あなたが「クラシコ」を見逃すべきではない5つの理由
サッカーキング2019年2月25日(月)20時30分
レアルとバルサによる「伝統の一戦クラシコ」 [写真]=Getty Images
地球上で6億5000万人以上が視聴するなど、世界中のサッカーファンを魅了して止まない「伝統の一戦クラシコ」の開催が迫っている。3月3日に行われるリーガ・エスパニョーラ第26節で、レアル・マドリードとバルセロナが激突。強烈なライバル関係にある両クラブの対戦では数々の名勝負が繰り広げられてきたが、今回はどのようなドラマが待ち受けているのか。数あるビッグマッチの中でも、特に3日の「伝統の一戦クラシコ」を見逃すべきではない理由を5つ紹介する。
■理由1 “勝ち点6”が懸かった大一番だから
シーズン前半戦のクラシコとの最大の違いは、優勝争いに与える影響の大きさだろう。優勝や昇格、あるいは降格が懸かったチーム同士の直接対決は“勝ち点6”の価値がある試合であり、「シックスポインター」と呼ばれる。現時点では昨季王者のバルサが首位を独走しているが、レアルがここでライバルから白星を挙げれば、逆転優勝の可能性が広がる。それだけにワンプレー、ワンゴールが持つ重みは前半戦のクラシコとは比べものにならない。
さらに両クラブは、2月28日のスペイン国王杯準決勝2ndレグでも対戦する。たとえどのような結果になったとしても、3日後に行われるリターンマッチでは“前哨戦”の余韻も残っているだろう。しかも、決戦の舞台となるのは、2試合ともにレアルの本拠地『サンティアゴ・ベルナベウ』だ。3月3日に行われる大一番で、また新たな歴史が生まれたとしても不思議ではない。
■理由2 過去240試合を戦って“ほぼ互角”だから
レアルとバルサは、1902年の初対戦以来、1世紀以上にわたり激戦を繰り広げてきた。リーグ戦、チャンピオンズリーグ、国王杯などを含めた過去240試合のクラシコの戦績は、レアルの95勝、バルサの94勝、51の引き分けとまったくの互角だ。
242回目を迎える次のリーガ・クラシコでは、レアルが通算対戦成績でバルサを突き放す可能性もあるが、バルサも勝ち数で並ぶ、もしくは追い越す展開を狙っている。いずれにしても、3月3日のクラシコは絶対に見逃すことのできない一戦となった。
なお、リーグ戦でスコアレスドローに終わったのは過去に8試合。2002年11月24日の対戦で0-0に終わったのを最後にここ32試合連続で得点が生まれており、“塩試合”が極めて少ないのも見逃せない理由の一つだ。
■理由3 世界一“豪華”な試合だから
移籍情報サイト『Transfermarkt』によると、所属選手の市場価値総額が最も高いサッカークラブはバルサで11億7000万ユーロ(約1470億円)。マンチェスター・Cが11億3000万ユーロ(約1421億円)で2位、そしてレアルが9億7380万ユーロ(約1224億円)で3位と続く。つまり、同1位のバルサと同3位のレアルが激突する「伝統の一戦クラシコ」は、リーグ戦において世界一豪華な試合となる。
ルカ・モドリッチとリオネル・メッシの両10番を筆頭に、ピッチ上には各国のスター選手が勢ぞろい。カリム・ベンゼマとルイス・スアレスによるストライカー対決やトニ・クロースとセルヒオ・ブスケツによるパスマスター対決、さらにティボー・クルトワとマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンによる守護神対決、セルヒオ・ラモスとジェラール・ピケによる因縁対決など、見るものを飽きさせない極上のバトルが堪能できる。
■理由4 “新・クラシコ男”が誕生しそうだから
今季前半戦のクラシコで最も大きな話題となったのが、クリスティアーノ・ロナウドとメッシの2大スター不在。11年ぶりの珍事だったとはいえ、両雄の存在価値の大きさが改めて証明された。もっとも、両クラブには“これからのクラシコ”を担う若きタレントが控えている。
