ストロール父、アストンマーティン社の戦略基盤は「ワークスチームでF1に復帰すること」と明言
アストンマーティンのエグゼクティブチェアマンでもあり、レーシングポイントに所属するランス・ストロールの父であるローレンス・ストロールは、高級自動車メーカーである同社を前進させるための戦略は、レーシングポイントF1との関連性にその基盤があると述べている。
ジュネーブモーターショーの中止を受けて、アストンマーティンはイギリス本社からストリーミング配信で短いコンファレンスを行なった。そのなかでストロールは、彼の投資家コンソーシアムがアストンマーティンへの投資を行った理由の要点を述べ、同社の“製品、卓越したエンジニアリング、世界でも傑出した自動車メーカーのひとつになるポテンシャル”を強調した。
ストロールは、伝説的なメーカーであるアストンマーティンは“財務面の安定”を確保するためにビジネスプランを“リセット”することを目指し、DBX SUV、ミッドシップのヴァルキリー、ヴァルハラ、新デザインのヴァンキッシュといった極めて重要な新モデルを提供すると述べた。またアストンマーティンの長期的基本戦略にF1が果たす不可欠な役割についても語った。
「我々は金額以上のものをもたらしている」
「私は公営および民間の両企業において、高級な世界的ブランドの構築に長く携わってきた。私はエグゼクティブチェアマンとして、究極的には我々が実施している戦略に責任を負うことになる」
「戦略の基盤は、2021年にアストンマーティンをF1のワークスチームとしてグリッド上に復帰させることだ。我々は独自ブランドのもとで経営がなされていることから、20億人のファンにリーチすることができ、毎年22の場所で顧客を楽しませようとしている」
「それはすべての関係者にとって非常にエキサイティングなことであり、我々のブランドを世界的なものに作り上げるための支えとなる。アストンマーティンは世界でも傑出した高級ブランドとなるだろう」
ストロールは、アストンマーティンのF1への関与は、単なる製品の宣伝をはるかに超えた利点があると考えている。
「私はそれがミッドシップのラインアップを宣伝する以上のことであると考えている。我が社全体に後光効果とトリクルダウン効果を引き起こすだろう」
「我々には顧客に会い歓待するチャンスがある。我々の新モデルを紹介し、アストンマーティンの世界における週末がどのようなものかを体験させるのだ」
最後にストロールは、アストンマーティンの創設者ライオネル・マーティンが同社に注入したレースにおけるDNAについて言及した。
「心の底ではレーサーである私は、常にアストンマーティンのDNAに魅了されていた。それは1913年にライオネル・マーティンがアストンヒルを駆けた時に始まった。それがこの会社のすべてだ」
「レースの伝統、歴史が重要なのであり、それらがこうした素晴らしいクルマを開発するための数々の技術に役立つ」
「アストンマーティンはミッドシップのプログラムを始めたがっていたのだと私は感じている。そのDNAは彼らの血脈に存在していたのだ」
「そして今後は2021年にF1のワークスチームとして復帰する。市販車プロジェクトはF1チームと技術を共有できるようになる。それはアストンマーティンが製品群を完成させるのに必要な、ケーキに乗せる最後の飾りのようなものであり、レースというルーツに回帰することだと考えている」
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