スーパーGTのレースアンバサダーに早くも男性登場。韓国人モデルのジュンさんが第1戦から活躍
4月13〜14日、岡山県の岡山国際サーキットで行われたスーパーGT第1戦。30周年を迎えたスーパーGTでは2024年からさまざまなレギュレーションが変更されたが、今季はサーキットを彩ってきた『レースクイーン』の性別指定撤廃、および呼称変更が行われた。そんな2024年、早くもGT500クラスに参戦するTGR TEAM ENEOS ROOKIEに、男性の『レースアンバサダー』が登場した。
スーパーGTでは2024年から、レースクイーンとして親しまれてきた従来の役割、存在意義を変更せず、むしろそれらを継続しつつ、個性や才能を発揮しやすい環境づくりを目的とし、レースクイーン』の性別指定撤廃、および呼称変更が行われ、新たに『レースアンバサダー』の呼称が使用されることになった。
今シーズン開幕となった第1戦岡山には、暖かな陽気に誘われ多くの観客が訪れるなか、今季も多くのレースアンバサダーが登場しピットウォーク等のイベントを盛り上げているが、ひときわ目立つ存在だったのが、今季大嶋和也/福住仁嶺のコンビでENEOS X PRIME GR Supraを走らせるTGR TEAM ENEOS ROOKIEをスポンサードする、AISINのアンバサダーだ。
■エンジンサウンドが大好きなジュンさん
鮮やかなAISINのイメージカラーであるブルーとホワイトのコスチュームに身を包むのは、長年レースクイーンとして活躍してきた瀬野ユリエさん、そして韓国人男性モデルのパク・ミンジュンさん。AISINのロゴがついたブルーのジャケットとホワイトのパンツをスラリと着こなし、「“ジュン”と呼んでください」と爽やかな笑顔をみせた。
この男性レースアンバサダーの起用は、チームによれば今シーズン規定が変更され『レースアンバサダー』という名称になるにあたり、TGR TEAM ENEOS ROOKIEの豊田章男チームオーナーと、旧知の仲であるAISINの吉田守孝社長が規定変更にともない「ぜひやってみよう」と決まったのだという。
4月13日からサーキットでレースアンバサダーとしての活躍をスタートさせたジュンさん。「予選日から緊張していますが、男性のアンバサダーは初めてと聞いていて“前例”がないんですよね。男性モデルとしてどんなポージングをすれば良いのかなど、自分なりに工夫しています」という。
そんなジュンさんは、実は大のクルマ好きなのだとか。「僕はEVよりもエンジンで走るクルマが大好きなんです。エンジンのサウンドが本当に好きなので、こうしてサーキットに来て燃料のにおいとサウンドを聴いて、すごくドキドキしました。予選からすごく楽しかったですし、アクシデントなく走るレーシングドライバーの皆さんに感動しました」とジュンさん。
男性レースアンバサダーとしても、そしてサーキットも初めてのジュンさんだが、頼もしい存在にもなっているのがパートナーの瀬野さん。「ユリエさんはこの世界でも大先輩ですし、傘をさすときもどうすれば良いのか、どうすればサーキットに来るファンの皆さんを笑顔にできるのかなど、いろんなことを学ぶことができます。僕にとってはモータースポーツでの先輩で先生ですね」という。
■“前例がない”苦労も
そんな瀬野さんは数多くのチームでレースクイーンを務めており、サーキットのことも良く知っている。スーパーGTのレースアンバサダーはひさびさだというが、男性レースアンバサダーをパートナーとするのはやはり新鮮な体験のよう。
「今まで女の子しかいない世界でしたが、そこに男子が入ってくることで、違ったカラーが出ると思いますし、私としてもすごく面白いと思います」と瀬野さん。
ジュンさんはハングルと英語がメインで、日本語はまだ片言。瀬野さんもそこまで話せないというが、「お互いにちょっとずつ勉強しながら、一年ゆっくり仲良くなれたら」という。「まだ意思疎通がそこまで取れているわけではないので、いろんな話をしていきたいと思います」
もちろん、レースアンバサダーにはチームを支えるスポンサーのアピール、ドライバーのサポート、ステージ登壇などなど、サーキットでは多くの仕事がある。こちらもジュンさんにとっては初めてで、「予選日から彼の隣で見ながら、アドバイスをしています」と瀬野さん。
今回の開幕戦の段階では、男性レースアンバサダーはジュンさんただひとり。しかし、予選日からTGR TEAM ENEOS ROOKIEのもとには、ライバルチームをサポートするスポンサーの関係者も数多く訪れており、高い関心が寄せられている。特にグローバルな企業の関係者が多い。
これまで“女性しかいなかった”世界での仕事は、ジュンさんにとっても挑戦だろう。しかし男性で、そして外国人としてこのスーパーGTの世界に登場するジュンさん、AISINとTGR TEAM ENEOS ROOKIEのチャレンジは、まさに多様性の時代の表現と言える。
「これからもスーパーGTで頑張っていきたいですし、カッコいい姿をみせていきたいです。ファンの皆さんを笑顔にできるようにしたいですし、『I Love Cars!』の気持ちで、今までクルマに興味がなかった方にもモータースポーツが好きになってもらえるように頑張りたいと思っています」とジュンさんは力強く語ってくれた。
ふたりのユニット名は『ジュン&エッティ with AISIN(エッティは瀬野さんのニックネームから)』。ぜひ今シーズンのスーパーGTでご注目いただきたいふたりだ。
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