選手権争いのため、サインツのペナルティ免除に反対したメルセデスF1代表。一方で“インシデント対応”の見直しを求める
メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウォルフは、昨年11月のラスベガスGPでカルロス・サインツ(フェラーリ)に科されたペナルティを“不公平”だと考えており、不可抗力によるインシデントの対応についてFIAに再考を求めた。
ラスベガスGPでは、フリー走行1回目の開始からわずか数分後に、サインツのマシンが緩んだウォーターバルブカバーの上を走り抜けてひどい損傷を負った。このインシデントでサインツ車のシャシーとパワーユニットは深刻なダメージを受け、フェラーリはエナジーストアの交換を余儀なくされたが、それによりサインツは10グリッド降格ペナルティを科された。
当然ながらこの状況に腹を立てたサインツは不満を表明し、損傷はコースの安全上の問題に直接起因するものだと述べ、この件は彼やフェラーリF1チームの過失ではないため、ペナルティは不公平だと主張した。しかし、不可抗力についての条項がないFIAのレギュレーションでは、スチュワードはペナルティを科すしかなかった。
柔軟性のないルールの解釈は、ウォルフを含め複数のパドック関係者から批判を浴びた。ウォルフは、FIAによる不可抗力条項の再評価が必要な状況だと考えている。
「私はレーサーとして、彼はこの結果にふさわしくないと最初に発言した」とウォルフはアブダビでのF1最終戦でメディアに語った。
「ルールを検討すべきだと考えている。不可抗力は難しいものだ。縁石にぶつかったり、縁石を乗り越えたりしたときにマシンを壊したらどうなるだろうか? できることはなにもない」
「(ラスベガスGPの決勝レースで)ランド(・ノリス/マクラーレン)に起きたように、冷えたタイヤでバンプの上を通過してウォールに衝突したら? 人はこれを不可抗力の出来事だと言うだろうか?」
「他のマシンに真横から衝突されて、自分は何もしていなかったらどうなる? これも不可抗力だろうか? スポーツマンとして、誰もこのような状況を気に入らなかった」
「彼に起きたことは不公平だったし、優勝できたかもしれない彼のレースウイークが台無しになった。だからどのようにこのことを変えらえるか、よく考えなければならない」
物議を醸す状況をめぐるフェラーリ陣営の騒動のなかで、フェラーリ以外の9チームのうち、8チームがサインツにペナルティなしでレースをさせるための独自の解決策を提案したと伝えられている。しかしこの提案は、唯一の反対者であるメルセデスのチーム代表の声によって最終的に却下された。ウォルフはサインツの状況を不公平だと考えていたが、当時コンストラクターズ選手権でメルセデスとフェラーリが激しい2位争いをしていたことから、そのような選択をした。
2位と3位の間には金銭的に大きな差があることから、ウォルフによるペナルティ撤回の拒否は、競争上の優位性を得るための戦略的な動きにもとづいていたのは明らかだった。ウォルフはサインツの状況を理解していた一方で、彼の決定は自チームの利益を守る義務によるものだと擁護した。サインツに例外を認めることは、今後メルセデスに不利益をもたらすかもしれない先例を生み出す可能性があったとウォルフは主張した。
「2位争いをしているライバルチームのチーム代表として、私はそのことに目を向ける必要がある。レギュレーションと、チャンピオンシップを2位で終えるために我々ができる行動の全容を見ることが必要だ」
「レギュレーションがそうなっているのなら、私はチームと2500人のスタッフの利益のために行動する必要がある。2位と3位ではボーナスに非常に大きな違いがあり、レギュレーションの制限に沿って行動しなければならない」
「チャンピオンシップで5ポイント差で負けていたら、そうすることが必要だ。スポーツの公平性と、ドライバーが誰であれ実際にペナルティを科すことが許されるルールによって私は行動したからだ」
「不公平ではあっても、他のどのチーム代表もそうするだろう。私は『これはライバルのドライバーにとって不公平なのか?』と判断しなければならない。そういうものだ。しかし私には、住宅ローンや学費を支払っている2500人のスタッフに対する文字通りの責任があるので、考えるまでもないことだ。ときには相手の立場に立つことが大切だと思う」
「私はカルロスにそうしたが、ひどいことだ。立場が逆だったら、そうしたかどうかは分からない」
ウォルフは、F1における不可抗力の解釈の見直しを強く支持していることを明らかにした。しかし彼は、定義が曖昧すぎた場合に、抜け穴や矛盾が生じる可能性に懸念を表明している。ウォルフは、アメリカGPでプランクの過度な摩耗によってルイス・ハミルトンが2位から失格になったケースを、グレーゾーンに陥る可能性のある状況の例として挙げた。
「プランクによる失格については、我々の予想以上のバンプだったし、それを変えることはできなかったと言えるだろう。スプリントの週末だったのも不可抗力だったし、予想以上にバンプに高さがあるという様々な測定値を出すだろう」
「しかし、それはもっとコントロールできないものだと私は思う。私にとって、縁石に乗り上げてスキッドを壊してレギュレーションに違反したり、鳥にぶつかったりすることは不公平だ。しかしこうしたことをカバーするレギュレーションを見つけられていない」
「排水口の蓋にぶつかってマシンが台無しになることは、間違いなくドライバーにとって不公平なことだと思う」
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