ハイテク腕時計から日本発のメガネまで…EURO2020の“ベストガジェット”をご紹介
サッカーキング2021年7月6日(火)18時44分
最先端のテクノロジーが世界最高峰の戦いを演出 [写真]=Getty Images
EURO2020は、準決勝と決勝の3試合を残すのみとなった。各地で繰り広げられてきた熱戦もいよいよフィナーレを迎える。
近年は、サッカー界でも最新テクノロジーの活用が進んでいる。今大会も例外ではなく、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)がEUROでは初めて採用され、ゴールラインテクノロジーも使用されている。各国代表の監督や選手たちもライバルに差をつけようと、さまざまなテクノロジーを活用している。
イギリス紙『ザ・サン』は「EURO2020のベストガジェット」と題し、ハイテクな腕時計から、日本発のスポーツ用メガネまで、監督や選手たちが活用している、さまざまなアイテムを紹介している。
[写真]=Getty Images
■試合情報がリアルタイムで手に入る腕時計
1996年大会以来、25年ぶりのベスト4進出を果たしたイングランド代表。チームを率いるギャレス・サウスゲイト監督は、ウブロ社が発表したEURO2020の公式コネクテッドウォッチ「ビッグ・バン e UEFA EURO 2020」を着用している。
これは世界で1000本の限定モデルで、EURO2020のあらゆる情報――アディショナルタイム、審判が出したカード、選手交代、ペナルティ、ゴールなど――がリアムタイムで表示されるという。チームのラインナップ、プレーヤーのランキング、フィールドでのポジション等の情報が見られるオプション機能もついているため、監督が交代策を練るのにも有効だとか。決勝トーナメント1回戦のドイツ戦で交代策がズバリ的中したのは、このハイテク腕時計のおかげだったかもしれない。
気になる価格は、68万2000円(税込)。手の届かない値段ではなく、今後ビッグトーナメントで一般販売されれば、購入を望むファンもでてきそうだ。
■288個の突起が入ったGKグローブ
32試合連続無敗、予選を含めてEUROでは15連勝−−いま最も勢いのあるチームと言えば、イタリア代表だろう。
かなり攻撃的になったと評判の彼らだが、守備の堅さも見逃せない。ハイプレスと自陣にブロックを敷く守備を巧みに使い分け、今大会ここまで5試合で2失点。「彼らはDNAを失っていない」とは、ベルギー代表ロベルト・マルティネス監督の言葉だが、確かに“イタリアらしさ”は残っている。
そんなチームで守護神を務めるジャンルイジ・ドンナルンマは、アディダス社のGKグローブを着用。スペイン代表のダヴィド・デ・ヘアも使用する「プレデター」シリーズの一つで、手の甲部分には、デーモンスキンエレメントとよばれる突起が288個も入っている。これにより、シュートをより的確にパンチできるという。
スペインとの準決勝でも、“アッズーリ”を救う貴重なアイテムとなるはずだ。
■“日本発”、目と脳を鍛えるスポーツメガネ
スイス代表は決勝トーナメント1回戦で、世界王者のフランス代表をPK戦の末に撃破。準々決勝のスペイン代表戦でも、数的不利ながらPK戦までもつれこむ死闘を演じた。
その両試合で“神セーブ”を連発し、世界中から称賛の声を集めたのが守護神のヤン・ゾマーだった。身長183センチと、GKとしては小柄な部類に入るが、的確な予測とポジショニングで数々のシュートをブロック。スペイン戦では今大会の1試合最多セーブ数「10」を記録した。
そんなゾマーの“秘密兵器”となっていたのが、日本発のビジョントレーニング用メガネ「Visionup(ビジョナップ)」だ。京都市に本社を置く株式会社ビジョナップが開発したスポーツ用メガネで、これをかけて練習すると、脳を活性化し眼筋を鍛え、動体視力・周辺視・深視力などスポーツビジョンを高めてくれるという。
