サポーターのために何ができるか? 東京ヴェルディ…リモートマッチの舞台裏
サッカーキング2021年6月12日(土)12時5分
東京ヴェルディは5月2日、5月5日のホームゲーム2試合をリモートマッチで開催した [写真提供]=東京ヴェルディ
4月23日に政府が発出した3回目の緊急事態宣言を受け、Jリーグは対象地域である東京、大阪、兵庫、京都の4都府県で予定されていたJリーグの公式戦11試合をリモートマッチ(無観客試合)で実施すると発表した。この決定により、東京ヴェルディは5月2日(大宮アルディージャ戦)と5月5日(ザスパクサツ群馬戦)のホームゲーム2試合について、リモートマッチでの開催を余儀なくされた。
多くの集客が見込まれていたゴールデンウィーク(GW)中の試合が無観客になることは、当然ながらクラブにとって大きな痛手だ。そんな逆境下で東京Vはどのように試合を開催したのか。クラブ関係者の証言をもとにリモートマッチの舞台裏に迫った。
リモートマッチの決定により半年間の構想が白紙に
リモートマッチでの実施が正式に発表されたのは、緊急事態宣言の発表から2日後の4月25日。5月2日の大宮戦まで1週間程度しかないタイミングだった。試合当日のスタジアムイベントなどを企画・運営するチケット営業部部長の鈴木雄大さんは無観客試合が決定した時の心境をこう振り返る。
「ショックでしたね。GW向けの施策として、半年前くらいから『ファミリーパーク』というイベントの構想があって、それを具現化するために多くの時間を割いてきました。ところが、この半年間準備してきたものが、緊急事態宣言によってすべて見送りになってしまった。いろいろな団体と一緒にイベントを作っていく予定だったので、1日中キャンセルの電話に追われることになりました。チケットの払い戻しなどは昨年から嫌と言うほどやってきてノウハウも免疫もありましたが、イベント自体がなくなってしまったことは本当に残念でした」
クラブはGWに向けて「家族みんなで味スタに行こう!」のテーマのもと、『ファミリーパーク』というイベントを企画。普段から“公園以上、遊園地未満”をコンセプトとした子ども向けの『キッズパーク』を実施しているが、GW中はキッズパークのスペース拡大やアトラクション増を計画していたという。また、スタジアムグルメについても通常より店舗数を増加。4月下旬に販売を開始したばかりのクラブ公式ビール『1969BEER』を、2日の大宮戦からスタジアムで解禁する予定だった。他にも、お笑い芸人や稲城市のチアダンスチーム、大学の和太鼓サークルを招いてのステージショーなど、親子で楽しめる空間を準備していた。
すべてが白紙に戻ってしまった状態で、クラブとして何をすべきか。鈴木さんの頭の中には当初、「何もしない」という選択肢もあったという。「ものすごく考えました。正直、今から何かを立ち上げて実施するとなると、私だけでなく多くのスタッフが大変な数日を過ごすことになります。それを想像した時に、果たしてちゃんと設計できるのだろうかと、かなり悩みましたし、自問自答しました」
しかし、そんな状況でクラブを突き動かしたのは、やはりファン・サポーターの存在だった。リモートマッチでの開催が発表されて以降、ファン・サポーターから「クラブを後押ししたい」という声が多数届いたという。
「ただでさえコロナ禍でクラブとファン・サポーターの接点は限定されています。スタジアムに来られない方々の気持ちを考えると、何か届けなければいけないと思いました。それで全社的にアイデアを募ったところ、いろいろな意見が飛び交って、社内のコミュニケーションツールのスレッドは過去にないくらいの量になりました。そうやって『これならできるんじゃないか?』というものをすべて洗い出し、短期間で準備できることに絞って、何ができるかを判断していきました」
もちろん、リモートマッチになったことで大きな収入減を強いられるクラブとしては、それを少しでも補填しなければならない。ファン・サポーターの期待に応えるような接点作り、そして収入減を補填する。この二つを目的として、『リモートマッチ限定企画』の準備が急ピッチで進められることになった。
応援メッセージ、YouTubeライブに大きな反響
