田中碧は“強度”と“質”を求め続ける…G大阪戦へ「優勝するためには勝たないといけないゲーム」
サッカーキング2021年5月7日(金)18時6分
名古屋グランパスとの首位攻防戦を連勝で終え、ここまで12勝2分け無敗。王者・川崎フロンターレはリーグ連覇へ、順調に勝ち点を積み重ねている。
次なる相手は昨季2位のガンバ大阪、田中碧はビッグマッチの後は「難しいゲームになる」と認めつつ、「優勝するためには勝たないといけないゲーム」と位置付けている。ガンバ戦への意気込み、そして勝敗を分けるポイントとして挙げている「プレーの質」についてもたっぷりと語ってくれた。
取材・文=林遼平
――先日行われた名古屋との首位攻防2連戦を連勝で終えました。どのように振り返りますか?
田中 スコアは置いておいて、しっかりと2試合を勝ち切れたことが全てかなと。もちろん反省点もたくさんありますし、やらないといけないことも見えました。ただ、こういうゲームで2試合とも勝つことができたのは、勝ち点も含めていろいろなものを得られたと思っています。
――ご自身のパフォーマンスはどう捉えていますか?
田中 個人としては、そこまで何もしていないと言いますか……。第1戦に関しては前線の選手たちの素晴らしい活躍があったので勝つことができました。第2戦は少し自分たちが思うようなゲームではなかったという印象ですけど、勝ち切れたことはすごく良かったと思います。
――今シーズンここまでを振り返ってご自身のプレーの手応えはいかがでしょうか?
田中 何試合も出場させてもらっている中で、数字の部分は少し足りないのかなという印象です。結局数字が大事ですし、ゴールとアシストはもっともっと自分に対して厳しく求めていかないといけないのかなと。もちろんチームが勝つことが一番なので、ゴールを取れていない焦りがあるわけではないですけど、そこが評価にもつながるので少しずつ積み重ねていかないといけないと思います。
――とはいえ、今季はボールを持っている時だけでなく、ボールを持っていない時の貢献度も高いように思います。
田中 そこのクオリティは少しずつ上がってきていると思います。ゴールにつながらなくても、チャンスを作るところは昨季以上にできている手応えがあります。個人のパフォーマンスに目を向けてもプレーの波が少しずつなくなってきていて、自分の中で毎試合安定したプレーを出せる自信も付いてきています。
――プレーの波が安定してきた理由は何でしょうか?
田中 昨季も一昨季も、90分ある中で立ち上がりの10分、15分が良くないと「今日は良くないな」と思いながらやっていたところがありました。結局、そう考えてしまうと、そのまま良くない状態で試合が終わってしまう。今季に関してはもちろん悪い時もありますけど、最初の10分、15分が悪くても、その後に取り返せる自信が出てきました。「後半に取り返せばいい」というくらいのスタンスでやっているので、それが結果的に前半良くなくても後半はいつも以上のプレーが出せることにつながっています。そういった自信が付くことで、メンタル面でも安定してプレーできていると思います。
――ピッチ上のプレーを見ていても感情の起伏がなくなってきた印象があります。
田中 もちろんイライラしたり落ち着けていない時もありますけど、メンタルのブレはこれまで以上になくなってきました。それもあって安定したプレーができているのかなと。そのメンタリティでいることができれば、少なくとも最低限以上のプレーは出せて、チームに貢献できるという感覚です。
――先日、鬼木達監督が田中選手の強度を褒めていました。そこの意識はいかがですか?
