世界有数、育成超名門責任者に聞く“選手の育て方”とは? 一人ひとりに寄り添い「ロボットではなく、本物の選手」を育てる
サッカーキング2024年4月12日(金)18時13分
インタビューに応じてくれたモナコの育成部門責任者のパスカル・デ・マシャルク氏
キリアン・エンバペ、ティエリ・アンリ、リリアン・テュラム、エマニュエル・プティ、ダヴィド・トレゼゲと5人のワールドカップ王者を輩出。他にもヤニック・カラスコ、リュドヴィク・ジュリ、近年ではブノワ・バジアシーレなどをトップチームに送り出したほか、現在もマグネス・アクリウシェやエリース・ベン・セギルといった才能も生み出している、育成の名門としても知られるモナコ。
2022年9月には寮や学校、ケア施設、スタッフ住居などが統合された新たなアカデミー専用施設『LA DIAGONALE(ラ・ディアゴナル)』の本格運用を開始するなど、投資も怠らない。
アカデミー部門のダイレクターであり、クラブ・ブルッヘで約15年アカデミー部門を担当し、2021年にモナコへやってきたベルギー人のパスカル・デ・マシャルク氏に、スカウティング方針や選手育成に必要なことなどを聞いた。
■評価指標は45ページ以上
―――モナコのアカデミーは日本でも有名です。改めて特徴を教えてください。
若い選手をトップチームへの数多く昇格させているだけでなく、フランス代表にも多くの選手を輩出していることも理由の一つです。ビッグネームが多くいるし、5名の世界王者がここの出身です。このようなビッグプレーヤーが若い選手たちに道を示しているのだと思います。トップチームへの貢献はもちろん、フランスという国への貢献もとても誇らしいことですね。
―――そういった選手を輩出できる要因は何でしょうか?
まず、フランスで創設された最も歴史、伝統のあるアカデミーだということです。歴史の中で統計などが集められることで評価につながっている。モナコという場所も理由としてあります。ここは地中海に近く、イタリアも近い。つまりフランス全土から選手を探さないといけなかったんです。だから、15歳くらいの段階でモナコに来て練習を積んでくれるような優秀な選手を見つけるための効率的なスカウティングネットワークを早くから持つことができました。
―――選手をスカウトする際の判断基準はどういったものでしょう。
若くして才能があるかどうか、『指標』と呼んでいるものを使っています。それは45ページ以上におよぶ包括的な評価指標で、12歳から14歳くらいまでの選手たちについて明確にし、ディスカッションし、もし指標に当てはまっているようであれば、私たちが選び、そして選手がモナコに来たいと望めば、15歳の時に加入させています。
■「遺伝」「ピッチ上での頭脳」「精神的な頭脳」「技術」「社会環境」
―――判断基準の中で特に重要視している項目があれば教えてください。
一つ目は「遺伝的な可能性」についてです。例えば非常に高いスピード能力を持った12歳の選手がいた場合、その選手がその能力を持ったまま、優秀な選手になる可能性を示す指標はたくさんあります。試合中にたくさん走れる選手であれば、そういった選手になれる可能性ですね。加えて、我々はその選手の両親や祖父母のことをよく知ることで、どのくらい成長するかを予測することもできます。
次は「頭脳」です。これは、ピッチ上の問題を監督からの指示がなくても戦術的に解決できることで、最後は11人でプレーすることにはなるけれど、もし右サイドバックでプレーした場合の1対1や2対1となった状況をどう解決するのか、というようなことです。
「頭脳」とは戦術的な部分だけでなく、精神的な部分も含まれます。例えば若い選手が試合に負けた時の感情をどう処理するのか。試合に負ければ感情的になり、泣いてしまうことがあるかもしれません。でも、それは負けず嫌いであることを意味しています。このような細かな基準を総合的に判断することで、選手のポテンシャルを見極めることができるのです。
そして全体像を把握するために、選手たちの技術的なスキルやボールを持って何をするかについても話します。チャンピオンズリーグやワールドカップの決勝を見れば、技術的なことに関して選手たちは何をしなければならないのかがわかります。
さらに、社会環境についても考えます。選手の家族はどのように働いていたのか。祖父母はどうだったのか。育った地域や友人関係など…。このようなことも私たちは判断材料としています。
―――プレースタイルや性格など、いろいろなタイプの選手がいる中で、それぞれをトップレベルに成長させるために気を付けていることはありますか?
