アストンマーティンF1へ移籍したベッテルは「1年休み、何を求めているのか答えを出すべきだった」とヘルムート・マルコ
レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が、1年間F1を離れるべきだという昨年末の彼のアドバイスに従わなかったことを残念に思っている。
ベッテルは2020年のグランプリレースにおいて自身最悪のシーズンを耐えた。フェラーリの散々なパフォーマンスと、チーム内で優位に立つシャルル・ルクレールに苦しめられたのだ。
昨年、批判に直面していたベッテルに対し、彼のF1での成功に重要な役割を果たしたマルコは、1年間休みを取って充電し、いずれすべて新しい環境となる2022年に新たなスタートを切るよう促していた。しかし4度の世界チャンピオンであるベッテルは、最終的には2021年もグリッドに残ることを選び、アストンマーティンでF1の新たな章を始めることにした。
残念なことだが、開幕戦バーレーンGPにおけるアストンマーティンでのデビュー戦は、決して幸先の良いものではなかった。パフォーマンスは目を引くものではなく、スチュワードとトラブルになったふたつのインシデントに見舞われた。
「私は彼が1年間休み、物事を整理して、今も求めていることは何なのかを自答すべきだと考えていた」とマルコは『Motorsport-Total』に語った。
「来年彼には多くのチャンスがあるだろうと考えているが、彼はアストンマーティンに加入した。メルセデスのように苦戦しているチームにだ」
「これらの2台のマシンは非常によく似ている。しかしバーレーンGPでは、彼が心から欲していた思いがけない幸運には決して恵まれなかった」
マルコは、メルセデスとアストンマーティンが採用した、今年のレギュレーション変更から悪影響を受けているロー・レーキの設計コンセプトに言及した。アストンマーティンの2021年型マシン『AMR21』の設計仕様は、ベッテルの新チームにおける困難なスタートの唯一の要因というわけではないが、ベッテルも新しいマシンの走行の感触が実際良くなかったことを認めている。
「僕たちが望んでいたような週末ではなかったかもしれないが、レースでは対処が必要なことについて多くのことを学んだ」とベッテルはバーレーンで語った。
「そうしたことをどれだけ早く解決できるか、そのうち分かるだろう。でも僕はマシンのなかでリラックスできていない。思うようにならないことが沢山あったから、ドライビングに集中できなかったんだ。そうしたことに対処して解決しようとする必要がある」
「もちろん僕はドライブする際のマシンの要求に適応するけれど、助けにならない食い違いを起こすようなことが間違いなく多くあるんだ。その多くを迅速に解決できることを期待している」
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