Audi Team DreamDrive 2018スーパー耐久第1戦鈴鹿 レースレポート

AUTOSPORT web2018年4月6日(金)12時4分

ピレリ・スーパー耐久シリーズ 2018 Round.1 SUZUKA“S耐”春の陣
開催日時:2018年3月30日〜4月1日
開催地:三重県・鈴鹿サーキット
Wether/Condition:【予選】晴れ/DRY 【決勝】晴れ/DRY
ドライバー:A−竹田直人/B−白坂卓也/C−田ヶ原章蔵


 2018年ピレリ・スーパー耐久シリーズ開幕戦は鈴鹿ラウンド。TCRクラス参戦2年目を迎えたAudi Team DreamDriveは、アニメ、映画化もされる人気ゲームコンテンツ『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』とのタイアップにより、カラーリングを新たに車両名をプリズマ☆イリヤ RS3 LMSとして今シーズンをスタートさせました。


 ドライバー、スタッフともに大きな体制変更をしておらず、既にコミュニケーションの取れているメンバーでの強みを活かし、このシーズンオフはマシンテスト、ピット作業練習を繰り返しこの開幕戦へ向けた準備を進めてきました。
 


■3月30日(金) オフィシャルプラクティス


 例年より若干早い桜の見頃を迎えシーズンイン。予選の前日に行われるプラクティス走行では今シーズンより新たに変更されたピレリタイヤでのセットアップを進める為、積極的に様々なメニューやシミュレーションを実施。
 
 プラクティスセッション最後には白坂が2番手を大きく引き離すクラストップタイムをマークし各ドライバーともに好調な結果でメニューを終了。


■3月31日(土) 予選


 春を通り越し、初夏を思わせる気温となった今回のレースウィーク。その3日間で最も暑い予選日となりました。A、Bドライバーの合算で競い合う公式予選。TCRクラスに於いてはAドライバーの起用に関するレギュレーション変更があり、今季は竹田がAドライバー予選を担当。さらに今シーズンのTCRクラスは新型シビックを含む7台の参加となり激戦が予想されるなかスタートしました。
 
Aドライバー予選
 竹田はシーズンオフからの練習の成果を発揮し、自己ベストタイムを更新。経験豊富なジェントルマンドライバーが多いなか、2番手にコンマ2秒差に迫るクラス3番手で終了。
 
Bドライバー予選
 プロドライバーが多く登録されるBドライバー予選。路面温度が上がり難しいコンディションのなか、若干のバイブレーションに悩まされプラクティスでのタイムは更新できなかったものの白坂はBドライバー予選をトップで終了。合算タイムにより上位には一歩届かず、開幕戦のTCRクラス予選は2位となりました。


Cドライバー予選
 ベテランとして経験豊富な田ヶ原が担当。Bドライバー予選でのバイブレー
ションと翌日の決勝レースへ向けたマシンチェックを入念に行い無事に走行を終えました。

Audi Team DreamDrive
Audi Team DreamDrive


■4月1日(日) 決勝


観客動員数:28,500人(土、日集計)


 前日同様、汗ばむような天候のなか迎えた決勝。スーパー耐久シリーズ開幕である鈴鹿サーキットでは例年を大きく上回る動員数を記録し、ファンの期待の大きさが伺えました。
 
 前日の予選を2位で終えたものの、予選中の給油作業に対する作業義務違反のペナルティを受け、決勝レースは2グリッド降格のクラス4番手からのスタートとなりました。しかし、今回は5時間という長丁場での決勝であり、FCY(フルコースイエロー)制度の導入など、昨年までとは違ったレース展開も予想されるので再度チーム全員でミーティングを行い決勝レースへ臨むことに。
 
 スタートドライバーは白坂が務めることになったAudi Team DreamDrive。オープニングラップでポールポジションスタートだった19号車が車輌故障により戦線離脱。スタートを担当した白坂のペースは良く、グリッド降格を感じさせない追い上げで6周目に10号車を抜きクラス2番手に、7周目には97号車を抜いてクラストップに浮上。50台以上が出走する混戦のなか、危なげなく2番手に約10秒のリードを築き予定通りスタートから80分で田ヶ原へつなぐ。
 
 このスティント中に度々FCYが導入されたが、安定した走りを続け2番手との差を最大で約42秒に広げて田ヶ原も予定の80分で3スティント目の竹田との交代の為ピットイン。シーズンオフの間に何度も繰り返したタイヤ交換練習の成果もあらわれ、メカニックチームはとても速いピットワークで竹田を送り出す。
 