田中 そこはU-24日本代表でアルゼンチンと対戦をした時に感じたことでもあります。それにA代表の選手を見ても、そういうものを感じさせられました。自分に足りないということではなく、自分が上に行くために必要だなという感覚を持っています。
――これだけの連戦の中で高い強度を出し続ける難しさもあると思います。
田中 もちろん、やらなくてもいい時もあるんだろうなと思います。別に自分が追わなくても誰かが追ってくれたら止められるんだろうなと。でも、自分が行かないといけないと思ったら行かないといけないですし、90分持たそうという気持ちはさらさらありません。今でも90分は持たない。もちろん持たせることはできますけど、それで強度が落ちたら今までと変わらない普通の選手でしかない。強度を高くしていく中でも、できることを増やしていくことが大事だと思っています。連戦であればあるほど難しさはありますけど、そこはブレちゃいけないのかなと思います。
――「自分が行かないといけないと思ったら行かないといけない」というメンタリティが素晴らしいと思います。
田中 もちろん少し遅れてしまった時もありますし、サボってしまったという時もありますけど、「行かなきゃ!」と思った時は行かないといけない。そこは自分の感覚として大事にしているし、もっともっと頑張らないといけないと思っています。攻撃で出て行くのは簡単ですし、疲れていても気持ち的に楽なんですけど、守備の強度はすごく難しい部分がある。そこはもっともっと頑張らないといけないというのは、名古屋戦でもすごく感じたところです。
――今節はG大阪との試合になります。ガンバに対してはどんな印象を持っていますか?
田中 やはり個人個人の強さというか、巧さもそうですし、能力の高い選手がたくさんいます。個人としてもいろいろな選手とマッチアップできるのは楽しみですね。局面での戦いになるのかなというのは毎試合やっていて思います。
――名古屋とのビッグゲームの後の試合はメンタル的にも難しさがあると思いますがいかがでしょう?
田中 名古屋との2試合に対しての準備や懸けていた思いは、チームとしても大きかったと思います。だから、その後の試合が難しいゲームになるのはわかっています。ただ、自分たちが優勝するためには勝たないといけないゲームだと思っています。この前の名古屋戦でもいろいろな反省点が見えたので、そこをしっかり修正していければいいのかなと思います。
――勝負のポイントはどんなところになると感じていますか?
田中 質の部分ですね。お互い質が高いので、その質の部分で上回れるかがすごく重要になると感じています。ラストパスでボール一個分を通せるか。最後のところで取り切れるか。そこの細かい質が勝負を分けるのかなと思います。
――では、最後にG大阪戦への意気込みを教えてください。
田中 本当に簡単な相手ではないと思います。ただ、自分たちがやってきたことに自信を持ちながら、しっかりと勝ち点3を取って帰れるようにしたい。個人としても高いパフォーマンスを出せるように頑張れればと思います。
次なる相手は昨季2位のガンバ大阪、田中碧はビッグマッチの後は「難しいゲームになる」と認めつつ、「優勝するためには勝たないといけないゲーム」と位置付けている。ガンバ戦への意気込み、そして勝敗を分けるポイントとして挙げている「プレーの質」についてもたっぷりと語ってくれた。
取材・文=林遼平
――先日行われた名古屋との首位攻防2連戦を連勝で終えました。どのように振り返りますか?
田中 スコアは置いておいて、しっかりと2試合を勝ち切れたことが全てかなと。もちろん反省点もたくさんありますし、やらないといけないことも見えました。ただ、こういうゲームで2試合とも勝つことができたのは、勝ち点も含めていろいろなものを得られたと思っています。
――ご自身のパフォーマンスはどう捉えていますか?
田中 個人としては、そこまで何もしていないと言いますか……。第1戦に関しては前線の選手たちの素晴らしい活躍があったので勝つことができました。第2戦は少し自分たちが思うようなゲームではなかったという印象ですけど、勝ち切れたことはすごく良かったと思います。
――今シーズンここまでを振り返ってご自身のプレーの手応えはいかがでしょうか?
田中 何試合も出場させてもらっている中で、数字の部分は少し足りないのかなという印象です。結局数字が大事ですし、ゴールとアシストはもっともっと自分に対して厳しく求めていかないといけないのかなと。もちろんチームが勝つことが一番なので、ゴールを取れていない焦りがあるわけではないですけど、そこが評価にもつながるので少しずつ積み重ねていかないといけないと思います。
――とはいえ、今季はボールを持っている時だけでなく、ボールを持っていない時の貢献度も高いように思います。
田中 そこのクオリティは少しずつ上がってきていると思います。ゴールにつながらなくても、チャンスを作るところは昨季以上にできている手応えがあります。個人のパフォーマンスに目を向けてもプレーの波が少しずつなくなってきていて、自分の中で毎試合安定したプレーを出せる自信も付いてきています。
――プレーの波が安定してきた理由は何でしょうか?
