物議醸すアタランタMFの退場…伊紙と西紙は真っ向対立「イエローが妥当」「DOGSOで正解」
サッカーキング2021年2月26日(金)0時32分
物議を醸すフロイラーのファウル [写真]=Getty Images
アタランタのスイス代表MFレモ・フロイラーに対する判定をめぐって、イタリア各メディアとスペイン各メディアがそれぞれに主張を繰り広げている。
アタランタは24日、チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグでレアル・マドリードと対戦。ホームで戦ったアタランタは17分、ペナルティエリアの手前でフロイラーが相手DFフェルランド・メンディを倒して一発退場となる。自陣に引いて耐えていたものの、86分にメンディのミドルシュートで失点して0-1と敗戦した。
25日付のイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は「誤ったレッド判定が試合全体を変えた」との見出しで、試合を担当したドイツ人のトビアス・シュティーラー氏を批判。「メンディは(アタランタのGKピエルルイジ・)ゴッリーニとの一対一に直面していたが、彼のドリブルは外側に向かっており、ボールの軌道がそのことを認めている。イエローカードがより妥当だったが、間違った判定が下された」と、メンディのドリブルが決定的な場面に結びついたかは疑わしいと主張した。また、同国紙『トゥットスポルト』もイエローカードが妥当であるとして判定を「不可解」と形容し、「シュティーラー主審は“白い巨人”に手を貸すことを決めた」と審判を非難した。
一方、スペイン紙『マルカ』とスペイン紙『アス』は、サッカーのルールを制定する国際サッカー評議会(IFAB)のルールブックを元に、シュティーラー主審を擁護。メンディのドリブルの進路に問題はなく、フロイラーは『DOGSO(Denying an Obviously Goal Scoring Opportunity/決定的な得点機の阻止)』に当たると主張した。
アスは次のように主張している。
「レフェリーの世界には『DOGSOゾーン』と呼ばれる基準が存在する。2017-18シーズンから使用されているこのゾーン(※ゴールエリアの両端とペナルティエリアの両端を結び、さらにハーフウェーライン付近へと伸びていく)の中に明らかなゴールチャンスがあって、それを妨げるファウルがあった場合、異なる制裁基準が適用される」
「メンディはこのゾーンの内側にいて、主審はフロイラーがエリアの外側で故意にファウルをして明らかなゴールチャンスを防いたと考えただろう。言い換えれば、一発レッドカードである。仮にがメンディがボールをキープして走り続けたとしても、ゾーンから出ようとしていないことを示していた。さらに、フロイラーが最後のDFとしてプレーに介入したことも、問題の深刻さを物語っている。このケースでは多くの条件が満たされたが、すべてはメンディに明らかなゴールチャンスがあったかどうかをコンマ数秒で判断しなければならないシュティーラーの判断にかかっていた」
また、マルカは次のように主張した。
「イタリアではいまだにトビアス・シュティーラーの判定に泣き言を言っているが、レフェリー界では主審の判定とVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による承認をミスとはみなしていない」
「審判がフロイラーを退場処分にしたのは、ファウルが明らかに決定機を断ち切ったからだと判断したからだが、そのためには4つの基本的な要件が満たされなければならない。その1:反則が行われた場所とゴールとの距離、その2:攻撃者がボールに到達する確率、その3:守備者の人数と位置は攻撃を止めることができるか、その4:ボールの方向だ。これらの1つでも満たされなければ、それは“明らかな決定機”ではなく、“可能性のある攻撃”とみなされ、イエローカードの対象となる。メンディのプレーで疑わしいのは、ボールが出る方向と、サイドバックがいるエリアだ」
「赤か黄色か? IFABは、よりギリギリのアクションで審判を助けるために、いわゆるDOGSOゾーンを作った。メンディはこのゾーンにいることになるので、シュティーラーの決断は正しかったと言えるだろう。しかし、多くの人は、メンディの最後のタッチでボールが外に出た方向に疑問を持っている。確かにボールは外側に逃げていたが、『ゴールを決められる可能性が低い』とは、とてもではないが言えない。この理由から、そしておそらくDOGSOゾーンのために、レフェリーは退場を決断し、VARもそれを支持した」