スイス代表が「Visionup(ビジョナップ)」を導入したのは2014年のこと。同年夏にブラジルで開催されたワールドカップの直前合宿でも、同代表のGKたちが「Visionup(ビジョナップ)」を着用して練習し、その姿が世界中で話題となった。現在は、スイスやドイツのクラブチームでも導入されており、GKの“マストアイテム”となりつつある。
スペインに惜敗し、ベスト4進出とはならなかったものの、“メイド・イン・ジャパン”がスイスの快進撃を支えていたのだ。
■データ収集に欠かせない黒いスポーツブラ
一部のサッカーファンの間では、お馴染みかもしれない。ユニフォームの下に着用する“スポーツブラ”のことだ。
決勝トーナメント1回戦のウクライナ代表vsスウェーデン代表。ウクライナのアルテム・ドフビクは延長後半のアディショナルタイムにゴールを決めると、ユニフォームを脱いで喜びを爆発させた。そこで露わになったのが黒い“スポーツブラ”で、SNSを中心にファンの間で話題になった。
これは北アイルランドのSTATSports社が提供するウェアラブルデバイスで、着用選手の走行距離、スプリント数、加減速の回数、心拍数などをリアルタイムで測定。さまざまなデータを収集、分析することで、ケガの予防にも役立っている。
1セットおよそ200ポンド(約3万円)で販売されており、マンチェスター・Uやリヴァプール、アーセナルなどでも導入されている。
■スパイク+ソックスでパフォーマンス向上
サッカー選手、特にフィールドプレーヤーにとって一番大事な道具はスパイクと言われるが、今ではそのスパイクに合わせるソックスも進化している。
EURO2020で多くの選手が着用しているのが、「TRUsox(トゥルーソックス)」と呼ばれるソックスだ。特許取得済のデザインが採用され、足の裏から踵にかけて滑りにくい素材がついていることでスパイクとの一体感がより強化され、足への負担を最小限に抑えることができるという。イタリア代表では、チーロ・インモービレやジョバンニ・ディ・ロレンツォらが実際に着用し、好パフォーマンスを見せている。
人間とテクノロジーの融合が世界最高峰の戦いを生み出しているのだ。
(記事/Footmedia)
近年は、サッカー界でも最新テクノロジーの活用が進んでいる。今大会も例外ではなく、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)がEUROでは初めて採用され、ゴールラインテクノロジーも使用されている。各国代表の監督や選手たちもライバルに差をつけようと、さまざまなテクノロジーを活用している。
イギリス紙『ザ・サン』は「EURO2020のベストガジェット」と題し、ハイテクな腕時計から、日本発のスポーツ用メガネまで、監督や選手たちが活用している、さまざまなアイテムを紹介している。
[写真]=Getty Images
■試合情報がリアルタイムで手に入る腕時計
1996年大会以来、25年ぶりのベスト4進出を果たしたイングランド代表。チームを率いるギャレス・サウスゲイト監督は、ウブロ社が発表したEURO2020の公式コネクテッドウォッチ「ビッグ・バン e UEFA EURO 2020」を着用している。
これは世界で1000本の限定モデルで、EURO2020のあらゆる情報――アディショナルタイム、審判が出したカード、選手交代、ペナルティ、ゴールなど――がリアムタイムで表示されるという。チームのラインナップ、プレーヤーのランキング、フィールドでのポジション等の情報が見られるオプション機能もついているため、監督が交代策を練るのにも有効だとか。決勝トーナメント1回戦のドイツ戦で交代策がズバリ的中したのは、このハイテク腕時計のおかげだったかもしれない。
気になる価格は、68万2000円(税込)。手の届かない値段ではなく、今後ビッグトーナメントで一般販売されれば、購入を望むファンもでてきそうだ。
■288個の突起が入ったGKグローブ
32試合連続無敗、予選を含めてEUROでは15連勝−−いま最も勢いのあるチームと言えば、イタリア代表だろう。