リモートマッチの決定から4日後の4月29日、クラブが発表したリモートマッチ限定企画の目玉となったのは、選手への『応援メッセージ』だった。「試合に向かう選手を鼓舞しよう!」という呼びかけのもと、ファン・サポーターから応援メッセージを募り、ロッカールームや通路など選手の目に留まる場所に貼り出すというものだ。掲出権利を購入してもらうという支援型の取り組みだったが、短期間で100を超えるメッセージが集まり、試合直前の選手たちを勇気づけた。
「選手たちも監督も立ち止まってメッセージを読んでくれていましたし、チームの力になったと思います。サポーターの皆さんからも好評でした。実際にメッセージを送って支援いただいた方々は、クラブの公式メディアに掲載されたご自分の名前やメッセージを見つけて喜んでくれていたようです。SNS上で、『大変な中、こういう企画をやってくれてありがとう』というコメントを見た時はちょっとウルっときましたね」
応援メッセージは、東京ヴェルディクラブの他競技のチーム・選手からも届き、そこでちょっとしたサプライズがあった。「実は女子ホッケーチームに所属する選手のお父様が、福村貴幸選手の高校時代のサッカー部の監督だったということで、本人宛に激励のメッセージが届いたんです。これには本人も驚いていましたし、とても喜んでいましたね」
他にも、選手が入場時に着用したサイン入りTシャツや、選手直筆のメッセージをデザインしたフェイスタオルを販売するなど、ファン・サポーターと接点を作るさまざまな企画を実施。ホームゲーム1試合限定でサポーターにパートナーになってもらう『Vマッチパートナー』も、リモート仕様の特典に変更して限定販売した。
そして、もう一つ大きな反響があったのが、『YouTubeライブ』による生配信だ。コロナ禍においてはすでにJリーグの多くのクラブが実施しているが、今回の配信に携わった広報部の玉手麻衣子さんは、実施までの経緯をこう振り返る。
「クラブとしてはこれまであまり生配信をやってこなかったのですが、スタジアムに来ることができないファン・サポーターの方々にスタジアムに来ているような疑似体験してもらいたいということで実施を決めました。普段から味スタに足を運んでくださる方々は、早めにスタジアムに来て、選手のウォーミングアップの様子を見て、スタメン紹介を見て気持ちを高めるというルーティンがあると思うんです。ですから、それをなるべく崩さないようにギリギリまで生配信をして、続きはDAZNで見ていただく。いつもと同じ時間に、同じものを見ていただくというのが一つのテーマでした」
2日の大宮戦では両チームのマスコット『リヴェルン』と『アルディ』が登場するイベントを実施。ロッカールームや通路に掲出された応援メッセージも数多く紹介された。さらに続く群馬戦では梶川諒太選手が出演して視聴者を喜ばせた。
「当初、群馬戦はこれといったイベントがなかったのですが、大宮戦でイエローカードをもらった梶川選手が累積警告で群馬戦に出られなくなってしまいました。梶川選手は普段からクラブのPR活動に協力的で、よく参加してくれていたので、今回も出場停止が決まった後、自らやると手を挙げてくれました。とてもありがたかったです」
梶川選手は持ち前の親しみやすいキャラクターを生かして、リモートマッチの限定グッズなどを自ら紹介。リアルタイムに送られてくる視聴者のコメントにも反応しながら、試合直前の選手たちの様子を伝えた。
「特に5日の試合は選手が登場したということで反響が大きかったです。多くの方がコメント欄で選手に声をかけてくれましたし、サポーターの皆さんはやはり選手とのコミュニケーションを望んでいるんだということを再確認しました。2019年まではメンバー外の選手がコンコースに出てサイン会を実施するなど、試合当日もサポーターとの接点がありました。コロナ禍の現在はその接点がほとんどなくなっているので、クラブとして少しでもそういう機会を作っていかなくてはと、あらためて思いました」
リモートマッチを経てクラブが得たもの
