借金「7」で最下位の中日、DeNA戦の3連敗に球界OBが苦言「もう少し守備がしっかりしてくれば」
4月が終わり、徐々に各チームの実力が明らかになる中、中日の状態の悪さが日に日に色濃くなっている。
とりわけ、3連敗を喫した4月28日からのDeNA3連戦は、結果だけでなく内容も芳しくなかった。今永昇太と小笠原慎之介のエース対決となった28日は、5度も得点圏にランナーを進めるも得点にはつなげられず、8回1失点と力投を見せた小笠原を見殺しにした。
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29日は中盤までにリードを奪うも、6回に登板した鈴木博志が3つの四死球を与えて降板。後を受けた谷元圭介も押し出しの四球を出し、さらには犠牲フライやタイムリーヒット、捕逸などで失点を重ねて逆転を許した。
30日に至っては東克樹相手に二塁を踏むことさえできず、97球の完封負け。点を取っても投手陣が踏ん張れず、点を抑えても打撃陣が沈黙する、という投打が噛み合わない展開だった。
ファンにとってもストレスが溜まったであろうDeNAとの3連戦について、現役時代に大洋(現DeNA)で活躍した野球解説者の高木豊氏が自身のYouTubeチャンネルで解説している。
28日に今永相手に2安打したルーキーの村松開人の名前を挙げ、「これはすごく自信になる」と明るい材料を口にするが、29日の試合になると「中日は自滅」とキッパリ。続けて、「中日は若い選手が育っているけど、ゲッツーを取る時のジャッグルだとか、せっかく相手が強烈な良い当たりを打ってくれて、絶好のゲッツーのボールなのに弾いてしまって、ゲッツーが取れずに点をやるとか」とミスと記録されないミスの多さを指摘。「もう少し守備がしっかりしてくれれば、打てるようには多少なってきてるから楽しみ」と良かった点と悪かった点を語った。そして、「高橋宏斗と小笠原で勝てないとやっぱり苦しい」とこの連戦で主軸投手が2人も登板したにもかかわらず、1勝もできなかった中日サイドの心中を察した。
中日の得点数はリーグ最下位の56点。首位を走るDeNA(81点)とは30点近く差がある。また、チームのホームラン数はわずか4本。現在セ・リーグのホームラン王で6本を打っている中田翔1人にさえ劣っており、打撃面の深刻さはやはり無視できない。高木氏は守備を課題として挙げていたが、打撃面も苦しい状況と言える。
さらに言えば、問題はこれだけではない。28日の試合では8回に代走で起用された高松渡が、ライトフライで飛び出して同点のチャンスを潰すなど、「若いチームだから仕方ない」では片付けられないミスも少なくない。他にも、広島戦の27日での12回一、二塁の状況で西川龍馬を申告敬遠で歩かせ、その後の韮澤雄也にサヨナラとなる押し出し四球を与えた試合をはじめ、立浪和義監督の采配がいまいちハマっていないことも影響している。
現在8勝15敗の最下位で、セ・リーグで唯一10勝に到達していない中日。課題は山積みだが、小笠原や髙橋、柳裕也など先発投手は揃っている。課題を一つずつ潰して行ば、浮上するチャンスは見えてくるだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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