アタランタは24日、チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグでレアル・マドリードと対戦。ホームで戦ったアタランタは17分、ペナルティエリアの手前でフロイラーが相手DFフェルランド・メンディを倒して一発退場となる。自陣に引いて耐えていたものの、86分にメンディのミドルシュートで失点して0-1と敗戦した。
25日付のイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は「誤ったレッド判定が試合全体を変えた」との見出しで、試合を担当したドイツ人のトビアス・シュティーラー氏を批判。「メンディは(アタランタのGKピエルルイジ・)ゴッリーニとの一対一に直面していたが、彼のドリブルは外側に向かっており、ボールの軌道がそのことを認めている。イエローカードがより妥当だったが、間違った判定が下された」と、メンディのドリブルが決定的な場面に結びついたかは疑わしいと主張した。また、同国紙『トゥットスポルト』もイエローカードが妥当であるとして判定を「不可解」と形容し、「シュティーラー主審は“白い巨人”に手を貸すことを決めた」と審判を非難した。
一方、スペイン紙『マルカ』とスペイン紙『アス』は、サッカーのルールを制定する国際サッカー評議会(IFAB)のルールブックを元に、シュティーラー主審を擁護。メンディのドリブルの進路に問題はなく、フロイラーは『DOGSO(Denying an Obviously Goal Scoring Opportunity/決定的な得点機の阻止)』に当たると主張した。
アスは次のように主張している。
「レフェリーの世界には『DOGSOゾーン』と呼ばれる基準が存在する。2017-18シーズンから使用されているこのゾーン(※ゴールエリアの両端とペナルティエリアの両端を結び、さらにハーフウェーライン付近へと伸びていく)の中に明らかなゴールチャンスがあって、それを妨げるファウルがあった場合、異なる制裁基準が適用される」
「メンディはこのゾーンの内側にいて、主審はフロイラーがエリアの外側で故意にファウルをして明らかなゴールチャンスを防いたと考えただろう。言い換えれば、一発レッドカードである。仮にがメンディがボールをキープして走り続けたとしても、ゾーンから出ようとしていないことを示していた。さらに、フロイラーが最後のDFとしてプレーに介入したことも、問題の深刻さを物語っている。このケースでは多くの条件が満たされたが、すべてはメンディに明らかなゴールチャンスがあったかどうかをコンマ数秒で判断しなければならないシュティーラーの判断にかかっていた」
また、マルカは次のように主張した。
「イタリアではいまだにトビアス・シュティーラーの判定に泣き言を言っているが、レフェリー界では主審の判定とVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による承認をミスとはみなしていない」
「審判がフロイラーを退場処分にしたのは、ファウルが明らかに決定機を断ち切ったからだと判断したからだが、そのためには4つの基本的な要件が満たされなければならない。その1:反則が行われた場所とゴールとの距離、その2:攻撃者がボールに到達する確率、その3:守備者の人数と位置は攻撃を止めることができるか、その4:ボールの方向だ。これらの1つでも満たされなければ、それは“明らかな決定機”ではなく、“可能性のある攻撃”とみなされ、イエローカードの対象となる。メンディのプレーで疑わしいのは、ボールが出る方向と、サイドバックがいるエリアだ」
「赤か黄色か? IFABは、よりギリギリのアクションで審判を助けるために、いわゆるDOGSOゾーンを作った。メンディはこのゾーンにいることになるので、シュティーラーの決断は正しかったと言えるだろう。しかし、多くの人は、メンディの最後のタッチでボールが外に出た方向に疑問を持っている。確かにボールは外側に逃げていたが、『ゴールを決められる可能性が低い』とは、とてもではないが言えない。この理由から、そしておそらくDOGSOゾーンのために、レフェリーは退場を決断し、VARもそれを支持した」
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