 ここまでは優勝の狙える最高の展開でしたが、ピットアウトから5周目に予定外の緊急ピットイン。スタート時点から路面温度は15度も上昇し、路面コンディションの急激な悪化による激しいタイヤのピックアップ(タイヤカスによる振動)に悩まされペースダウン。このレースウィーク中自己ベストタイムを更新する等、調子の良かった竹田にとっても苦渋の決断となりました。
 
 ピックアップの起きていたリヤタイヤを交換し、その後約20周を走り切り最終スティントはふたたび白坂へ。ファステストラップを更新しながら怒涛の追い
上げを見せるも、他チームより1回分多くなってしまったピット作業分を埋めるには至らず、3位でチェッカーを受けました。


 序盤の展開を振り返れば悔しい3位ではありますが、合計6度のFCY導入やTCRクラス7台中3台のリタイヤといったサバイバルレースだったことを考えると、初戦での入賞は今後に大きくつながるポイント獲得だったと思います。
 
 今回はチームの地元(京都)関西圏だったこともあり、ピットにも沢山の関係者、ゲストの方々が足を運んでくださいました。人気アニメ『プリズマ☆イリヤ』とのタイアップにより新たなファン層からの注目を集めるなか、初戦を入賞で終えることができスポンサー各位、ご声援くださったファンの方々に感謝申し上げます。
 
 次戦SUGOラウンドも引き続きAudi TeamDreamDrive プリズマ☆イリヤ RS3 LMSの応援を宜しくお願い申し上げます。

プリズマ☆イリヤ RS3 LMS


ピレリスーパー耐久シリーズ2018 鈴鹿ラウンドを終えて
代表・監督:澤田栄宏


「シーズン開幕戦ということで、昨年より準備に準備を重ねてきました。チームスタッフのほとんどが現地の花粉に苦しみながらの鈴鹿戦(笑)また、プリズマ☆イリヤRS3 LMSとしてAudiの公式レース車両としては初の痛車ということで、現地での反響や応援をおおいにいただきました」


「ファンの皆さま、関係者の皆さま、そしてスポンサーの皆さま、ドライバーをはじめスタッフ一同感謝しております。肝心のレースの方は、激戦のTCRク
ラスですので、勝つことは容易ではなく、それでもそれぞれがベストを尽くしました」


「今回導入されたFCYもうまく利用できなかったので運もありますが今後の課題ですね。次戦のSUGOも月末始まりますので、引き続き応援をよろしくお願いします」


Aドライバー:竹田直人


「2018年もスーパー耐久に参戦することになりました。初めてのAドライバーとしての参戦でした。予選では自己ベストを更新してまずまずのスタートでした。決勝では、思いのほか路面状況が悪くてタイヤカスまみれになり後輪の振動異常で予定外のピットインとなり1位で渡されたバトンを3位で渡すことになりました。勝てたレースを落とした落胆は大きいですが気持ちを切り替えて次の菅生に向けて頑張ります」


「また、ピットウォークやグリッドで頂いた大歓声は大きな励みになりました。応援して頂き本当にありがとうございました。皆さまのお気持ちを次の勝利にてお応えしたいと思います。これからもプリズマ☆イリヤRS3 LMSをよろしくお願い申し上げます」


Bドライバー:白坂卓也


「フリー走行からの流れを考えると優勝も見えていただけに3位という結果には満足できませんが、シリーズはまだ始まったばかりですし改善点も多く見えた開幕戦だったので次戦はさらに良いレースができるように頑張ります。現地での沢山の応援も力になりました!次戦も応援宜しくお願いします」


Cドライバー:田ヶ原章蔵


「昨年取り零した優勝を、チーム一丸で頑張ったのですが少しの運を逃し残念ながらの結果でした。必ずこのメンバーで優勝するという気持ちがより一層高くなったレースでもありました!」


「我々は挑戦者の初心の気持ちを忘れず、地に足つけて次戦も優勝のみを狙っていきます! 本当に多くのファンの方々、スポンサー様に囲まれた、笑顔の溢れるチームですので引き続き熱い応援宜しくお願い申し上げます!!」

プリズマ☆イリヤ RS3 LMS


(c)2016 ひろやまひろし・TYPE-MOON/KADOKAWA/『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』製作委員会


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