中国のブレイン・マシン・インターフェースに進展、念でカーソルを操作―中国メディア
北京天壇病院のチームは清華大学のチームと共同で低侵襲ワイヤレスブレイン・マシン・インターフェース技術を利用し、高度の対麻痺患者が念でカーソルを操作できるようにした。
北京天壇病院のチームは清華大学のチームと共同で低侵襲ワイヤレスブレイン・マシン・インターフェース(BMI)技術を利用し、高度の対麻痺患者が念でカーソルを操作できるようにした。中国のBMI技術の新たなブレークスルーを実現した。同技術は高度の対麻痺や筋萎縮性側索硬化などの神経機能障がい患者に全く新しいリハビリ治療の方向性を提供し、患者の生理機能回復と社会復帰の希望をもたらしている。北京日報が伝えた。
患者が注視する中、画面の赤い球が青い球に向かいゆっくり移動し、近づき、重なった。 脳によるカーソル操作を実現した患者は35歳の男性で、5年前の想定外の事故で高度の対麻痺になり、完全に自由に行動できなくなった。同病院神経外科の賈旺教授は2023年12月19日にチームを率い、患者の低侵襲ワイヤレスBMI埋め込み手術に成功した。チームは手術中に患者の神経細胞を守るため、巧みに電極の適切な位置を見つけた。それは脳中心溝前後の運動と感覚を司る機能エリアの硬膜外で、電極と脳組織との直接的な摩擦を回避した。
チームは手術中にナビゲーション、神経電気生理学モニタリング、複合現実(MR)イメージング技術などの手段を用い、複数の比較検証を行い、電極の正確な測位と脳波の安定性を保証した。
賈氏は、「チームは体外装置を通して脳内のコイルにワイヤレス給電を行い、電気生理学データを伝送するとともに、脳信号の解読・分析を行った。同時にチームは外部設備を制御する指令を出し、患者のワイヤレスBMIリハビリアシストを行い、遠隔指導を実現した」と説明した。
患者は2年間のリハビリを経て、BMI運動の補助的機能をいち早く実現した。例えば念で空気圧手袋を操作し水入りのボトルをつかんだ。チームのたゆまない努力により、患者は今や一般的な家庭環境で、念だけでパソコンの画面のカーソルを操作できるようになった。
賈氏は、「チームは今後のリハビリ計画で、患者が念で電子書籍のページをめくり、カーソルをクリックし確認できるよう訓練し、患者と電子デバイスのインタラクションを強化する」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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