WECオースティン:トヨタ、ダブル表彰台で選手権1-2を死守「ミスなく戦ったレベリオンを祝福します」
WEC世界耐久選手権第5戦ローン・スター・ル・マンは2月23日、アメリカ・テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で6時間の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racingはセバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組8号車トヨタTS050ハイブリッドが総合2位、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタTS050ハイブリッドが総合3位となり2台が揃って表彰台を獲得した。
2019/2020年シーズンの折り返し後、初めてのレースとなったオースティン・ラウンドを選手権ランキング1位、2位で迎えたトヨタ。
この成績に応じたサクセス・ハンディキャップを受けた2台のトヨタTS050ハイブリッドは、フリープラクティスからライバルのレベリオン・レーシングの後塵を拝する苦しい展開となる。特にランキング首位に立つ7号車はもっとも重いハンデを背負うことで決勝でも苦戦を強いられることが予想された。
23日正午にスタートが切られた6時間レースではそれが現実のものとなる。予選で2番手で得た7号車だったが、1周目にハンデが軽い僚友8号車に交わされて3番手に後退すると、その後はラップを重ねる毎にトップから引き離されてしまう。
一方、予選3番手から2番手に順位を上げた8号車はブエミの懸命な走りで、首位を行く1号車レベリオンR13・ギブソンを追走。スタートから90分後に訪れた2度目のピットタイミングで、ブエミから代わったハートレーも素早いピット作業で20秒としたギャップを維持してみせる。
レースの折り返しを過ぎたタイミングで8号車はハートレーから一貴へドライバーチェンジ。3番手を走る7号車もロペスから交代したコンウェイから、可夢偉へとステアリングが引き継がれた。
レース終盤、2スティントを走った一貴と可夢偉はそれぞれのクルマのフィニッシュドライバーを務めるハートレー、ロペスにバトンタッチ。最終的に8号車のハートレーがトップと51.524秒差の総合2位でチェッカーを受け、僚友7号車のロペスは2周遅れの総合3位でフィニッシュしている。
この結果ドライバーランキングは7号車組が112ポイント、8号車組が107ポイントとなりその差が5ポイントに縮小した。また、チームランキングではライバルのレベリオンが勝利を収めたことで33ポイント差に縮められている。
2020年最初のレースを終えて、TOYOTA GAZOO Racing WECチームの村田久武代表は次のように語った。
「レベリオン・レーシングの皆さま、優勝おめでとうございます」
「我々も全力を尽くし、与えられた条件下でTS050ハイブリッドの性能を最大限引き出せたと思いますが、勝利には少し足りませんでした」
「本日の2位表彰台により依然として選手権ポイントをリードしています。来月に迫るセブリング1000マイルが待ちきれません。目標はもちろん、表彰台の中央に返り咲くことです」
■ハートレー、ライバルと接近戦ができず「少し残念」
2位表彰台を獲得した一貴もライバルの勝利を祝福し、同時にトヨタチームの仕事を称賛した。
「ミスなくレースを戦って勝利を挙げたレベリオンチームを祝福します。我々はチームとして最大のパフォーマンスを発揮することに集中し、この週末、チームはそれに応えて素晴らしい仕事をしてくれました」
ランキング首位を守った7号車の可夢偉は「楽しむことができた」とレースを振り返り、「サクセス・ハンディキャップを考慮すれば、3位というのは最良の結果だと思います」と続けている。
全8ラウンド中の第5戦を終え依然として選手権をリードするTOYOTA GAZOO Racingは、今大会後もアメリカに留まり3月20日にフロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで行われる次戦WEC第6戦セブリング1000マイルに臨む。
TOYOTA GAZOO Racing WECチームドライバーの第5戦オースティン後コメントは以下のとおりだ。
■7号車トヨタTS050ハイブリッド(決勝3位)
●マイク・コンウェイ
「厳しいレースだった。自分の担当するスティントでも、競争力のあるラップタイムで走るのは困難だったよ」
「スタートでホセ(ホセ-マリア・ロペス)が前を行く8号車からそれほど離されなかったので、僅かな望みは持っていたのだけどその後、差は開いていくばかりだった。」
「僕たちは選手権争いのために可能な限り上位でフィニッシュすべく努力を続けた。ランキング首位を守れたのが救いだね」
●小林可夢偉
「僕自身は楽しむことのできたレースでした。チームはレースウイークの当初から素晴らしい仕事をしてくれて、ピットストップも速かったです」
「サクセス・ハンディキャップを考慮すれば、3位というのは最良の結果だと思います」
「我々は全力を尽くしましたが、勝利を争うチャンスがなかったのは残念です。とはいえ、優勝したレベリオンはミスなく素晴らしいレースを戦いました。彼らには祝福を送ります」
●ホセ・マリア・ロペス
「計算上、LMP1クラスでもっとも遅い車両でレースを戦うのが簡単ではないことは分かっていたので、この週末は可能な限り多くのポイント獲得することに集中していた」
「もちろんレースを戦う以上、いつも優勝を目指しているが、今日は3位が精一杯だったよ。しかし、レースでは幾つか明るいニュースもあったんだ」
「TS050ハイブリッドは非常に快適で、何度か良いラップタイムも刻めたことでそのパフォーマンスにも満足しているし、タイトル争いでもまだ我々は首位を守っている」
■8号車トヨタTS050ハイブリッド(決勝2位)
●セバスチャン・ブエミ
「我々は今日、最善を尽くした。これ以上できることはなかっただろう」
「優勝したレベリオンは本当に素晴らしい走りで、僕たちには彼らを破るだけのペースがなかった」
「チームメイトの7号車がさらに多くのサクセス・ハンディキャップを課されたことで彼らとのバトルもなく、淡々としたレースになったね。自分たちのできる限りのレースをしたけれど、やや不思議な気分だ」
●中嶋一貴
「我々にとってはタフなレースでした。首位を行くレベリオンから大きく離されることはありませんでしたが、彼らは勝てるだけの速さを持っていました。ミスなくレースを戦って勝利を挙げたレベリオンチームを祝福します」
「純粋な速さでは僕たちに勝つチャンスはなかったと思います。我々はチームとして最大のパフォーマンスを発揮することに集中し、この週末、チームはそれに応えて素晴らしい仕事をしてくれました」
●ブレンドン・ハートレー
「僕たちのチームは、ドライバーがミスなくスティントをこなし、ピットストップも素早く良いレースを戦った」
「何かが起こらなけらば逆転が難しいことは分かっていたが、レベリオンは完璧に走り切ってみせた。彼らはとても競争力が高く、明らかに我々よりも良いペースで走っていた」
「決勝レース中、TS050ハイブリッドは快調で、他クラスの車両をかわしながらの走行は非常に楽しかったよ。しかし、ライバルとの接近戦ができなかったのは少し残念だね」
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