台湾のインフルエンサー、誘拐偽装でカンボジアで実刑判決―中国メディア
カンボジアの裁判所は15日、社会的混乱を扇動し引き起こした罪で、台湾のネットインフルエンサー「晩安小雞」こと陳能釧ら2人に対し、それぞれ懲役2年と罰金400万リエルの有罪判決を言い渡した。
中国メディアの参考消息によると、カンボジア南部、プレアシアヌーク州の裁判所は15日、社会的混乱を扇動し引き起こした罪で、台湾のネットインフルエンサー「晩安小雞」こと陳能釧と、そのインターネットライブ動画配信に協力した「阿鬧」こと魯祖顯に対し、それぞれ懲役2年と罰金400万リエル(約14万7000円)の有罪判決を言い渡した。
カンボジアの警察当局は15日の記者会見で、陳がカンボジアの「詐欺パーク」に潜入するというフェイク動画を撮影した際に使用した衣服や軍服、偽の銃、血液を偽装するために使われた赤い液体などを公開した。
プレアシアヌーク州のクオチ・チャムロウン知事が記者会見で明らかにしたところによると、陳らは今年1月からフェイク動画撮影のためカンボジアへの渡航計画を立て、2月11日にプノンペン国際空港に到着した。プノンペンでは撮影できなかったため、シアヌークビル港に向かう途中で軍服や小道具を調達した。12日午後、シアヌークビル港に到着し、偽の銃や血液を偽装するための赤い液体などを調達。その夜、未完成の建物に入ってライブ配信を始め、詐欺パークに潜入したと嘘をつき、軍服姿で偽の銃を手にした関係者に追いかけられて殴打される様子などを演じた後、配信を中断し、安否不明を偽装して宿泊先のホテルに戻った。陳は13日午後、大きな穴の開いた服を着てライブ配信し、カメラの前で殴られた痕を披露するなどした。陳の安否不明のニュースに注目した警察が捜査に着手し、陳の自作自演だったことが判明した。陳と魯の2人は刑期満了後に強制送還されるという。(翻訳・編集/柳川)
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