スーパーGT、第2戦富士からFCY運用規定の内容を訂正。FCYボード提示から黄旗提示の優先を明確化
5月1日、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、静岡県の富士スピードウェイで開催されている2023スーパーGT第2戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE』を前にブルテンを発行し、FCY(フルコースイエロー)運用規定の内容訂正を行った。この訂正はこれまでのFCY運用規定を変更するものではなく、複雑になっていた運用規定をわかりやすく訂正表記したものになる。
2021年からスーパーGTで導入されたFCYは、レース中のアクシデントなどによりコース上に車両がストップしたときや、マーシャルの作業が必要になる際、レースの進行上で有利・不利がないように全車が80km/hにスピードを落とすシステムだ。
FCY導入については、これまでのスーパーGTでは多くの場合でレースの流れを止めることのない運用方法として現在のスーパーGTで期待通りの役割を果たしている一方、導入や解除タイミングなどでアクシデントやトラブルがあったことも事実。チーム、ドライバーの認識や理解にもまだ課題が残っている部分があり、2023年の第1戦岡山では、FCY宣言後にピットに入ったマシンに対して「ピットレーンクローズド中のピットインと判定」され、ペナルティが科されていた。
GTアソシエイションは、5月3〜4日に富士スピードウェイで開催される第2戦開催前にブルテンを発行、FCY運用規定について内容の訂正を行ったことを明らかにした。内容については、これまでどおりFCY宣言時は「黄旗の振動提示の10秒後に全ポストにおいてFCYボードが提示される」ことは変更ない。
FCY導入が宣言されたときには「FCYボード提示後サイド・バイ・サイドの位置にある場合、FCY走行中は後方の車両は前方車両の全長分から後方にさがること」の文言が 「“黄旗の振動提示後”サイド・バイ・サイドの位置にある場合、FCY走行中は後方の車両は前方車両の全長分から後方にさがること」 と訂正され、ポジションに関しての運用が明確化。
また、さらに4.の部分で「FCYボードが提示されてから」が「黄旗が振動提示されてからマーシャルポストで緑旗が振動提示される迄のあいだ、すべての競技車両はピットレーンに進入することはできない。ピットレーン出口は開放されたままとなる。ホームストレート上を走行中の車両は、ピットからコースインする車両が、ピットレーン出口の第2セーフティカーラインに到達するまでは追い越すことが認められる。従わなかった場合は、60秒以上のペナルティストップが課される」と明らかにされた。
FCYは導入以来、運用については都度都度、改善が施され、何度かもともとの運用規定に追加表記が加わ理、理解が難しい表記になっていた部分もあったことで、今回の明確化が行われたようだ。今回の訂正でFCYの運用規定の内容についての変更は行われておらず、オフィシャルの提示旗が優先で、ステアリング上のモニター表示はあくまで補助であることなどは変わらない。
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