ハースF1代表、スタッフの一時帰休措置は「雇用を守るため」と強調
ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは、チームのファクトリーにおいて行った一時帰休について、資金を溜め込むためではなく、将来的にスタッフの雇用を守るために取った措置であると改めて説明した。
コロナウイルス危機がF1に与えた影響により、ハースはイギリスのバンベリーに位置する拠点において、大部分のスタッフを一時帰休させた。イギリス政府は一時帰休となった従業員の給与のうち80%を支給することを保証しており、ハースは、マクラーレン、ルノー、レーシングポイントと同様に、この支援を受ける選択をした。
シュタイナーは、ハースにとってこの手続きは避けられないことであったと説明した。
「良い気持ちはしないだろうが、大半のスタッフは我々がこういう行動をとった理由を理解してくれている」とシュタイナーはF1公式ウェブサイトに語った。
「彼らを切ったのではなく、将来の雇用を確実に守るための措置だ。そこに悪意はないし、出し惜しみをしているわけでも、資金を溜め込もうとしているわけでもない。我々は最善を尽くそうと努めているのだ」
「(他の業界では)多くの人々が職を失っている。できる限り雇用を守ろうというのが、我々のしていることだ」
ハースは、2016年にF1に新規参戦した小さなアメリカのチームであり、グリッド上で最も予算が少ないチームのひとつだ。
誰もがそうであるように、シュタイナーもできるだけ早く事態が収拾することを望んでいるが、限られたリソースと資金のなかでは、最悪の事態にも備えなければならない。現在F1は、新たなカレンダーを作成するために力を尽くしているものの、シーズンをいつスタートできるのかを予想するのは難しい。
「我々には非常に限られた収益しかない」とシュタイナーは説明した。
「FOM(フォーミュラワン・マネジメント)は支援しようとしてくれている。しかし、我々がレースに戻るかどうかは分からない」
「私個人としては戻ることになると考えているが、FOMからの収入がなくなるという最悪の事態に備えなくてはならないのだ」
「我々に収入がなければ誰かが支払いをしなければならないが、資金は限られてくる。何もしていないのに支払いをするのは正しくないだろう」
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