「あれは真似できない」福留孝介氏が舌を巻く大谷翔平のすごさとは
規格外の活躍を続けている大谷(C)Getty Images
12日(日本時間13日)の敵地・レンジャーズ戦で1試合2発、リーグトップの20本塁打を放ち、ヤンキース・ジャッジを抜き、アメリカン・リーグの本塁打王争いトップに躍り出た大谷翔平。このホームランで3年連続となる20本塁打を記録したほか、2021年の46本を上回る47本ペースとなっている。
6月に入ってからは5本塁打をマーク、ここまで既に3度のサイクルヒットに王手をかけるなど、依然として爆発的な活躍を続けている大谷。
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そんな大谷の姿に、レジェンドOBもお手上げのようだ。現役時代、中日、シカゴ・カブスなどメジャーリーグも経験し、2度の首位打者をはじめとする数多くのタイトルを獲得した福留孝介氏が、ヤクルトOB・宮本慎也氏のYouTubeチャンネル「解体新書」内で、大谷のすごさについて語っている。
5月下旬に公開された動画内で、大谷のバッティングについては開口一番「あれは真似できない」とコメントした福留氏。今年3月に行われたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の際、大谷のバッティングを間近で見たという福留氏は、中でもその「蹴り上げの強さ」に驚愕したという。
「下からの蹴り上げの強さがすごいですね。僕らがあの強さで蹴れるかといったらできない。僕らはどうしても体を回すという動作が入ってきますが、彼の場合は、それをしながら上に蹴り上げている。そこで速さを加えているので…」と常人離れした体の使い方をしていると指摘。
大谷といえば、何をするにも野球が常に第一優先。日本に帰国時も大半の時間をトレーニングに費やしていると伝えられるなど、野球が上手くなるためにはどんな努力も惜しまないというのが定説となっている。トレーニングや体づくりなど積み上げてきた努力があの打撃を生んでいるといえる。
一方、宮本氏は、かつて共にヤクルトでチームメイト・指導者として戦い、今回のWBCでコーチを務めた城石憲之氏を通して耳にしたという、大谷の驚くべきトレーニング意欲について口にした。
身長193cmで長い手足を誇るなど恵まれた肉体を持つ大谷だが、その反面プレーにおいて他人よりも身体の扱いが難しい部分もある。
それゆえ、プロ入り後から、常に無駄を省いた打ち方を追求し続けているとされるが、その上で必要な筋肉はどこかを見出し、そこを鍛える。それをひたすら繰り返し、数年かけてトレーニングを続けているという。
「今年はこういった打ち方をしたいからここを鍛える」のではなく、「理想形」としての打ち方があり、それを常に追求し続ける。そしてそれを、誰かに教わるのではなく、全て自分自身で考えやり続けているというのだから恐れ入る。
この求道者ぶりには福留氏も思わず「考えられないですね…」と漏らすなど、驚きを隠せない様子だった。
すでにMVP争いが話題となるなど、米球界でも「ユニコーン」と称され、前人未踏の足跡が常に人々の興味を惹いている。大谷がこの先、どんな景色を私たちに見せてくれるのか、楽しみは尽きない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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