アロンソ、シューマッハー車が大破した要因として“新F1マシンの重量増加”を指摘「衝突時の慣性がより大きくなった」
アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、F1第7戦モナコGPでミック・シューマッハー(ハース)のシャシーが衝撃で真っ二つになった要因は、F1の新世代マシンの重量増加だと考えている。
モナコGP決勝レースの24周目、シューマッハーはターン14の出口でVF-22のコントロールを失い、スピンしてテックプロバリアに激しく衝突した。22Gの衝撃によってシューマッハーのマシンは粉砕され、ギヤボックスの部品がシャシーから外れてしまった。幸いシューマッハーは無傷でマシンを降りることができたが、多くのドライバーたちが当初、そのダメージの大きさから彼の状況を心配したのは当然のことだった。
新レギュレーションの導入により、F1マシンの最低重量は燃料のない状態で798kgに増加し、昨シーズンから46kg重くなっている。アロンソは、この重量増加によってバリアに衝突したり、サウジアラビアでのシューマッハーのようにウォールに衝突した場合、マシンにより大きな慣性が働くようになったと考えている。
「ジェッダの事故でも見たのを覚えているが、またマシンが真っ二つになった」とアロンソは語った。
「(モナコでも)ギヤボックスはシャシーの外に出てしまった。幸運にも彼は無事だったが、本当に大きな事故だった。今日のことから何かを学べることを願っているよ」
「これはマシンの問題とは考えていない。こうしたマシンでどれだけ激しく衝突したかということだろう。マシンは非常に重く、800kg以上ある。だからウォールに衝突した時の慣性がこれまでよりもはるかに大きくなっている」
「だからさっき言ったように、今日のことから何か学ぶことがあるだろう」
アルファタウリのピエール・ガスリーは、レースで赤旗が出る前にマシンの残骸のある場所を通り、ショックを受けたと認めた。
「ギヤボックスが完全に外れているのを見て、かなりショックを受けた。赤旗についてはしばらく時間がかかったけれど、あれは正しいことだった」
アルファロメオのバルテリ・ボッタスも、分断されたシャシーを見るのは決していいものではないと述べている。
「マシンがふたつに千切れているのを見るのはいつだって不気味なものだ。それは本来あるべき姿ではない。でも重要なのは彼が無事だったことだ」
シューマッハーの親しい友人でメンターでもあるセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)は、「事故を目にする前に無線で彼の無事を知らされてうれしかった」と語った。またメディアに対し、シューマッハーに対してある程度寛大になることを促した。
「すぐに誤解してしまうことはとても簡単だ。彼に何が起きたのか正確には知らない。僕は見ていないんだ。大事なのは彼が無事だということだ」
「今示しているよりも、彼がはるかに多くのことができるというのは間違いない。でもメディアは彼に少しの休みを与える必要があると思うよ」
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