まず、アカデミーでのサッカーは個人競技だと考えています。ですから、選手一人ひとりの成長を促すプログラムが必要です。もちろん11人でプレーするわけですから、チームの一員となるためのスキルアップも必要ではあります。
■「私たちの責任」で選手を教育する
―――「良い選手」とはどんな選手だと考えていますか?
もちろんポジションにもよります。ゲームは常に進化していますし、今日のゲームが明日のゲームとは限りません。その中でもスピードは非常に重要な点で、すべての選手が一定のスピードを持つ必要があります。また、フランスではテクニカルな技術が重要なので、ボールをコントロールする術を知っていなければなりません。ストライカーで言えば、体が大きくてもいいし、スピードがあってもいいです。つまり、「人それぞれ」ということになりますね。私たちは、選手のプロフィールの全体像を把握した上で、それぞれの基準や指標が十分に高ければ、選手たちを受け入れ、一緒に仕事をしていきます。そして、トップチームとリンクさせていき、トップチームが持つ各ポジションの基準と、アカデミーの選手たちの指標と基準が一致すれば、トップチームでプレーすることになります。
―――それでも全選手がトップチームでプレーすることはできません。アカデミーとして人間教育という点はどのように向き合っていますか?
どの選手もクラブを代表しなければなりませんが、同時にモナコは世界でも特殊な位置付けにあり、モナコ公国を代表する選手でもあります。だから、彼らはその準備ができていなければいけません。
私たちの教育の仕組みについてですが、『ラ・ディアゴナル』と呼ばれるアカデミー施設があり、その中に学校もあります。学校はとても重要です。私たちにとって、教育はサッカー以上に大切なものです。過去5年間、すべての選手が卒業証書(バカロレア ※高校教育修了認証の国家試験および修了資格)を修めていることを非常に誇りに思っています。これは平均的な学校と比較して、はるかに高いもので、とても重要なことです。
私たちは50人ほどの選手を指導していますが、どのコースにおいても教師陣はクラブが給与を全額支給して組織しています。これにより、学校と「一緒に」仕事をするのではなく、「私たちの責任」で、私たちの価値観を伝えることができるのです。
もう一つは全寮制の学校があることで、選手たちはそこで生活することが義務付けられています。私たちには18人の教育者がいて、彼らの人生の選択を助けるために教育しています。7月第3週目に入寮し、そこから最初に家へ帰れるのは10月末です。つまり、完全に私たちの管理下におかれているのです。もちろんネガティブな面もありますが、それ以上に私たちはともに働き、ともに生活し、選手たちを私たちの子どもとして育てようとしているのです。
―――その選手たちを見つけるスカウトの存在は重要です。スカウトする人の能力として重要な点は何でしょうか?
フランス全土をカバーする、アカデミーのためのフルタイムスカウトが13人います。彼らとは年に4回ほどのワークショップを行い、私たちの指標を理解してもらうようにしています。もちろんスカウトの個人的な影響は常にありますが、私たちが「何をすべきか」というガイドラインも当然あります。スカウトが試合を見て、「面白い選手がいた」と報告しますが、そのレポート内容は私たちが示している指標と照らし合わされているかが重要になります。
そして、最終的な決断を下す責任者が1人います。他のスカウトを束ね、責任者がプロセスを統括します。私たちには厳格なプロセスがあり、それに従わなければならないからです。ある選手を獲得しようとした場合に、その選手が本当にプロになれる可能性があるのか、その選手の人生においてプロ選手として生きていけるかを確認したいからです。それは正確なものでなければいけませんし、ギャンブルはできません。
■ロボットを作るのではなく、自分のやり方で違いを生み出す「本物の選手」を育てている
―――『ラ・ディアゴナル』はクラブが注力して完成したプロジェクトです。数年経ってのインパクトはいかがでしょうか?