今回のリモートマッチを経てあらためて鈴木さんが感じたのは、ファン・サポーターの偉大さ、存在の大きさだ。「スタンドからの拍手や応援フラッグの装飾がないと、当然ながらスタジアムはガランとした雰囲気になってしまいます。選手を後押しする雰囲気というのは、サポーターの皆さんの力なくして作れないということを痛感しました。GWの2試合は1勝1分けでしたが、勝利した後にみんなで喜びたかったですね。応援しているチームが勝つと、そこから一週間はみんなハッピーになれるじゃないですか? それがスポーツの力ですし、これからもサポーターの皆さんと一緒にそういう空間を共有していきたいです」
今季の東京Vは、東京オリンピックの影響で6月26日のホームゲームを終えると9月までアウェイでの連戦という変則的なスケジュールが組まれている。2カ月以上もホームゲームがない状況が続くが、今回のリモートマッチで実施したさまざまな施策は、ファン・サポーターとの接点作りのヒントになったようだ。
「今年の夏はアウェイ8連戦ということでしばらくホームゲームがありませんが、そういう中でもサポーターの皆さんにヴェルディを身近に感じてもらえるような施策をどんどんやっていきたいと思っています。アウェイが続くことを逆手にとって、ヴェルディらしいイベント、サポーターの皆さんと一緒に盛り上がれるようなイベントというのを水面下で準備しています」
「私たちは皆さんにスタジアムに来てほしいという思いが強いので、できる限りコロナ対策をしながら、今はスタジアムに来られない方にも今後足を運んでもらえるようなことをやっていきたいです。現在は『世界で輝く人材を育成する』というクラブのミッションを具現化すべく、試合当日に参加できるイベントを準備しています。もちろん、今回できなかった『ファミリーパーク』も今季中に実現したいと思っています」
5月29日のブラウブリッツ秋田戦前には、『世界で輝く人材輩出プロジェクト』の第一弾として、ショートショート作家の田丸雅智さんを迎えての『世界一簡単な物語のつくりかた』セミナーが開催された。当日は小学生19名とその家族が参加し、小説『ショートショート』の創作を体験。セミナー終了後には参加者全員でピッチツアーを行い、ウォーミングアップ中の選手たちに間近でエールを送った。すでにプロジェクトの第二弾として、『英会話×サッカー』セミナーの実施も決まっている(6月26日の栃木SC戦で実施予定)。
いつ終息するか分からないコロナ禍において、クラブとファン・サポーターの物理的な距離を縮めるのは難しいかもしれない。だが、双方がお互いのことを思い、アイデアを出し合うことで必ず接点は作れる。そして、それをやり続ければ、両者の結束力はさらに強固なものとなるに違いない。
取材・文=国井洋之
多くの集客が見込まれていたゴールデンウィーク(GW)中の試合が無観客になることは、当然ながらクラブにとって大きな痛手だ。そんな逆境下で東京Vはどのように試合を開催したのか。クラブ関係者の証言をもとにリモートマッチの舞台裏に迫った。
リモートマッチの決定により半年間の構想が白紙に
リモートマッチでの実施が正式に発表されたのは、緊急事態宣言の発表から2日後の4月25日。5月2日の大宮戦まで1週間程度しかないタイミングだった。試合当日のスタジアムイベントなどを企画・運営するチケット営業部部長の鈴木雄大さんは無観客試合が決定した時の心境をこう振り返る。
「ショックでしたね。GW向けの施策として、半年前くらいから『ファミリーパーク』というイベントの構想があって、それを具現化するために多くの時間を割いてきました。ところが、この半年間準備してきたものが、緊急事態宣言によってすべて見送りになってしまった。いろいろな団体と一緒にイベントを作っていく予定だったので、1日中キャンセルの電話に追われることになりました。チケットの払い戻しなどは昨年から嫌と言うほどやってきてノウハウも免疫もありましたが、イベント自体がなくなってしまったことは本当に残念でした」
クラブはGWに向けて「家族みんなで味スタに行こう!」のテーマのもと、『ファミリーパーク』というイベントを企画。普段から“公園以上、遊園地未満”をコンセプトとした子ども向けの『キッズパーク』を実施しているが、GW中はキッズパークのスペース拡大やアトラクション増を計画していたという。また、スタジアムグルメについても通常より店舗数を増加。4月下旬に販売を開始したばかりのクラブ公式ビール『1969BEER』を、2日の大宮戦からスタジアムで解禁する予定だった。他にも、お笑い芸人や稲城市のチアダンスチーム、大学の和太鼓サークルを招いてのステージショーなど、親子で楽しめる空間を準備していた。
