世界ラリークロス第2戦:ハンセン兄弟のプジョーがワン・ツー。兄ティミーは全セッション制覇の偉業
2019年のWorldRX世界ラリークロス選手権は4月27〜28日、第2戦カタルーニャが行われ、ティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)が優勝。2位に弟のケビン・ハンセン(プジョー208 WRX)が入り、プジョー&ハンセン兄弟がワン・ツーフィニッシュを飾った。
サーキットレースとラリー競技の要素をあわせ持つ世界ラリークロス。その第2戦はカタロニア・サーキットに設けられた1.135kmのコースで争われた。ターマック(舗装路)とダートの割合は60.4%/39.6%となっている。
4月上旬に行われた第1戦アブダビで、他車との接触によりセミファイナルへ駒を進められなかったティミー・ハンセンは、そのうっぷんを晴らすかのようにQ1〜4までの全セッションでトップタイムをマーク。続くセミファイナル1でもトップとなり、ファイナルの1列目を確保してみせた。
その横にはティミーの弟、ケビンが続き、ハンセン兄弟がフロントロウを独占。2列目以下にはニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20)、アンドレアス・バッケルド(アウディS1 EKS RX クアトロ)、ジャニス・ボウマニス(フォード・フィエスタ)、シリル・レイモンド(ルノー・クリオR.S)が続いた。
迎えたファイナルのスタート、イン側につける兄ティミーに、弟ケビンがアウトから被せるように1コーナーへ飛び込むが、ここはティミーがポジションをキープ。そのままティミーが先行していく。
この1周目にはグロンホルムとレイモンドが全車走行義務がある遠回りセクション“ジョーカーラップ”を通過している。
レースは、ハンセン兄弟がテール・トゥ・ノーズのまま進んでいくと、ファイナルラップ直前の5周目、追いかける弟ケビンが先にジョーカーラップを消化。1周目にジョーカーを消化する作戦に出ていたグロンホルムたちを交わして暫定3番手でコースに復帰する。
トップのティミーと2番手につけていたバッケルドは最終ラップにジョーカー消化義務をクリア。ケビンに対し5秒以上のマージンを築いていたティミーは悠々とトップのままコースへ復帰していく。
そのあとに続きたかったバッケルドだったが、ここはケビンがオーバーテイクを許さず。ふたたびハンセン兄弟がワン・ツー体制となると、そのままチェッカーを受けた。
第1戦アブダビではマシンに大きなダメージを負っていたケビンは「僕のクルマを修復するためにチームが持つリソースのほとんどを費やした。メカニックたちは昼夜を問わずに働いて、僕のマシンを完璧な状態に戻してくれたよ」と語った。
「この週末はクリーンな戦いができればいいと思っていたけど、計4回行われたクオリファイレースをすべて制する最高の形でレースウイークをスタートさせられた。これは過去に3人しか達成できていない偉業だと記憶しているよ」
「レースウイーク中はスタートに注意していたんだ。ラリークロス用マシンで最高のスタートを決めるには100%以上の集中力が求められる。この週末は完璧だったし、このあとのシーズンも楽しみだよ」
2019年の世界ラリークロス、第3戦は5月11〜12日にシリーズ初開催の地、スパ・フランコルシャンで行われる。
「プジョー」をもっと詳しく
「プジョー」のニュース
-
地元イタリアでフェラーリ499Pがワン・ツー発進。新型プジョー9X8が続く/第2戦イモラFP14月19日21時30分
-
新型『プジョー9X8』の進歩を確信するミューラー。一方、初陣への期待は「現実的であるべき」と控えめ4月19日13時2分
-
イモラ用の性能調整でハイパーカーが軒並み減量&パワーアップ。例外はウイング付き新型プジョー9X84月15日7時10分
-
翼を得た改良型がル・マンで戦えると信じるプジョーの技術チーフ「新しい9X8はより強くなれる」3月29日7時5分
-
『BoP(性能調整)依存』を断つべく改良型採用のプジョー9X8「ウイングレスを続けることは危険な賭け」3月26日18時50分
-
プジョー9X8のデザイン言語を残しつつカウル形状は9割以上変化。重量配分の変更は信頼性向上に貢献3月25日20時35分
-
ついにリヤウイング備わる。プジョー9X8の改良型が初公開、WEC第2戦イモラでデビューへ3月25日19時31分
-
プジョー、ハイパーカー『9X8』改良型のティザー動画をSNSで公開。発表日も明らかに3月12日16時20分
-
フォーミュラEとの日程重複に悩むハイパーカー勢。トヨタドライバーはWEC優先、プジョーは“調整中”3月7日8時46分
-
約7年ぶりにフランスのDAレーシングが復帰。ツーリングカー王者も認めた37歳とプジョーで参戦/WorldRX3月6日18時10分