このプロジェクトの完成はとても大きな一歩です。選手たちの教育や価値観の共有について、皆さんにもお話しすることができていますからね。このプロジェクトでは、すべての教育者、すべての教師、すべてのコーチが同じ建物に住み、食事も一緒にして、常に情報を共有しています。以前は宿舎や学校、コーチの住まい、オフィスなどが別々でしたが、今はすべてが一緒なので、何も離れることはありません。私たちも選手の成長をより感じることができます。フィットネスセンターや医務室もあるので、そこへ通う時間を取られることもありません。一方で、常に監視下に置いているわけではなく、選手は自分の部屋もあるし、パーソナルスペースもある。これまでとすべてにおいて大きな違いがあり、現時点でこれ以上の施設はないと思います。
―――具体的に改善された数字はありますか?
数字の指標で言えば、例えばプレー機会がありますね。2020年以降、トップチームデビューをした選手が20人います。モナコで14人、提携クラブであるベルギーのサークル・ブルッヘで6人です。これは驚異的な数字です。また、アカデミー選手のプレー時間の割合は2020年が全体の9%だったことに対して、現在は14%まで上昇しています。影響力が大きくなっていますし、その状態を維持していきたいと考えています。それには採用や陣容で良い仕事をしないといけませんが、特に会長やCEO、スポーツダイレクターが、若くて良い選手にプレーしてほしいと望むポリシーを持っていることが大切です。クラブが若い選手と戦っていくと決断してこそ、私たちの仕事ができ、成功することができるからです。
―――今後のアカデミーとしての目標は何でしょうか?
重要なことは、選手が自分自身を表現する機会を与えることだと思っています。個人的に大きな学びになりますからね。そして、私たちのアカデミーでは、入ってきた良い選手は、良い選手であり続けなければなりません。その資質を持っているからです。ただ、その資質をピッチで表現することは、教えることだけではできません。それを示すことが必要です。選手が自分自身を表現できるようになれば、何か魔法のようなこと、何か違うことを表現できるようになると思います。私たちはロボットを作るのではなく、生身の人間から、自分のやり方で違いを生み出す「本物の選手」を育てているんです。モナコのアカデミーに加わったどの選手にも重要なことは、自分たちがどれだけ良い選手で、自分たちがどういった存在かを世界に示すことです。私たちはクリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシを生み出すことはできません。それが私たちの選手たちであり、私たちは彼ら自身としての最高の選手になることを望んでいます。そうすれば大丈夫です。
【動画】モナコ最新アカデミー施設に潜入!!
2022年9月には寮や学校、ケア施設、スタッフ住居などが統合された新たなアカデミー専用施設『LA DIAGONALE(ラ・ディアゴナル)』の本格運用を開始するなど、投資も怠らない。
アカデミー部門のダイレクターであり、クラブ・ブルッヘで約15年アカデミー部門を担当し、2021年にモナコへやってきたベルギー人のパスカル・デ・マシャルク氏に、スカウティング方針や選手育成に必要なことなどを聞いた。
■評価指標は45ページ以上
―――モナコのアカデミーは日本でも有名です。改めて特徴を教えてください。
若い選手をトップチームへの数多く昇格させているだけでなく、フランス代表にも多くの選手を輩出していることも理由の一つです。ビッグネームが多くいるし、5名の世界王者がここの出身です。このようなビッグプレーヤーが若い選手たちに道を示しているのだと思います。トップチームへの貢献はもちろん、フランスという国への貢献もとても誇らしいことですね。
―――そういった選手を輩出できる要因は何でしょうか?