すべてが白紙に戻ってしまった状態で、クラブとして何をすべきか。鈴木さんの頭の中には当初、「何もしない」という選択肢もあったという。「ものすごく考えました。正直、今から何かを立ち上げて実施するとなると、私だけでなく多くのスタッフが大変な数日を過ごすことになります。それを想像した時に、果たしてちゃんと設計できるのだろうかと、かなり悩みましたし、自問自答しました」
しかし、そんな状況でクラブを突き動かしたのは、やはりファン・サポーターの存在だった。リモートマッチでの開催が発表されて以降、ファン・サポーターから「クラブを後押ししたい」という声が多数届いたという。
「ただでさえコロナ禍でクラブとファン・サポーターの接点は限定されています。スタジアムに来られない方々の気持ちを考えると、何か届けなければいけないと思いました。それで全社的にアイデアを募ったところ、いろいろな意見が飛び交って、社内のコミュニケーションツールのスレッドは過去にないくらいの量になりました。そうやって『これならできるんじゃないか?』というものをすべて洗い出し、短期間で準備できることに絞って、何ができるかを判断していきました」
もちろん、リモートマッチになったことで大きな収入減を強いられるクラブとしては、それを少しでも補填しなければならない。ファン・サポーターの期待に応えるような接点作り、そして収入減を補填する。この二つを目的として、『リモートマッチ限定企画』の準備が急ピッチで進められることになった。
応援メッセージ、YouTubeライブに大きな反響
リモートマッチの決定から4日後の4月29日、クラブが発表したリモートマッチ限定企画の目玉となったのは、選手への『応援メッセージ』だった。「試合に向かう選手を鼓舞しよう!」という呼びかけのもと、ファン・サポーターから応援メッセージを募り、ロッカールームや通路など選手の目に留まる場所に貼り出すというものだ。掲出権利を購入してもらうという支援型の取り組みだったが、短期間で100を超えるメッセージが集まり、試合直前の選手たちを勇気づけた。
「選手たちも監督も立ち止まってメッセージを読んでくれていましたし、チームの力になったと思います。サポーターの皆さんからも好評でした。実際にメッセージを送って支援いただいた方々は、クラブの公式メディアに掲載されたご自分の名前やメッセージを見つけて喜んでくれていたようです。SNS上で、『大変な中、こういう企画をやってくれてありがとう』というコメントを見た時はちょっとウルっときましたね」
応援メッセージは、東京ヴェルディクラブの他競技のチーム・選手からも届き、そこでちょっとしたサプライズがあった。「実は女子ホッケーチームに所属する選手のお父様が、福村貴幸選手の高校時代のサッカー部の監督だったということで、本人宛に激励のメッセージが届いたんです。これには本人も驚いていましたし、とても喜んでいましたね」
他にも、選手が入場時に着用したサイン入りTシャツや、選手直筆のメッセージをデザインしたフェイスタオルを販売するなど、ファン・サポーターと接点を作るさまざまな企画を実施。ホームゲーム1試合限定でサポーターにパートナーになってもらう『Vマッチパートナー』も、リモート仕様の特典に変更して限定販売した。
そして、もう一つ大きな反響があったのが、『YouTubeライブ』による生配信だ。コロナ禍においてはすでにJリーグの多くのクラブが実施しているが、今回の配信に携わった広報部の玉手麻衣子さんは、実施までの経緯をこう振り返る。
「クラブとしてはこれまであまり生配信をやってこなかったのですが、スタジアムに来ることができないファン・サポーターの方々にスタジアムに来ているような疑似体験してもらいたいということで実施を決めました。普段から味スタに足を運んでくださる方々は、早めにスタジアムに来て、選手のウォーミングアップの様子を見て、スタメン紹介を見て気持ちを高めるというルーティンがあると思うんです。ですから、それをなるべく崩さないようにギリギリまで生配信をして、続きはDAZNで見ていただく。いつもと同じ時間に、同じものを見ていただくというのが一つのテーマでした」
