石川遼、開幕初日は納得の1アンダー 2年ぶりVへ「待つだけ」
石川遼は2年ぶり優勝を狙う(撮影:米山聡明)
<東建ホームメイトカップ 初日◇28日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県)◇7069ヤード・パー71>
雲に覆われた開幕戦の第1ラウンド。気温は12度とまだまだ春の訪れは感じられないが、きのうまでの強風は収まり、落ち着いたコンディションとなった。上位陣は軒並みスコアを伸ばすなか、石川遼は3バーディ・2ボギーの「70」。1アンダーとまずまずのスタートだった。
15番でバーディを先行させるも、18番ではティショットを左のバンカーに入れ、3オン2パットのボギー。イーブンパーで後半に向かった。3番はボギーとするも4番でバウンスバックさせ、最終ホールでバーディ締めとした。
「ミスもあったけど、ショットの調子はいい」と初日は及第点。「ショートアイアンではいいショットも打てていたし、いいパットも打てた」とショットとパットには手ごたえを感じている。「あとは待つしかない」と2年ぶりVへの条件はそろいつつあり、最後の“ピース”がはまる時を静かに待つ。
そのためには「自分から崩れたりしないように」。ゴルフは“ミスをするもの”と割り切り、悪いショットがあっても引きずらないことが“最低条件”と心得ている。
終始落ち着いた表情で話す石川は、「久しぶりの試合で、色々な感情が入り混じる中のスタートでも同じテンションでできた」とスタートから18ホールまで、感情の起伏は少なくフラットな気持ちで回れたことも、きょうのラウンドでの収穫だったようだ。
また、石川は今大会からクラブセッティングを変更している。昨シーズン、9番アイアン以下を抜いてウェッジ5本体制で戦っていたが、50度、54度、58度と3本体制となった。その効果について聞いてみると「新しいウェッジで探り探りなところはあった。ラフの距離感がつかめてなくて、まだ完璧な状態ではない。だけど、グリーンは捉えられていたし、アプローチもオフでやってきたことができている。ゴルフを楽しめている。きょうのショートアイアンのパフォーマンスを続けていきたい」。
まだ手になじんではいないが、いい感触はある。新しいウェッジとともに、あすから本領発揮といきたい。(文・齊藤啓介)
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