まず、フランスで創設された最も歴史、伝統のあるアカデミーだということです。歴史の中で統計などが集められることで評価につながっている。モナコという場所も理由としてあります。ここは地中海に近く、イタリアも近い。つまりフランス全土から選手を探さないといけなかったんです。だから、15歳くらいの段階でモナコに来て練習を積んでくれるような優秀な選手を見つけるための効率的なスカウティングネットワークを早くから持つことができました。
―――選手をスカウトする際の判断基準はどういったものでしょう。
若くして才能があるかどうか、『指標』と呼んでいるものを使っています。それは45ページ以上におよぶ包括的な評価指標で、12歳から14歳くらいまでの選手たちについて明確にし、ディスカッションし、もし指標に当てはまっているようであれば、私たちが選び、そして選手がモナコに来たいと望めば、15歳の時に加入させています。
■「遺伝」「ピッチ上での頭脳」「精神的な頭脳」「技術」「社会環境」
―――判断基準の中で特に重要視している項目があれば教えてください。
一つ目は「遺伝的な可能性」についてです。例えば非常に高いスピード能力を持った12歳の選手がいた場合、その選手がその能力を持ったまま、優秀な選手になる可能性を示す指標はたくさんあります。試合中にたくさん走れる選手であれば、そういった選手になれる可能性ですね。加えて、我々はその選手の両親や祖父母のことをよく知ることで、どのくらい成長するかを予測することもできます。
次は「頭脳」です。これは、ピッチ上の問題を監督からの指示がなくても戦術的に解決できることで、最後は11人でプレーすることにはなるけれど、もし右サイドバックでプレーした場合の1対1や2対1となった状況をどう解決するのか、というようなことです。
「頭脳」とは戦術的な部分だけでなく、精神的な部分も含まれます。例えば若い選手が試合に負けた時の感情をどう処理するのか。試合に負ければ感情的になり、泣いてしまうことがあるかもしれません。でも、それは負けず嫌いであることを意味しています。このような細かな基準を総合的に判断することで、選手のポテンシャルを見極めることができるのです。
そして全体像を把握するために、選手たちの技術的なスキルやボールを持って何をするかについても話します。チャンピオンズリーグやワールドカップの決勝を見れば、技術的なことに関して選手たちは何をしなければならないのかがわかります。
さらに、社会環境についても考えます。選手の家族はどのように働いていたのか。祖父母はどうだったのか。育った地域や友人関係など…。このようなことも私たちは判断材料としています。
―――プレースタイルや性格など、いろいろなタイプの選手がいる中で、それぞれをトップレベルに成長させるために気を付けていることはありますか?
まず、アカデミーでのサッカーは個人競技だと考えています。ですから、選手一人ひとりの成長を促すプログラムが必要です。もちろん11人でプレーするわけですから、チームの一員となるためのスキルアップも必要ではあります。
■「私たちの責任」で選手を教育する
―――「良い選手」とはどんな選手だと考えていますか?
もちろんポジションにもよります。ゲームは常に進化していますし、今日のゲームが明日のゲームとは限りません。その中でもスピードは非常に重要な点で、すべての選手が一定のスピードを持つ必要があります。また、フランスではテクニカルな技術が重要なので、ボールをコントロールする術を知っていなければなりません。ストライカーで言えば、体が大きくてもいいし、スピードがあってもいいです。つまり、「人それぞれ」ということになりますね。私たちは、選手のプロフィールの全体像を把握した上で、それぞれの基準や指標が十分に高ければ、選手たちを受け入れ、一緒に仕事をしていきます。そして、トップチームとリンクさせていき、トップチームが持つ各ポジションの基準と、アカデミーの選手たちの指標と基準が一致すれば、トップチームでプレーすることになります。
―――それでも全選手がトップチームでプレーすることはできません。アカデミーとして人間教育という点はどのように向き合っていますか?
どの選手もクラブを代表しなければなりませんが、同時にモナコは世界でも特殊な位置付けにあり、モナコ公国を代表する選手でもあります。だから、彼らはその準備ができていなければいけません。
私たちの教育の仕組みについてですが、『ラ・ディアゴナル』と呼ばれるアカデミー施設があり、その中に学校もあります。学校はとても重要です。私たちにとって、教育はサッカー以上に大切なものです。過去5年間、すべての選手が卒業証書(バカロレア ※高校教育修了認証の国家試験および修了資格)を修めていることを非常に誇りに思っています。これは平均的な学校と比較して、はるかに高いもので、とても重要なことです。
私たちは50人ほどの選手を指導していますが、どのコースにおいても教師陣はクラブが給与を全額支給して組織しています。これにより、学校と「一緒に」仕事をするのではなく、「私たちの責任」で、私たちの価値観を伝えることができるのです。
もう一つは全寮制の学校があることで、選手たちはそこで生活することが義務付けられています。私たちには18人の教育者がいて、彼らの人生の選択を助けるために教育しています。7月第3週目に入寮し、そこから最初に家へ帰れるのは10月末です。つまり、完全に私たちの管理下におかれているのです。もちろんネガティブな面もありますが、それ以上に私たちはともに働き、ともに生活し、選手たちを私たちの子どもとして育てようとしているのです。
―――その選手たちを見つけるスカウトの存在は重要です。スカウトする人の能力として重要な点は何でしょうか?
