Infineon、第2世代SiCデバイス「CoolSiC MOSFET」を発表
マイナビニュース2024年4月12日(金)17時54分
Infineon Technologiesが2024年3月5日、同社の第2世代SiCデバイスである「CoolSiC MOSFET G2」を発表した(https://www.infineon.com/cms/en/about-infineon/press/press-releases/2024/INFGIP202403-073.html)。これに関する説明会が4月12日に日本法人であるインフィニオン テクノロジーズジャパンにて開催されたので、その内容をご紹介したい(Photo01)。
CoolSiCは、同社が以前から発売しているSiCベースのMOSFETデバイスと、これを利用したモジュールの総称であり、古いところでは2012年にCoolSiC 1200V SiC JFETファミリーが発売されているし、2023年には650V TOLLポートフォリオが追加されているなど、順次製品群を充実させている。
今回発表のCoolSiC MOSFET G2は従来(第1世代)の「CoolSiC MOSFET G1」をさらに改良する事で、性能および性能価格比を向上させた製品とされる(Photo02)。
具体的な改良点として挙げられたのがこちら(Photo03)である。
この中で電力損失の削減(Photo04)は使い方によって変わるとはいえ、5~10%のSwitching Lossが実現しているのは大きな数字であるし、また特にSiCの効率を語る際には外せない、軽負荷時の損失を大幅に削減しているのが特徴とされる(Photo05)。
加えてSiCデバイスで問題となる接合技術に関して、Infineonは独自の「.XT interconnection」を利用しているが、これの第2世代が採用されたことで、より放熱特性や損失散逸能力が向上した、としている(Photo06)。
で、放熱特性というか損失散逸能力が向上する事で、同じ放熱能力であればより多くの電流を流せることになる訳で、その結果30%以上の電力密度向上につながったとする(Photo07)。
ちなみにG2に限った話では無いが、同社のSiCデバイスはSiデバイスと比較しても欠陥率は低めに推移している(Photo08)そうで、その意味でもSiデバイスからの置き換えが容易であるとする。
CoolSiC G1を含む競合製品と、1200V(Photo09)および650V(Photo10)における性能指数を比較した結果で言えば、G1はともかくG2はすべてのケースで競合より良い性能指数を示しており、よりエネルギー効率が高い、とする。
すでにCoolSiC G2デバイスは順次出荷を開始しており、産業向けと車載向けの両方に用意されるとする(Photo11)。
細かな出荷時期はこちら(Photo12)であるが、他にもこれ以外の電圧に対応した製品も色々計画しているという話であった。
なお現在同社はオーストリアのフィラッハにある工場でSiCデバイスを製造中で、2025年度には10億ドル以上の売り上げを予定しているが、現在建設しているマレーシアのクリム工場が立ち上がると、2030年には70億ドル規模まで売り上げが伸びる可能性があるとしている(Photo13)。
CoolSiCは、同社が以前から発売しているSiCベースのMOSFETデバイスと、これを利用したモジュールの総称であり、古いところでは2012年にCoolSiC 1200V SiC JFETファミリーが発売されているし、2023年には650V TOLLポートフォリオが追加されているなど、順次製品群を充実させている。
今回発表のCoolSiC MOSFET G2は従来(第1世代)の「CoolSiC MOSFET G1」をさらに改良する事で、性能および性能価格比を向上させた製品とされる(Photo02)。
具体的な改良点として挙げられたのがこちら(Photo03)である。
この中で電力損失の削減(Photo04)は使い方によって変わるとはいえ、5~10%のSwitching Lossが実現しているのは大きな数字であるし、また特にSiCの効率を語る際には外せない、軽負荷時の損失を大幅に削減しているのが特徴とされる(Photo05)。
加えてSiCデバイスで問題となる接合技術に関して、Infineonは独自の「.XT interconnection」を利用しているが、これの第2世代が採用されたことで、より放熱特性や損失散逸能力が向上した、としている(Photo06)。
で、放熱特性というか損失散逸能力が向上する事で、同じ放熱能力であればより多くの電流を流せることになる訳で、その結果30%以上の電力密度向上につながったとする(Photo07)。
ちなみにG2に限った話では無いが、同社のSiCデバイスはSiデバイスと比較しても欠陥率は低めに推移している(Photo08)そうで、その意味でもSiデバイスからの置き換えが容易であるとする。
CoolSiC G1を含む競合製品と、1200V(Photo09)および650V(Photo10)における性能指数を比較した結果で言えば、G1はともかくG2はすべてのケースで競合より良い性能指数を示しており、よりエネルギー効率が高い、とする。
すでにCoolSiC G2デバイスは順次出荷を開始しており、産業向けと車載向けの両方に用意されるとする(Photo11)。
細かな出荷時期はこちら(Photo12)であるが、他にもこれ以外の電圧に対応した製品も色々計画しているという話であった。
なお現在同社はオーストリアのフィラッハにある工場でSiCデバイスを製造中で、2025年度には10億ドル以上の売り上げを予定しているが、現在建設しているマレーシアのクリム工場が立ち上がると、2030年には70億ドル規模まで売り上げが伸びる可能性があるとしている(Photo13)。
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