難敵倒し7大会連続W杯へ! 日本代表対オーストラリア代表の歴史を振り返る
サッカーキング2022年3月23日(水)20時10分
[写真]=Getty Images
ここまで痺れるシチュエーションで迎える日本代表の試合は、久しぶりではないだろうか。勝てばW杯出場が決定する大一番。見ている側も燃えないはずがない。1人でも多くの日本サッカーファンによる、大きな後押しが必要な今回の一戦。対峙するのはW杯アジア最終予選最大の難敵であり、幾度となく激闘を繰り広げてきたオーストラリアだ。
過去に日本とオーストラリアは国際Aマッチで26試合を戦っており、結果は日本の10勝9分け7敗。日本が初めて勝利を飾ったのは、1968年4月4日にアデレードで行われた国際親善試合。それから半年後のメキシコ五輪でも注目を集めた杉山隆三と釜本邦茂の2ゴールで、3-1と敵地で逆転勝ち。4度目の対戦にして白星を収めた。実は最近の対戦成績は日本に圧倒的な分があり、2009年のアジア最終予選で敗れた試合以降は8戦無敗。相性は決して悪くない。
直近の顔合わせは、今回のアジア最終予選の第4節。開幕3戦で1勝2敗と後のなくなった日本が田中碧のゴールで先制したものの、アイディン・フルスティッチのFKでオーストラリアも同点に追い付く。嫌なムードが埼玉スタジアム2002に漂う中、終盤の86分に浅野拓磨の放ったシュートがDFに当たり、GKが弾いたボールがポストを叩いて、最後はDFがかき出せずにオウンゴールという奇跡的な決勝ゴールで、日本が劇的勝利。このゲームで何とか態勢を立て直した日本は連勝を続け、ようやくあと1勝でW杯出場というところまで漕ぎつけることになる。
個人的にオーストラリア相手の勝利で印象深いのは、2001年6月7日に横浜国際総合競技場で開催されたFIFAコンフェデレーションズカップ準決勝。凄まじい豪雨の中で争われた一戦は、43分に中田英寿が鋭い直接FKを叩き込み、日本が先制する。結果的にこのゴールが決勝点となり、ファイナル進出を手繰り寄せるのだが、中田が両腕で作った力強いガッツポーズが、珍しく巻いていた黄色いキャプテンマークとともに強く記憶に残っている。
アジア最終予選では今までにも2回にわたり、W杯出場が懸かった状況で激突している。1度目は2013年6月4日。埼玉スタジアム2002に62,172人の大観衆を集めた決戦は、82分にトミー・オアーのゴールでオーストラリアが先制。スタンドは静まり返る。だが、終了間際の90分に相手のハンドで日本がPKを得る。キッカーはエースの本田圭佑。自信をみなぎらせて蹴り込んだキックは、ど真ん中に突き刺さる。引き分けという結果ではあったが、日本がホームで5大会連続となるW杯への出場権を勝ち獲った。
2度目は2017年8月31日。4年前と同じ埼玉スタジアム2002を舞台に、オーストラリアを迎え撃つ。41分に長友佑都のクロスから、浅野が巧みなボレーで先制弾を挙げれば、82分には井手口陽介が素晴らしいミドルシュートで追加点。8試合目にして初めてW杯予選でオーストラリアから勝利をもぎ取った日本が、ロシア行きのチケットを堂々と手に入れた。
前述のコンフェデレーションズカップにも出場しており、15年近く代表のレギュラーを務めていたマーク・シュウォーツァーからその後を引き継いだ、現在のオーストラリア代表の正守護神として知られるマシュー・ライアンは、今回のゲームでも勝敗のカギを握っている。クラブ・ブルッヘ、バレンシア、アーセナルなど名門で腕を磨き、現在はレアル・ソシエダでプレー。欧州トップレベルで得た経験は、冷静で確実なシュートストップによく表れている。最終予選でも8試合で6失点と、堅固な守備を司るこのキャプテンの存在は、日本のアタッカー陣にとっても厄介極まりない。
もう1人の注目選手は、2017年からの1年半を横浜F・マリノスで過ごしたミロシュ・デゲネクだ。最終予選も序盤は出番が訪れなかったものの、第6節の中国戦でスタメン出場を果たすと、以降はスタメンに定着。トレント・セインズベリーと組むセンターバックコンビはフィジカル能力に長け、相手FWを潰すことにかけてはアジアトップレベルを誇る。今回の日本には横浜FM時代のチームメイトこそ選出されていないが、Jリーグでの対戦経験を有する選手も含まれている。お互いの成長をぶつけ合うには格好のステージ。デゲネクのプレーにも是非注目したい。
昨今人気の凋落が叫ばれている日本代表ではあるが、やはりこの国でサッカーを楽しむ者として、そしてサッカーを愛する者として、彼らを応援しない理由は1つもない。SAMURAI BLUEの歓喜の瞬間を目撃するための一戦は、日本時間の3月24日(木)18時10分キックオフ。試合の模様はDAZNで独占ライブ配信される。
文=土屋雅史
アジア最終予選〜Road to Qatar〜 オーストラリア代表vs日本代表
