同級生からの“プレゼント”とともにデビュー戦へ 高卒ルーキー・上久保実咲「常に成長できる選手に」
上久保美咲(写真左)がうれしいツアーデビュー戦(撮影:上山敬太)
<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 事前情報◇21日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6545ヤード・パー72>
奈良県にある奈良育英高を卒業したばかり。昨年のプロテストに合格した高卒ルーキーの上久保実咲は、デビュー戦を前に「楽しみですね。ワクワクしてます」と胸の高まりようを隠さない。
「プロになっての練習ラウンドはうれしいですね。夢が叶ったというか、プロになれたなと感じられる。これまであまり実感はなかったけど、憧れだったツアーバックで試合に出ることもできて、それもうれしいですね」
そう言って笑う表情はまだあどけなさも残るが、ここからプロとしての生活が始まる。プロテストは5位タイで通過。清本美波、馬場咲希、村田歩香、菅楓華という4人の同学年選手とともに正会員になった。「同い年はみんなすごいし、先輩もすごいなと思いながら見てます。同期というのもおこがましいです」。そんな言葉からは謙虚さもうかがえる。
アマチュア時代に出たプロツアーでの予選通過はないため、最初の目標は「決勝ラウンドに行きたい」。そのため、オフにはトレーニングに励んだ。QTランクは59位で、現時点ではメインの主戦場は下部のステップ・アップ・ツアーになる。「ジュニアの時から比べると試合数は倍以上になる。体の基礎をつくることを意識しました。まだ修行中ですけど(笑)」。167センチで48キロと細身だが、パーソナルトレーニングに通い体力面の強化にあたっている。
また、仲間たちの思いも背負って臨む試合。キャディバックには、高校のクラスメートが記念にプレゼントしてくれたネームタグがかけられている。「学業優先の学校なので、試合以外は休みはなかったです」。課題や提出物、さらに中間、期末テストを乗り越えて、みんなと一緒に卒業した。4月からは通信制の日本ウェルネススポーツ大に進学もし、学問としてもスポーツについて学ぶことも決まっている。
オフにはクラブも見直し。ウッドはシャフトや長さもガラリとチェンジした。「シャフトでスピン量を抑えて、飛距離も230ヤードから240ヤードに10ヤード伸びました」。こう話す姿は、効果を実感できてとてもうれしそうに見える。
「基本的にポジティブで、ラウンド中は(ミスなどがあっても)あまり気にしない」という性格もプロ向き。「ゴルフが好き。学生からプロになって、階段をしっかりのぼることもできている。常に成長できる選手になりたいですね」。ここから長く続くプロゴルファーとしての道。そのスタートを順風満帆にきりたい。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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