約34年ぶりの円安、中国人に投資のチャンス?―中国メディア
15日の米ニューヨーク外国為替市場で、日本円の対ドル相場は大幅に下落し、34年ぶりの円安になった。
15日の米ニューヨーク外国為替市場で、日本円の対ドル相場は大幅に下落し、34年ぶりの円安になった。円相場の大幅下落に伴い、中国のネットユーザーの中には円を買うことを新たな資産運用方法だと考える人が出てきて、SNSプラットフォームでは「円買い」の経験をシェアするスレッドに大きな注目が集まっている。
今、日本円を買うのは正しい選択なのか。「円はもっと下がる。まだ底値ではない」と見る人もいれば、「今の円相場下落の原因はプロの機関投資家による空売りが増えているからで、相場はまだ変動するだろう」と見る人もいる。
分析によると、円相場の下落が続けば、15日の終値ベースでさらに10%値下がりして、1980年以降で最低の水準になる可能性があるという。米資産運用会社ティー・ロウ・プライス・グループのグローバル固定収益ポートフォリオマネージャーのクエンティン・フィッツシモンズ氏は最近メディアの取材に、「現在、日本政府は自国通貨の大幅上昇を望んではいない。日本は利上げをするとしても、大幅な引き上げは行わないだろう。利上げによって債務の持続可能性への懸念が引き起こされるかもしれないからだ」と述べた。
中国外国為替投資研究院の譚雅玲(タン・ヤーリン)院長は、「日本円への投資は複雑であり、外国為替に対する観察とこれまでにわかっている状況から考えて、円で損をする人はもうける人より多いだろう。日本の金融政策は外部要因からの影響を多く受け、日本円と人民元との関係はより複雑だ。日本円はドルとの関係を見る必要があり、人民元はドルとの関係性を見る必要がある。現在は極端な円安であり、人民元もドルに対して下落しており、人民元がこれから円に対して上昇するか下落するかには、大きな不確実性が存在する」と述べた。
今、一部の人が円買いに走る動きがあることについて、北京匯金天禄リスク管理技術の王洋(ワン・ヤン)首席外国為替ストラテジストは、「過去30年間の歴史を振り返ると日本円が著しく過小評価されていることは明らかだ。しかし技術的な動きを見ると、ドルが円に対して34年ぶりの高値を更新したところで、今は短期的なリスクも大きい。現時点では頂点に達したという明らかな徴候はなく、そんな時にドルを売って円を買うことには一定のリスクが伴う。今の段階で円を買うのは適切ではない」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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