かなり攻撃的になったと評判の彼らだが、守備の堅さも見逃せない。ハイプレスと自陣にブロックを敷く守備を巧みに使い分け、今大会ここまで5試合で2失点。「彼らはDNAを失っていない」とは、ベルギー代表ロベルト・マルティネス監督の言葉だが、確かに“イタリアらしさ”は残っている。
そんなチームで守護神を務めるジャンルイジ・ドンナルンマは、アディダス社のGKグローブを着用。スペイン代表のダヴィド・デ・ヘアも使用する「プレデター」シリーズの一つで、手の甲部分には、デーモンスキンエレメントとよばれる突起が288個も入っている。これにより、シュートをより的確にパンチできるという。
スペインとの準決勝でも、“アッズーリ”を救う貴重なアイテムとなるはずだ。
■“日本発”、目と脳を鍛えるスポーツメガネ
スイス代表は決勝トーナメント1回戦で、世界王者のフランス代表をPK戦の末に撃破。準々決勝のスペイン代表戦でも、数的不利ながらPK戦までもつれこむ死闘を演じた。
その両試合で“神セーブ”を連発し、世界中から称賛の声を集めたのが守護神のヤン・ゾマーだった。身長183センチと、GKとしては小柄な部類に入るが、的確な予測とポジショニングで数々のシュートをブロック。スペイン戦では今大会の1試合最多セーブ数「10」を記録した。
そんなゾマーの“秘密兵器”となっていたのが、日本発のビジョントレーニング用メガネ「Visionup(ビジョナップ)」だ。京都市に本社を置く株式会社ビジョナップが開発したスポーツ用メガネで、これをかけて練習すると、脳を活性化し眼筋を鍛え、動体視力・周辺視・深視力などスポーツビジョンを高めてくれるという。
スイス代表が「Visionup(ビジョナップ)」を導入したのは2014年のこと。同年夏にブラジルで開催されたワールドカップの直前合宿でも、同代表のGKたちが「Visionup(ビジョナップ)」を着用して練習し、その姿が世界中で話題となった。現在は、スイスやドイツのクラブチームでも導入されており、GKの“マストアイテム”となりつつある。
スペインに惜敗し、ベスト4進出とはならなかったものの、“メイド・イン・ジャパン”がスイスの快進撃を支えていたのだ。
■データ収集に欠かせない黒いスポーツブラ
一部のサッカーファンの間では、お馴染みかもしれない。ユニフォームの下に着用する“スポーツブラ”のことだ。
決勝トーナメント1回戦のウクライナ代表vsスウェーデン代表。ウクライナのアルテム・ドフビクは延長後半のアディショナルタイムにゴールを決めると、ユニフォームを脱いで喜びを爆発させた。そこで露わになったのが黒い“スポーツブラ”で、SNSを中心にファンの間で話題になった。
これは北アイルランドのSTATSports社が提供するウェアラブルデバイスで、着用選手の走行距離、スプリント数、加減速の回数、心拍数などをリアルタイムで測定。さまざまなデータを収集、分析することで、ケガの予防にも役立っている。
1セットおよそ200ポンド(約3万円)で販売されており、マンチェスター・Uやリヴァプール、アーセナルなどでも導入されている。
■スパイク+ソックスでパフォーマンス向上
サッカー選手、特にフィールドプレーヤーにとって一番大事な道具はスパイクと言われるが、今ではそのスパイクに合わせるソックスも進化している。
EURO2020で多くの選手が着用しているのが、「TRUsox(トゥルーソックス)」と呼ばれるソックスだ。特許取得済のデザインが採用され、足の裏から踵にかけて滑りにくい素材がついていることでスパイクとの一体感がより強化され、足への負担を最小限に抑えることができるという。イタリア代表では、チーロ・インモービレやジョバンニ・ディ・ロレンツォらが実際に着用し、好パフォーマンスを見せている。
人間とテクノロジーの融合が世界最高峰の戦いを生み出しているのだ。
(記事/Footmedia)
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