[広島皆実]伝統の『堅守強攻』スタイル…6年ぶりの勝利へ「レッテルを剥がす」【高校サッカー選手権】
サッカーキング2020年1月1日(水)18時0分
6年ぶりの選手権勝利を目指す広島皆実 [写真]=石倉利英
広島県の高校サッカーを代表する存在といえば、緑と黒の『スイカ』カラーのユニフォームで知られる広島皆実だ。今大会が2年ぶり15回目の選手権出場、最近10年間で8回の出場を果たしており、2008年度には全国制覇も成し遂げている。
だが近年、全国では結果を残せていない。13年度の1回戦で丸岡(福井)を3-0で下したのが最後の勝利で、14年度から17年度までは4年連続で初戦敗退を喫しているのだ。
14年度は1回戦で尚志(福島)に0-2、15年度も1回戦で國學院久我山(東京)に0-1で敗戦。16年度は2回戦が初戦で、創造学園(長野 ※現校名は今大会に出場している松本国際)を相手に1-0とリードして勝利目前まで迫りながら、後半アディショナルタイムに追い付かれ、PK戦で敗退。17年度は1回戦で昌平(埼玉)と対戦し、またも1-1からのPK戦で敗退となった。
しかも、県予選決勝で敗れて6年連続出場を阻まれた昨年度は、勝った瀬戸内が初出場ながら全国ベスト4に進出し、悔しさが倍増する結果となった。今年度はインターハイにも出場したが、やはり1回戦で阪南大高(大阪)に0-1で敗戦。キャプテンのMF𠮷原翔大が語る「『皆実は全国で勝てない』という印象があるかもしれない。そのレッテルを自分たちの代で剥がし、全国でも戦えるところを見せたい」との決意は、チームに関わる全員に共通するものだ。
組み合わせ抽選会のとき『神奈川県代表』と決まっていた初戦の2回戦の相手は、予想された今年度インターハイ優勝の桐光学園ではなく、その桐光学園を県予選決勝で破った日大藤沢に決まった。着々と準備が進められているが、仲元洋平監督は「ある程度の戦い方は選手に提示しますが、基本的には選手主体でやらせたいと思っている」と抱負を語る。
自主性を重視するのは、「その方が選手たちも思い切ってプレーできるのではないか」という仲元監督の思いがあるからだ。「言われたことしかできないのではなく、自分たち主体で考えて、やり切ってほしい」という期待の先に、6年ぶりの選手権勝利があると考えている。
日大藤沢の試合映像を見るときも、スタッフと選手たちは別々。キャプテンの𠮷原、副キャプテンのDF板舛寿樹とFW久保太輔を中心に、相手の特徴や自分たちの戦いについての考えをまとめている。切り替えのスピードを意識した強度の高い守備、奪ったボールをテンポ良くつなぐパスワークが軸となる攻撃と、攻守が一体となった伝統の『堅守強攻』スタイルに、選手たちの分析結果と強い思いを上乗せして、久しぶりの勝利をつかみにいく。
取材・文=石倉利英
だが近年、全国では結果を残せていない。13年度の1回戦で丸岡(福井)を3-0で下したのが最後の勝利で、14年度から17年度までは4年連続で初戦敗退を喫しているのだ。
14年度は1回戦で尚志(福島)に0-2、15年度も1回戦で國學院久我山(東京)に0-1で敗戦。16年度は2回戦が初戦で、創造学園(長野 ※現校名は今大会に出場している松本国際)を相手に1-0とリードして勝利目前まで迫りながら、後半アディショナルタイムに追い付かれ、PK戦で敗退。17年度は1回戦で昌平(埼玉)と対戦し、またも1-1からのPK戦で敗退となった。
しかも、県予選決勝で敗れて6年連続出場を阻まれた昨年度は、勝った瀬戸内が初出場ながら全国ベスト4に進出し、悔しさが倍増する結果となった。今年度はインターハイにも出場したが、やはり1回戦で阪南大高(大阪)に0-1で敗戦。キャプテンのMF𠮷原翔大が語る「『皆実は全国で勝てない』という印象があるかもしれない。そのレッテルを自分たちの代で剥がし、全国でも戦えるところを見せたい」との決意は、チームに関わる全員に共通するものだ。
組み合わせ抽選会のとき『神奈川県代表』と決まっていた初戦の2回戦の相手は、予想された今年度インターハイ優勝の桐光学園ではなく、その桐光学園を県予選決勝で破った日大藤沢に決まった。着々と準備が進められているが、仲元洋平監督は「ある程度の戦い方は選手に提示しますが、基本的には選手主体でやらせたいと思っている」と抱負を語る。
自主性を重視するのは、「その方が選手たちも思い切ってプレーできるのではないか」という仲元監督の思いがあるからだ。「言われたことしかできないのではなく、自分たち主体で考えて、やり切ってほしい」という期待の先に、6年ぶりの選手権勝利があると考えている。
日大藤沢の試合映像を見るときも、スタッフと選手たちは別々。キャプテンの𠮷原、副キャプテンのDF板舛寿樹とFW久保太輔を中心に、相手の特徴や自分たちの戦いについての考えをまとめている。切り替えのスピードを意識した強度の高い守備、奪ったボールをテンポ良くつなぐパスワークが軸となる攻撃と、攻守が一体となった伝統の『堅守強攻』スタイルに、選手たちの分析結果と強い思いを上乗せして、久しぶりの勝利をつかみにいく。
取材・文=石倉利英
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