など洋画実写が大いに盛り上がった。この流れは、話題作が次々公開される2018年も継続するはずだ。
そんな“洋画復調”の象徴的な出来事が、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(11月3日公開)のサプライズヒットだ。日本では決して知名度が高くない伝説的ホラーのリブートは、R15+にも関わらず、興収20億円を突破し、現在もヒットを続けている。関係者によると、映画の評判がSNSで広がり「普段ホラー映画を進んで観ないような、学生グループやカップルが大挙して劇場に押し寄せている」といい、公開3週目にしてランキング1位を獲得する異例の推移を見せた。
★“祭り化”する映画の地上波放送
ブルーレイ&DVDの発売や、BS、CSでの放送など「家で映画を鑑賞する」方法が多様化するなか、近年、再び注目を浴びるのが、地上波での映画放送だ。かつて『天空の城ラピュタ』が放送されるたびに、Twitter上で巻き起こったバルス祭りを機に、SNSを通じて“同じ瞬間”を共有するイベントとして“祭り化”する傾向が進んでいる。
11月12日にテレビ朝日系で放送された映画『シン・ゴジラ』は、平均視聴率15・2%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。放送中は視聴者のツイートがあふれ、映画に関連したワードの数々がトレンド入りした。本作に関しては、某キャストの出演シーンのカットも注目された。
★ディズニー、フォックス事業を6兆円で買収
現地時間12月14日、ウォルト・ディズニー・カンパニーが21世紀フォックスの映画・テレビ事業を買収すると公式サイトで発表した。買収額は524億ドル(約6兆円)!!
これにより、傘下20世紀フォックスが手がける『X-MEN』や『デッドプール』といったマーベル映画が、『アベンジャーズ』をはじめ「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」に参戦する可能性が。また、ジェームズ・キャメロン監督が進める『アバター』続編4部作の配給もディズニーが手がける。ただし、ディズニーの真の狙いは、動画配信への本格進出だけに、今後さらなる展開を見せるのは必至だ。
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