レアルでは、“ブラジルの超新星”ことヴィニシウス・ジュニオールに注目したい。2000年7月12日生まれで、日本で言えばまだ高校3年生のアタッカー。しかも今季が欧州初参戦ながら、レギュラーの座を手中に収めつつある。18歳にしてクラシコで得点を挙げるようなことがあれば、歴史的瞬間となるだろう。
対するバルサでは、ウスマン・デンベレが“ニュースター”候補の筆頭だ。21歳のフランス代表FWは、加入2年目を迎えて覚醒。左右両足から繰り出される変幻自在のドリブルについて、メッシも「フェノメノ(怪物)だ」と賛辞を惜しまない。新時代の扉を開く新たな“クラシコ男”の誕生に期待が集まる。
■理由5 両指揮官による“記者会見”も楽しめるから
真の主役は選手たちだが、両指揮官による記者会見もクラシコの醍醐味の一つだ。レアルのサンティアゴ・ソラーリ監督とバルサのエルネスト・バルベルデ監督は、国籍も違えば(アルゼンチン/スペイン)、世代も異なる(13歳差)。さらにトップチームでの監督歴は、ソラーリが4カ月であるのに対して、バルベルデはすでに15年以上が経過するなど、“新人”と“ベテラン”と言えるほどに差がある。
対照的なキャリアを持つ2人だが、数少ない共通点がそれぞれのクラブOBであること、そして文化人としての顔を持つことだ。ソラーリ監督は現役引退後、スペイン紙『エル・パイース』で定期的にコラムを執筆。非凡な文才を発揮していた。一方のバルベルデ監督はフォトグラファーとしての側面があり、過去には写真集を出版したこともある。それ故、両指揮官のコメントはどこか知性を感じさせる。クラシコと言えば舌戦のイメージがあるが、それとはまた異なる2人ならではのショーが展開されるはずだ。
その他にも見逃せない理由を挙げればキリがないが、間違いないのはサッカー史に残る2大クラブの戦いは単なる1試合ではないということだ。今や世界最高レベルのスポーツエンターテインメントとなった「伝統の一戦クラシコ」。ワールドカップ決勝にも近いと言われる興奮と熱狂を是非味わってほしい。
文=Footmedia
写真=Getty Images
■理由1 “勝ち点6”が懸かった大一番だから
シーズン前半戦のクラシコとの最大の違いは、優勝争いに与える影響の大きさだろう。優勝や昇格、あるいは降格が懸かったチーム同士の直接対決は“勝ち点6”の価値がある試合であり、「シックスポインター」と呼ばれる。現時点では昨季王者のバルサが首位を独走しているが、レアルがここでライバルから白星を挙げれば、逆転優勝の可能性が広がる。それだけにワンプレー、ワンゴールが持つ重みは前半戦のクラシコとは比べものにならない。
さらに両クラブは、2月28日のスペイン国王杯準決勝2ndレグでも対戦する。たとえどのような結果になったとしても、3日後に行われるリターンマッチでは“前哨戦”の余韻も残っているだろう。しかも、決戦の舞台となるのは、2試合ともにレアルの本拠地『サンティアゴ・ベルナベウ』だ。3月3日に行われる大一番で、また新たな歴史が生まれたとしても不思議ではない。
■理由2 過去240試合を戦って“ほぼ互角”だから
レアルとバルサは、1902年の初対戦以来、1世紀以上にわたり激戦を繰り広げてきた。リーグ戦、チャンピオンズリーグ、国王杯などを含めた過去240試合のクラシコの戦績は、レアルの95勝、バルサの94勝、51の引き分けとまったくの互角だ。
242回目を迎える次のリーガ・クラシコでは、レアルが通算対戦成績でバルサを突き放す可能性もあるが、バルサも勝ち数で並ぶ、もしくは追い越す展開を狙っている。いずれにしても、3月3日のクラシコは絶対に見逃すことのできない一戦となった。