日時:3月24日(木) 18時10分〜
場所:スタジアム・オーストラリア(シドニー)
配信:DAZN独占配信(17時30分〜)
実況:西岡明彦
解説:中村憲剛
ゲスト:岡田武史 内田篤人
過去に日本とオーストラリアは国際Aマッチで26試合を戦っており、結果は日本の10勝9分け7敗。日本が初めて勝利を飾ったのは、1968年4月4日にアデレードで行われた国際親善試合。それから半年後のメキシコ五輪でも注目を集めた杉山隆三と釜本邦茂の2ゴールで、3-1と敵地で逆転勝ち。4度目の対戦にして白星を収めた。実は最近の対戦成績は日本に圧倒的な分があり、2009年のアジア最終予選で敗れた試合以降は8戦無敗。相性は決して悪くない。
直近の顔合わせは、今回のアジア最終予選の第4節。開幕3戦で1勝2敗と後のなくなった日本が田中碧のゴールで先制したものの、アイディン・フルスティッチのFKでオーストラリアも同点に追い付く。嫌なムードが埼玉スタジアム2002に漂う中、終盤の86分に浅野拓磨の放ったシュートがDFに当たり、GKが弾いたボールがポストを叩いて、最後はDFがかき出せずにオウンゴールという奇跡的な決勝ゴールで、日本が劇的勝利。このゲームで何とか態勢を立て直した日本は連勝を続け、ようやくあと1勝でW杯出場というところまで漕ぎつけることになる。
個人的にオーストラリア相手の勝利で印象深いのは、2001年6月7日に横浜国際総合競技場で開催されたFIFAコンフェデレーションズカップ準決勝。凄まじい豪雨の中で争われた一戦は、43分に中田英寿が鋭い直接FKを叩き込み、日本が先制する。結果的にこのゴールが決勝点となり、ファイナル進出を手繰り寄せるのだが、中田が両腕で作った力強いガッツポーズが、珍しく巻いていた黄色いキャプテンマークとともに強く記憶に残っている。
アジア最終予選では今までにも2回にわたり、W杯出場が懸かった状況で激突している。1度目は2013年6月4日。埼玉スタジアム2002に62,172人の大観衆を集めた決戦は、82分にトミー・オアーのゴールでオーストラリアが先制。スタンドは静まり返る。だが、終了間際の90分に相手のハンドで日本がPKを得る。キッカーはエースの本田圭佑。自信をみなぎらせて蹴り込んだキックは、ど真ん中に突き刺さる。引き分けという結果ではあったが、日本がホームで5大会連続となるW杯への出場権を勝ち獲った。
2度目は2017年8月31日。4年前と同じ埼玉スタジアム2002を舞台に、オーストラリアを迎え撃つ。41分に長友佑都のクロスから、浅野が巧みなボレーで先制弾を挙げれば、82分には井手口陽介が素晴らしいミドルシュートで追加点。8試合目にして初めてW杯予選でオーストラリアから勝利をもぎ取った日本が、ロシア行きのチケットを堂々と手に入れた。
前述のコンフェデレーションズカップにも出場しており、15年近く代表のレギュラーを務めていたマーク・シュウォーツァーからその後を引き継いだ、現在のオーストラリア代表の正守護神として知られるマシュー・ライアンは、今回のゲームでも勝敗のカギを握っている。クラブ・ブルッヘ、バレンシア、アーセナルなど名門で腕を磨き、現在はレアル・ソシエダでプレー。欧州トップレベルで得た経験は、冷静で確実なシュートストップによく表れている。最終予選でも8試合で6失点と、堅固な守備を司るこのキャプテンの存在は、日本のアタッカー陣にとっても厄介極まりない。
もう1人の注目選手は、2017年からの1年半を横浜F・マリノスで過ごしたミロシュ・デゲネクだ。最終予選も序盤は出番が訪れなかったものの、第6節の中国戦でスタメン出場を果たすと、以降はスタメンに定着。トレント・セインズベリーと組むセンターバックコンビはフィジカル能力に長け、相手FWを潰すことにかけてはアジアトップレベルを誇る。今回の日本には横浜FM時代のチームメイトこそ選出されていないが、Jリーグでの対戦経験を有する選手も含まれている。お互いの成長をぶつけ合うには格好のステージ。デゲネクのプレーにも是非注目したい。
昨今人気の凋落が叫ばれている日本代表ではあるが、やはりこの国でサッカーを楽しむ者として、そしてサッカーを愛する者として、彼らを応援しない理由は1つもない。SAMURAI BLUEの歓喜の瞬間を目撃するための一戦は、日本時間の3月24日(木)18時10分キックオフ。試合の模様はDAZNで独占ライブ配信される。
文=土屋雅史
アジア最終予選〜Road to Qatar〜 オーストラリア代表vs日本代表
日時:3月24日(木) 18時10分〜
場所:スタジアム・オーストラリア(シドニー)
配信:DAZN独占配信(17時30分〜)
実況:西岡明彦
解説:中村憲剛
ゲスト:岡田武史 内田篤人
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