田中 昨季も一昨季も、90分ある中で立ち上がりの10分、15分が良くないと「今日は良くないな」と思いながらやっていたところがありました。結局、そう考えてしまうと、そのまま良くない状態で試合が終わってしまう。今季に関してはもちろん悪い時もありますけど、最初の10分、15分が悪くても、その後に取り返せる自信が出てきました。「後半に取り返せばいい」というくらいのスタンスでやっているので、それが結果的に前半良くなくても後半はいつも以上のプレーが出せることにつながっています。そういった自信が付くことで、メンタル面でも安定してプレーできていると思います。
――ピッチ上のプレーを見ていても感情の起伏がなくなってきた印象があります。
田中 もちろんイライラしたり落ち着けていない時もありますけど、メンタルのブレはこれまで以上になくなってきました。それもあって安定したプレーができているのかなと。そのメンタリティでいることができれば、少なくとも最低限以上のプレーは出せて、チームに貢献できるという感覚です。
――先日、鬼木達監督が田中選手の強度を褒めていました。そこの意識はいかがですか?
田中 そこはU-24日本代表でアルゼンチンと対戦をした時に感じたことでもあります。それにA代表の選手を見ても、そういうものを感じさせられました。自分に足りないということではなく、自分が上に行くために必要だなという感覚を持っています。
――これだけの連戦の中で高い強度を出し続ける難しさもあると思います。
田中 もちろん、やらなくてもいい時もあるんだろうなと思います。別に自分が追わなくても誰かが追ってくれたら止められるんだろうなと。でも、自分が行かないといけないと思ったら行かないといけないですし、90分持たそうという気持ちはさらさらありません。今でも90分は持たない。もちろん持たせることはできますけど、それで強度が落ちたら今までと変わらない普通の選手でしかない。強度を高くしていく中でも、できることを増やしていくことが大事だと思っています。連戦であればあるほど難しさはありますけど、そこはブレちゃいけないのかなと思います。
――「自分が行かないといけないと思ったら行かないといけない」というメンタリティが素晴らしいと思います。
田中 もちろん少し遅れてしまった時もありますし、サボってしまったという時もありますけど、「行かなきゃ!」と思った時は行かないといけない。そこは自分の感覚として大事にしているし、もっともっと頑張らないといけないと思っています。攻撃で出て行くのは簡単ですし、疲れていても気持ち的に楽なんですけど、守備の強度はすごく難しい部分がある。そこはもっともっと頑張らないといけないというのは、名古屋戦でもすごく感じたところです。
――今節はG大阪との試合になります。ガンバに対してはどんな印象を持っていますか?
田中 やはり個人個人の強さというか、巧さもそうですし、能力の高い選手がたくさんいます。個人としてもいろいろな選手とマッチアップできるのは楽しみですね。局面での戦いになるのかなというのは毎試合やっていて思います。
――名古屋とのビッグゲームの後の試合はメンタル的にも難しさがあると思いますがいかがでしょう?
田中 名古屋との2試合に対しての準備や懸けていた思いは、チームとしても大きかったと思います。だから、その後の試合が難しいゲームになるのはわかっています。ただ、自分たちが優勝するためには勝たないといけないゲームだと思っています。この前の名古屋戦でもいろいろな反省点が見えたので、そこをしっかり修正していければいいのかなと思います。
――勝負のポイントはどんなところになると感じていますか?
田中 質の部分ですね。お互い質が高いので、その質の部分で上回れるかがすごく重要になると感じています。ラストパスでボール一個分を通せるか。最後のところで取り切れるか。そこの細かい質が勝負を分けるのかなと思います。
――では、最後にG大阪戦への意気込みを教えてください。
田中 本当に簡単な相手ではないと思います。ただ、自分たちがやってきたことに自信を持ちながら、しっかりと勝ち点3を取って帰れるようにしたい。個人としても高いパフォーマンスを出せるように頑張れればと思います。
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