フランス全土をカバーする、アカデミーのためのフルタイムスカウトが13人います。彼らとは年に4回ほどのワークショップを行い、私たちの指標を理解してもらうようにしています。もちろんスカウトの個人的な影響は常にありますが、私たちが「何をすべきか」というガイドラインも当然あります。スカウトが試合を見て、「面白い選手がいた」と報告しますが、そのレポート内容は私たちが示している指標と照らし合わされているかが重要になります。
そして、最終的な決断を下す責任者が1人います。他のスカウトを束ね、責任者がプロセスを統括します。私たちには厳格なプロセスがあり、それに従わなければならないからです。ある選手を獲得しようとした場合に、その選手が本当にプロになれる可能性があるのか、その選手の人生においてプロ選手として生きていけるかを確認したいからです。それは正確なものでなければいけませんし、ギャンブルはできません。
■ロボットを作るのではなく、自分のやり方で違いを生み出す「本物の選手」を育てている
―――『ラ・ディアゴナル』はクラブが注力して完成したプロジェクトです。数年経ってのインパクトはいかがでしょうか?
このプロジェクトの完成はとても大きな一歩です。選手たちの教育や価値観の共有について、皆さんにもお話しすることができていますからね。このプロジェクトでは、すべての教育者、すべての教師、すべてのコーチが同じ建物に住み、食事も一緒にして、常に情報を共有しています。以前は宿舎や学校、コーチの住まい、オフィスなどが別々でしたが、今はすべてが一緒なので、何も離れることはありません。私たちも選手の成長をより感じることができます。フィットネスセンターや医務室もあるので、そこへ通う時間を取られることもありません。一方で、常に監視下に置いているわけではなく、選手は自分の部屋もあるし、パーソナルスペースもある。これまでとすべてにおいて大きな違いがあり、現時点でこれ以上の施設はないと思います。
―――具体的に改善された数字はありますか?
数字の指標で言えば、例えばプレー機会がありますね。2020年以降、トップチームデビューをした選手が20人います。モナコで14人、提携クラブであるベルギーのサークル・ブルッヘで6人です。これは驚異的な数字です。また、アカデミー選手のプレー時間の割合は2020年が全体の9%だったことに対して、現在は14%まで上昇しています。影響力が大きくなっていますし、その状態を維持していきたいと考えています。それには採用や陣容で良い仕事をしないといけませんが、特に会長やCEO、スポーツダイレクターが、若くて良い選手にプレーしてほしいと望むポリシーを持っていることが大切です。クラブが若い選手と戦っていくと決断してこそ、私たちの仕事ができ、成功することができるからです。
―――今後のアカデミーとしての目標は何でしょうか?
重要なことは、選手が自分自身を表現する機会を与えることだと思っています。個人的に大きな学びになりますからね。そして、私たちのアカデミーでは、入ってきた良い選手は、良い選手であり続けなければなりません。その資質を持っているからです。ただ、その資質をピッチで表現することは、教えることだけではできません。それを示すことが必要です。選手が自分自身を表現できるようになれば、何か魔法のようなこと、何か違うことを表現できるようになると思います。私たちはロボットを作るのではなく、生身の人間から、自分のやり方で違いを生み出す「本物の選手」を育てているんです。モナコのアカデミーに加わったどの選手にも重要なことは、自分たちがどれだけ良い選手で、自分たちがどういった存在かを世界に示すことです。私たちはクリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシを生み出すことはできません。それが私たちの選手たちであり、私たちは彼ら自身としての最高の選手になることを望んでいます。そうすれば大丈夫です。
【動画】モナコ最新アカデミー施設に潜入!!
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