在宅ワークの経費問題!ネットの通信費は経費として申請できる?
ここ数年で急速に広まりつつある、在宅ワーク。
「自宅で気楽に仕事ができる!」と嬉しく感じている人も多いかと思いますが、自宅ならではの課題も無視できません。作業場所を確保したり、オンライン会議ツールの使い方を覚えたりと、準備に追われていた人もいるのではないでしょうか。
そんな在宅ワークに関連して、気になるポイントのひとつに「経費」の問題があります。今回はその中でも特に「通信費」にスポットを当てて、在宅ワークにおける経費の一般的な考え方についてチェックしていきましょう。
在宅ワークの「通信費」は経費にできる?
通常であれば、「経費」の基準や申請方法は会社ごとにしっかりと定められているもの。交通費やオフィス用品の購入費といった業務に関係する出費は「経費」として、まとめて会社に申請することで払ってもらえていました。
しかし在宅ワークとなると、そう単純ではありません。出社日の交通費や、業務で使う文房具などの代金はまだ判断しやすいですが、「通信費」はどうでしょう。
大多数の人は以前から自宅でインターネットを使っており、在宅ワークでも家のネット回線を使用することになるのではないかと思います。しかしその場合、発生したデータ通信が仕事のものかプライベートのものかを個別に判断するのは困難です。
業務上で長時間にわたってネットに接続している場合でも、通信費は経費として落とせないのでしょうか。また、通信費を経費にするのが難しい場合、別の形で手当などが出ることはあるのでしょうか。
在宅ワークにおける「通信費」の扱いは企業によってさまざま
現状、在宅ワーク中の社員の「通信費」の扱いは、企業によって判断が分かれています。ここでは、その代表的なパターンを見ていきましょう。
① 会社が全額負担する
自宅に光回線が設置されていない場合は、在宅ワークを円滑にするために会社側が通信設備を導入してくれるケースがあります。
特に光回線を新たに設置する際には、会社側が契約料と月額料金を負担してくれることもあるとの話。ただし、もともと回線を引いていた場合はそうもいきませんので、②のように「一定額負担」の形になる企業が多いようです。
② 会社が一定額を負担する
誰もが日常的にインターネットを利用する現代において、自宅で発生するデータ通信を「仕事」と「プライベート」で切り分けるのは困難です。
利用時間を見て判断することはできますが、そのためにはプライベートのネット利用も記録して申請する必要があり、現実的ではありません。そのため、多くの会社では「半額」などの割合を決めて、「一定額を負担する」というルールにしています。
③ モバイルWi-Fiルーターを貸与する
固定回線を基準に考えるとややこしくなるため、会社によってはモバイルWi-Fiルーターを貸与しているケースもあるようです。
これなら、「業務中の通信はWi-Fiルーターに接続して行う」と決めてしまえば、プライベートのネット利用とは明確に区別できます。
通信の安定性などを考慮して「モバイルWi-Fiはオンライン会議に向かない」という見方もありますが、通信費をはっきりと区別できるのは大きなメリット。経費の明確化を目的としたWi-Fiルーターの導入は、一部の企業で行われているようです。
④ 在宅勤務手当として支給する
通信費以外の面でも複雑になりやすい、在宅ワークの「経費」問題。これを解決する手段として、「在宅勤務手当」を採用している企業も少なくありません。
在宅勤務手当は、在宅ワークで発生する諸々の経費について、通信費も含めて一括で「手当」として支給する制度。「リモートワーク手当」「テレワーク手当」などの名称で導入している場合もあります。
支給の方法と金額は企業によって異なり、半年分などをまとめて支給する会社もあれば、数千円〜20,000円を毎月支給する会社もあります。また、現金ではなく物品などを現物で支給するケースもあるようです。
まとめ
以上、在宅ワークにおける「通信費」の問題について説明しました。
社会的にもリモートワークが普及傾向にある昨今、在宅勤務手当などを制度として導入する企業も増えつつあるようです。「そういえば、うちの会社はどうなっているんだろう?」と気になった人は、改めて上司に尋ねてみてはいかがでしょうか。
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