WECサンパウロでシュミットが再びレクサスに。負傷のコンウェイはエントリーリストに掲載も復帰は未確定
6月26日、WEC世界耐久選手権は7月12〜14日にブラジル、インテルラゴス・サーキットで開催される2024年シーズン第5戦『ロレックス・サンパウロ6時間』の暫定エントリーリストを発表した。
この中ではクレメンス・シュミットが、アコーディスASPチームのレギュラーであるティムール・ボグスラフスキーに代わって78号車のレクサスRC F GT3をドライブすることが明らかになっている。
5月に行われた第3戦スパ・フランコルシャンで、発熱によって急きょ欠場することとなったボグスラフスキーの代役を務めたシュミット。33歳のオーストリア人はふたたび彼の代わりにASPチームに加わり、アーノルド・ロバン、DTMドイツ・ツーリングカー選手権ではライバルであるケルビン・ファン・デル・リンデとRC F GT3のステアリングをシェアする。
その他の変更としては、ハイパーカークラスでポルシェ963のカスタマカーを走らせるプロトン・コンペティションが、99号車ポルシェのラインアップを“2ドライバー制”に戻し、ニール・ジャニとジュリアン・アンドラウアーのコンビで6時間レースを戦うことに。本来、彼らとともに99号車ポルシェをドライブするハリー・ティンクネルは、カナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パーク(CTMP/通称モスポート)で開催されるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のラウンドを優先するためWEC第5戦をスキップする。ティクネルの欠場は第3戦スパに続き2度目となる。
また、キャデラック・レーシングのバナーの下で2号車キャデラックVシリーズ.Rを走らせるチップ・ガナッシ・レーシングも、プロトンと同じくサンパウロに2名体制で臨むことを決定。今月行われたル・マン24時間レースではアレックス・パロウが加わったチームは、スパ6時間と同じ布陣、アール・バンバーとアレックス・リンのコンビで南米ラウンドに挑む予定だ。
ル・マンで星野敏にシートを譲ったクレメント・マテウ(Dステーション・レーシング)と濱口弘に置き換えられたジョシュ・ケイギル(ユナイテッド・オートスポーツ)は、それぞれ777号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボと95号車マクラーレン720S GT3エボに復帰する。
注目すべきは、マイク・コンウェイが小林可夢偉とニック・デ・フリースとともに7号車トヨタGR010ハイブリッドのドライバー欄に名を連ねていることだ。コンウェイは今月、ル・マンの公式テストを数日後に控えるなかサイクリング中の事故で肋骨と鎖骨を折り、テストデーと24時間レースの本戦を欠場した。
このためTOYOTA GAZOO Racingは7号車のクルーにホセ-マリア・ロペスを緊急招集することを強いられることに。また、ロペスが所属するアコーディスASPチームは87号車レクサスRC F GT3のドライバーとしてIMSA GTDプロチャンピオンのジャック・ホークスワースを起用して初めてのル・マンに臨むこととなった。
なお、トヨタは負傷したコンウェイがブラジルでレースに復帰できるかどうか、まだ正式な発表を行っていない。
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