マツダ、デイトナ予選でポール&3番手獲得「今年は雰囲気がまるで違う」とジャービス
2020年シーズンのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦デイトナ24時間レースが1月23日、アメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開幕した。同日に行われた公式予選でマツダチーム・ヨーストは77号車マツダRT24-P(オリバー・ジャービス/トリスタン・ヌネス/オリビエ・プラ組)が2年連続のポールポジションを獲得。僚友55号車マツダRT24-P(ジョナサン・ボマリート/ハリー・ティンクネル/ライアン・ハンター-レイ組)も総合3番手の好位置につけた。
2019年シーズンにシリーズ初優勝を含む通算3勝をマークしたマツダは今季より、アメリカにおける潤滑油の製造・販売を行う出光ルブリカンツアメリカを通じて出光興産の協賛を受けている。これに伴い2台のマツダRT24-Pには“IDEMITSU”のロゴがあしらわれ、77号車ではベースカラーがホワイトになると同時に、エンジンカバーにより大きな同社のロゴマークを掲げる。
そんな2台のマツダが挑むデイトナ24時間は、2020年大会で58回目の開催を数える伝統の耐久レースイベントだ。世界三大耐久レースのひとつであり、週末にはシリーズ最多20万人もの観客が訪れる。
今季は4クラスから合計38台がエントリーしており、マツダは最高峰カテゴリーのDPiクラスで総合優勝を争う。ライバルは前年チャンピオンのアキュラARX-05と、2017年以降デイトナで負けなしのキャデラックDPi-V.Rだ。
1月3〜6日に、同じくデイトナで行われた公式テスト“ロア・ビフォア・ロレックス24”で非公式のコースレコードを記録するなど好調な仕上がりをみせたマツダ勢は、今レースウイークの走り始めも好調を維持。にわか雨によるウエットコンディションとドライコンディションが入り交じる難しい路面状況のなかで行われたプラクティス2回目では2台が総合2番手、3番手を記録してみせた。
迎えた公式予選、2台のマツダRT24-Pは17時05分のセッションスタートと同時にコースインしていく。すると77号車をドライブするジャービスが最速タイムをマーク。翌周にさらにタイムを縮め1分34秒711としたところでピットインしチェッカーを待った。
しかし、予選終盤にアキュラ・チーム・ペンスキーの7号車がクラッシュしたことで赤旗が提示され、セッションは残り2分を残してそのままチェッカー。その時点でジャービスのタイムを上回るマシンは現れなかったため、77号車の2連連続ポールポジションが確定した。
また、55号車はベテランのボマリートがアタックを行い1分34秒169をマーク。惜しくもフロントロウの2番手は逃したものの、2番手につけた6号車アキュラとわずか0.040秒差の予選3番手を獲得してみせた。
■マツダ新代表「予選結果はエクセレント! だが目標はこれだけではない」
「予選結果はマツダチーム・ヨーストに関わる全員にとって、幸先良いスタートとなった」と語るのは、ジョン・ドゥーナン(IMSA代表)に代わってマツダUSAモータースポーツの新代表に就任したネルソン・コスグローブ。
「予選は僅差の戦いになると予想していたが、我々のドライバーたちはクリアトラフィックを上手に使い、ミシュランタイヤのパフォーマンスを最大限引き出すことに成功した。ポールポジションと予選3番手という結果は、まさにエクセレントだ!」
「しかし、私たちの目標はこれだけではない。決勝レースをクリーンに戦ってリードを守り、トップポジションのままレースフィニッシュを迎えることだ。その目標のために集中していくつもりだよ」
2019年の予選に続き、2年連続でデイトナ最速の称号を手にしたジャービスは「今年のチームの雰囲気は、これまでとまるで違う」と語る。
「それは2019年シーズンのIMSAシリーズで3勝を果たしていることで大いに自信がつき、デイトナで初の総合優勝を挙げるという目標に向かって、これまでになく集中して仕事に当たっているからだと思う」
「オフシーズンに走行テストを繰り返し、マシンは大きな進歩を見せているんだ」
「ついに(パズルの)すべてのピースが揃ったので、あとは実行あるのみ。ポールポジションを連続で手に入れられたのはもちろん最高にうれしいよ。しかし、僕たちはもっとも大きな賞を手にすることに賭けているんだ」
2019年のデイトナでは屈辱の2台リタイアに終わったマツダ。昨年の3連勝で自信をつけたチームが雪辱に燃える決勝は1月25日13時35分(日本時間26日3時35分)にスタートが切られる予定だ。
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