岩佐歩夢は4位。ランキング首位ベスティの猛追からポジション死守【FIA F2第7戦バルセロナ レース2】
6月4日、2023年FIA F2第7戦のフィーチャーレース(決勝レース2)が、スペインのカタロニア・サーキットで開催され、オリバー・ベアマン(プレマ・レーシング/フェラーリ育成)がポール・トゥ・ウインで今季3勝目を飾った。4番グリッドからスタートしたレッドブル&ホンダ育成の岩佐歩夢(ダムス)は、4位でチェッカーを受けた。
第7戦決勝レース2のグリッドは2日に行われた予選結果順となり、最速タイムをマークしたベアマンがポールポジションを獲得。2番グリッドにエンツォ・フィッティパルディ(ロダン・カーリン/レッドブル育成)、3番グリッドにジャック・ドゥーハン(インビクタ・ビルトゥジ・レーシング/アルピーヌ育成)が続き、岩佐は2列目4番グリッドからのスタートとなった。
なお、ランキング2位につけるテオ・プルシェール(ARTグランプリ/ザウバー育成)は5番グリッドから、ランキングトップかつ、スプリントレース(決勝レース1)を制したフレデリック・ベスティ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)は8番グリッドからのスタートとなる。
今回のタイヤコンパウンドはハード(ホワイト)がプライムタイヤ、ソフト(レッド)がオプションタイヤとなるなか、上位7台はオプションタイヤを装着。一方、8番手のベスティはプライムタイヤでのスタートを選択した。
青空の広がる快晴に恵まれ、直前の計測で気温23度、路面温度34度のドライコンディションとなるなか、タイヤ交換義務を有する周回数37周(60分+1周)の決勝レース2は、現地時間11時25分(日本時間18時25分)にフォーメーションラップを迎えた。
スタートで抜群の蹴り出しを見せたのは岩佐。ターン1への進入でベアマン、フィッティパルディ、岩佐が3ワイドとなる。フィッティパルディはターン1でオーバーシュート。ターン2で2番手となった岩佐だったが、フィッティパルディはエスケープゾーンから岩佐の眼前でコース復帰。そして続くターン3でアンダーの出た岩佐をプルシェールがパスして3番手に浮上する。さらに、岩佐はドゥーハンにもかわされ5番手でオープニングラップを終えた。
岩佐は、2周目より6番手のデニス・ハウガー(MPモータースポーツ/レッドブル育成)に追い立てられる展開となり、3周目のターン1ではハウガーが岩佐をアウトからかわしにかかるも、ここはハウガーがオーバーシュートし、ことなきを得る。一方、ランキング首位のベスティはジャック・クロフォード(ハイテック・パルスエイト/レッドブル育成)にかわされ一時は9番手に後退も、6周目のターン1でクロフォードを攻略し8番手に復帰。
ポールスタートからレースをリードし続けるベアマンは、8周目にフィッティパルディを2秒突き放すも予断を許さない状況は続く。そんな9周目終わりに3番手プルシェールと5番手の岩佐がピットイン。上位勢でもっとも早いタイミングでプライムタイヤに履き替える。その動きに呼応してか10周目にはフィッテパルディ、ドゥーハン、ハウガーがピットイン。ドゥーハンは岩佐の前でコース復帰も、タイヤの温まった岩佐はターン2でドゥーハンを攻略し、ピットを終えた中ではフィッティパルディ、プルシェールに次ぐ3番手となる。
12周目、ターン1でプルシェールがフィッティパルディに仕掛けるも、プルシェールはオーバーシュート。その間に岩佐が間合いをつ詰め、プルシェールのDRS圏内に入るが、オーバーテイクには至らない。トップのベアマンは14周目にピットイン。フィッティパルディの眼前でコースに復帰すると、アウトラップでもポジションを死守する。これでピット義務消化組はベアマン、フィッティパルディ、プルシェール、岩佐、ドゥーハンというオーダーに。
ただ、16周目にはピット義務消化組の前にまだピット義務を消化せず走行を続ける後方スタート勢のマシンが現れる。ベアマン、フィッティパルディは比較的スムーズにパスしていくが、プルシェールはクッシュ・マイニ(カンポス・レーシング)をなかなかかわすことができない。
その間隙をぬって17周目に岩佐はプルシェールをパスしピット義務消化組3番手に浮上。さらに18周目のターン1ではドゥーハンがプルシェールをパスする。
トップのベアマンはピット義務未消化組を次々とパスし、21周目には6番手に浮上。一方、フィッティパルディはアムーリ・コルデール(インビクタ・ビルトゥジ・レーシング)、ゼイン・マロニー(ロダン・カーリン)、ロイ・ニッサニー(PHMレーシング・バイ・チャロウズ)らの攻略に手間取り、ベアマンに3秒のギャップをつけられてしまう。
22周目には岩佐の前にコルデール、マロニーが現れる。マロニーがターン1でコルデールをパスした間隙を縫って、岩佐もコルデールを攻略。マロニー攻略にはわずかに時間を要したが、23周目のターン1でパスし、クリーンエアのなか5.4秒先のフィッティパルディを追う展開に。幸いドゥーハンもマロニー攻略に手間取り、岩佐とは2.5秒ギャップを開ける。
25周目、プライムスタート勢のベスティがピットアウト、オプションタイヤを履いて9番手でコースに復帰する。26周目にビクトール・マルタンス(ARTグランプリ)がピットに入り、これでベアマンがトップに、フィッティパルディが2番手、岩佐が3番手に浮上する。マルタンスはオプションタイヤを履き、プルシェールの前となる5番手でコースに復帰する。
オプションタイヤのベスティは26周目のターン1〜2でマロニー、ハウガーをまとめてパス。さらに27周目のホームストレートでプルシェールをかわし6番手に浮上する。また、28周目のターン1でマルタンスがドゥーハンを攻略。マルタンスは4.2秒先の岩佐との間合いを急激に縮めにかかる。29周目にはベスティがドゥーハンをパス。これで岩佐の背後に比較的フレッシュなオプションタイヤの2台が迫る展開に。
岩佐は31周目にフィッティパルディとのギャップを1.6秒まで縮める。当然マルタンスも接近するが、そのマルタンスにはベスティが接近し2台は1秒以内に。これで33周目には岩佐、マルタンス、ベスティがテール・トゥー・ノーズとなる。
プライムタイヤで3位のポジションを守りにかかった岩佐。33周目のターン10でベスティがマルタンスに仕掛けたことで、何とか3番手のポジションを守ったまま残り3周を迎えた。ただ、岩佐のタイヤは限界に近く、35周目のターン1でマルタンスにかわされる。
ただ、36周目のターン1で仕掛けたベスティの動きを岩佐は巧みに封じると、36周目のターン4ではベスティがわずかにふらつく。ただベスティにはDRSも使用し、ファイナルラップとなった37周目のターン1で岩佐に並ぶが、岩佐は4番手の座を譲らない。岩佐、ベスティ、ともにタイヤが限界に近づくなか見応えのある戦いが続いた。
周回数にして37周目、ベアマンがポール・トゥ・ウインでトップチェッカーを受け、今3勝目を飾りランキング4位に浮上した。2位にフィッティパルディ、3位にマルタンス。そして岩佐がベスティを抑え4位でチェッカーを受けた。
2023年のFIA F2、次戦となる第8戦シュピールベルクは、6月30日〜7月2日に、オーストリアのレッドブル・リンクで開催される。
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