大谷翔平の責任は? 水原元通訳の“発言撤回”に元ギャンブル依存症の米司会が持論「パンドラの箱は開いた。話を180度変えた」
大谷と水原氏。球界屈指の信頼関係を築いていたはずの二人はスキャンダルによって“渦中の人”となった。(C)Getty Images
まさに青天の霹靂と言える非情事態だ。去る3月20日(現地時間)にドジャースに所属する大谷翔平の専属通訳だった水原一平氏が、違法賭博に関与していたとしてチームを解雇された。
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複数の米メディアでも大々的に報じられる世界的な関心事となっている。米連邦捜査局(FBI)の捜査により、大谷の口座から違法ブックメーカーに対して少なくとも450万ドル(6億8000万円)の資金流出が判明。大谷の弁護士が所属するバーク・ブレトラー法律事務所の広報担当者は、同選手の口座から「巨額の窃盗」があり、スポーツ賭博を行なっていた水原氏の関与が疑われている。
大谷本人にも疑惑の目は向けられている。というのも、水原氏は今月19日に米スポーツ専門局『ESPN』のインタビュー内で負債の送金について「翔平は事実に喜んではいなかったが、私がこれからギャンブルをしないよう助けると言った」と証言。大谷自身が1度は肩代わりを了承し、ふたりでパソコンを介して相手側の口座に入金したと説明。
しかし、翌20日に大谷の弁護人が「イッペイは嘘をついていた」と否定。当人も「翔平は賭け事にはまったく関与していない。これが違法だとは知らなかったことを知ってほしい」と証言を撤回した。
一般的に「巨額」と言えるだけの資金を大谷本人が預かり知らないまま、動かせるものなのか——。問題は不透明なところも多く、ゆえに二刀流スターの潔白が求められてもいる。
そうしたなかで「オオタニのサイドは最初の話をひっくり返して『窃盗だ』と言った。これによってパンドラの箱を開いた」と指摘したのは、米スポーツ専門局『FOX Sports1』のトークショー「The Carton Show」でホストを務めるクレイグ・カートン氏だ。
自身も元ギャンブル依存症で、約480万ドル(約7億2000万円)の借金返済でチケット販売詐欺を働き、2019年に3年6か月の禁錮刑を命じられた経験を持つカートン氏。自身の番組で「借金が何百万ドルもあるのに『野球に賭けたことはありません。信じてください』って、そりゃあ無理がありすぎだ。俺は信じない。俺もそういう人生を生きてきたからね」と水原氏の証言をキッパリと否定。そして、ニューヨークの日刊紙『New York Post』では、「この問題は、そう簡単には終わらない」と持論を展開した。
「ミズハラを心の底から信用しなきゃならなくなった。“友人”が犯罪捜査の中心対象になるわけだから。容疑は詐欺と横領。煙のないところに火は出ない。でも、きっと多くの人が深掘りし、もっと多くのことが明らかになる。少なくとも話を180度変えたという事実は、懸念を抱かせる。
それと強迫観念にかられたギャンブラーが経済的に困窮していて、そこから抜け出すために、どうしようもなくて賭ける場合、自分が最もよく知っているものに賭ける。彼(水原氏)の場合、それは野球になる。そう考えるのは自然だし、そこまで無理な話なんかじゃない」
果たして、真実は何なのか。現地時間3月25日には、当事者である大谷が取材対応に応じるとしており、そこでの証言も注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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