2日の大宮戦では両チームのマスコット『リヴェルン』と『アルディ』が登場するイベントを実施。ロッカールームや通路に掲出された応援メッセージも数多く紹介された。さらに続く群馬戦では梶川諒太選手が出演して視聴者を喜ばせた。
「当初、群馬戦はこれといったイベントがなかったのですが、大宮戦でイエローカードをもらった梶川選手が累積警告で群馬戦に出られなくなってしまいました。梶川選手は普段からクラブのPR活動に協力的で、よく参加してくれていたので、今回も出場停止が決まった後、自らやると手を挙げてくれました。とてもありがたかったです」
梶川選手は持ち前の親しみやすいキャラクターを生かして、リモートマッチの限定グッズなどを自ら紹介。リアルタイムに送られてくる視聴者のコメントにも反応しながら、試合直前の選手たちの様子を伝えた。
「特に5日の試合は選手が登場したということで反響が大きかったです。多くの方がコメント欄で選手に声をかけてくれましたし、サポーターの皆さんはやはり選手とのコミュニケーションを望んでいるんだということを再確認しました。2019年まではメンバー外の選手がコンコースに出てサイン会を実施するなど、試合当日もサポーターとの接点がありました。コロナ禍の現在はその接点がほとんどなくなっているので、クラブとして少しでもそういう機会を作っていかなくてはと、あらためて思いました」
リモートマッチを経てクラブが得たもの
今回のリモートマッチを経てあらためて鈴木さんが感じたのは、ファン・サポーターの偉大さ、存在の大きさだ。「スタンドからの拍手や応援フラッグの装飾がないと、当然ながらスタジアムはガランとした雰囲気になってしまいます。選手を後押しする雰囲気というのは、サポーターの皆さんの力なくして作れないということを痛感しました。GWの2試合は1勝1分けでしたが、勝利した後にみんなで喜びたかったですね。応援しているチームが勝つと、そこから一週間はみんなハッピーになれるじゃないですか? それがスポーツの力ですし、これからもサポーターの皆さんと一緒にそういう空間を共有していきたいです」
今季の東京Vは、東京オリンピックの影響で6月26日のホームゲームを終えると9月までアウェイでの連戦という変則的なスケジュールが組まれている。2カ月以上もホームゲームがない状況が続くが、今回のリモートマッチで実施したさまざまな施策は、ファン・サポーターとの接点作りのヒントになったようだ。
「今年の夏はアウェイ8連戦ということでしばらくホームゲームがありませんが、そういう中でもサポーターの皆さんにヴェルディを身近に感じてもらえるような施策をどんどんやっていきたいと思っています。アウェイが続くことを逆手にとって、ヴェルディらしいイベント、サポーターの皆さんと一緒に盛り上がれるようなイベントというのを水面下で準備しています」
「私たちは皆さんにスタジアムに来てほしいという思いが強いので、できる限りコロナ対策をしながら、今はスタジアムに来られない方にも今後足を運んでもらえるようなことをやっていきたいです。現在は『世界で輝く人材を育成する』というクラブのミッションを具現化すべく、試合当日に参加できるイベントを準備しています。もちろん、今回できなかった『ファミリーパーク』も今季中に実現したいと思っています」
5月29日のブラウブリッツ秋田戦前には、『世界で輝く人材輩出プロジェクト』の第一弾として、ショートショート作家の田丸雅智さんを迎えての『世界一簡単な物語のつくりかた』セミナーが開催された。当日は小学生19名とその家族が参加し、小説『ショートショート』の創作を体験。セミナー終了後には参加者全員でピッチツアーを行い、ウォーミングアップ中の選手たちに間近でエールを送った。すでにプロジェクトの第二弾として、『英会話×サッカー』セミナーの実施も決まっている(6月26日の栃木SC戦で実施予定)。
いつ終息するか分からないコロナ禍において、クラブとファン・サポーターの物理的な距離を縮めるのは難しいかもしれない。だが、双方がお互いのことを思い、アイデアを出し合うことで必ず接点は作れる。そして、それをやり続ければ、両者の結束力はさらに強固なものとなるに違いない。
取材・文=国井洋之
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