WRC第6戦イタリア開幕。シェイクダウン最速はラッピ、僚友ヌービルが続きヒョンデ1-2
地中海に浮かぶイタリアのリゾート地サルディニア島にて6月1日(木)、WRC世界ラリー選手権第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のシェイクダウンが行われ、ヒョンデ・シェル・モビスWRTのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップタイムをマークした。チーム4台目のトヨタGRヤリス・ラリー1で今戦に挑む日本人唯一のWRCフル参戦ドライバー、勝田貴元は7番手タイムを記録している。
前戦のポルトガルから実に7戦にわたって続く“グラベル連戦”のなかでも、とくに難しいラリーとして知られるのが、このラリー・イタリア・サルディニアだ。このグラベル(未舗装路)イベントのステージは道幅が狭く、コース脇には立ち木や岩がそびえ、わずかなミスが命取りとなる。また例年気温が高くなることから、人にもマシンにも厳しいコンディションとなる。
そんな今戦のシェイクダウンは1日(木)9時過ぎから、サービスパークが置かれるオルビア近郊に設定されたテストステージ“ロイリ・ポルト・サンパオロ”で実施された。わずかながらフロントガラスに雨粒が当たる天気のなかトップタイムをマークしたのは、3回目のランで1分45秒9を出したラッピだった。
彼は1分46秒を切った唯一のドライバーとなり、2番手につけた僚友ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)をコンマ6秒上回った。1分46秒台を記録したのもヌービルただひとりで、3番手タイムを記録したセバスチャン・オジエは2度目の走行で記録した1分47秒1が自己ベストとなった。
全長2.87kmのテストステージで最速となったラッピは、週末の天気を気にしつつも3戦連続の表彰台を目指すと意気込む。
「ステージについては大丈夫だと思う」とラッピ。
「(路面が)柔らかい部分もあれば硬い部分もあるが、それよりも重要なのは天気だ。今週末は天候が大きく影響することは間違いないだろう。僕たちはいつものように表彰台を狙っていく」
Mスポーツのピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)は、同郷の偉大なチャンピオンと同タイムで並び4番手に。若手フランス人ドライバーから遅れることコンマ3秒、ヒョンデの3台目を駆るダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)は1分47秒4で5番手となった。
第5戦ポルトガルで待望の今季初優勝を飾ったカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は1分47秒6というタイムで6番手。チームメイトと0.1秒差、トップとは1.8秒差となった勝田が7番手で続き、8番手オット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)までが1分47秒台に入った。
9番手となったエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)のタイムは1分48秒8だった。トップ10リザルトの最後はWRC2クラス最速となったMスポーツのアドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2)だ。タイムは1分50秒7。
イベント前のレッキ段階から不安定な天気となっているラリー・イタリア・サルディニアは、1日木曜の18時05分(日本時間19日1時05分)から競技がスタートする。デイ1はSS1のみの予定で、オルビア市街地でグラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)の両路面を走行する“ミックスサーフェス”のスーパーSSが行われる。
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