なお、リーグ戦でスコアレスドローに終わったのは過去に8試合。2002年11月24日の対戦で0-0に終わったのを最後にここ32試合連続で得点が生まれており、“塩試合”が極めて少ないのも見逃せない理由の一つだ。
■理由3 世界一“豪華”な試合だから
移籍情報サイト『Transfermarkt』によると、所属選手の市場価値総額が最も高いサッカークラブはバルサで11億7000万ユーロ(約1470億円)。マンチェスター・Cが11億3000万ユーロ(約1421億円)で2位、そしてレアルが9億7380万ユーロ(約1224億円)で3位と続く。つまり、同1位のバルサと同3位のレアルが激突する「伝統の一戦クラシコ」は、リーグ戦において世界一豪華な試合となる。
ルカ・モドリッチとリオネル・メッシの両10番を筆頭に、ピッチ上には各国のスター選手が勢ぞろい。カリム・ベンゼマとルイス・スアレスによるストライカー対決やトニ・クロースとセルヒオ・ブスケツによるパスマスター対決、さらにティボー・クルトワとマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンによる守護神対決、セルヒオ・ラモスとジェラール・ピケによる因縁対決など、見るものを飽きさせない極上のバトルが堪能できる。
■理由4 “新・クラシコ男”が誕生しそうだから
今季前半戦のクラシコで最も大きな話題となったのが、クリスティアーノ・ロナウドとメッシの2大スター不在。11年ぶりの珍事だったとはいえ、両雄の存在価値の大きさが改めて証明された。もっとも、両クラブには“これからのクラシコ”を担う若きタレントが控えている。
レアルでは、“ブラジルの超新星”ことヴィニシウス・ジュニオールに注目したい。2000年7月12日生まれで、日本で言えばまだ高校3年生のアタッカー。しかも今季が欧州初参戦ながら、レギュラーの座を手中に収めつつある。18歳にしてクラシコで得点を挙げるようなことがあれば、歴史的瞬間となるだろう。
対するバルサでは、ウスマン・デンベレが“ニュースター”候補の筆頭だ。21歳のフランス代表FWは、加入2年目を迎えて覚醒。左右両足から繰り出される変幻自在のドリブルについて、メッシも「フェノメノ(怪物)だ」と賛辞を惜しまない。新時代の扉を開く新たな“クラシコ男”の誕生に期待が集まる。
■理由5 両指揮官による“記者会見”も楽しめるから
真の主役は選手たちだが、両指揮官による記者会見もクラシコの醍醐味の一つだ。レアルのサンティアゴ・ソラーリ監督とバルサのエルネスト・バルベルデ監督は、国籍も違えば(アルゼンチン/スペイン)、世代も異なる(13歳差)。さらにトップチームでの監督歴は、ソラーリが4カ月であるのに対して、バルベルデはすでに15年以上が経過するなど、“新人”と“ベテラン”と言えるほどに差がある。
対照的なキャリアを持つ2人だが、数少ない共通点がそれぞれのクラブOBであること、そして文化人としての顔を持つことだ。ソラーリ監督は現役引退後、スペイン紙『エル・パイース』で定期的にコラムを執筆。非凡な文才を発揮していた。一方のバルベルデ監督はフォトグラファーとしての側面があり、過去には写真集を出版したこともある。それ故、両指揮官のコメントはどこか知性を感じさせる。クラシコと言えば舌戦のイメージがあるが、それとはまた異なる2人ならではのショーが展開されるはずだ。
その他にも見逃せない理由を挙げればキリがないが、間違いないのはサッカー史に残る2大クラブの戦いは単なる1試合ではないということだ。今や世界最高レベルのスポーツエンターテインメントとなった「伝統の一戦クラシコ」。ワールドカップ決勝にも近いと言われる興奮と熱狂を是非味わってほしい。
文=Footmedia
写真=Getty Images
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