トッテナム対アーセナルについて、知っておきたい7つのこと
サッカーキング2020年7月12日(日)12時0分
[写真]=Getty Images
12日に行われるプレミアリーグ第35節では、トッテナムが本拠地『トッテナム・ホットスパー・スタジアム』にアーセナルを迎える。8位アーセナルと9位トッテナムの勝ち点差はわずかに1ポイント。欧州カップ戦の出場権を得るためには、どちらも勝ち点3が欲しい一戦だ。1909年に公式戦で初めて対戦し、今回が187回目となる“ノース・ロンドン・ダービー”を前に知っておきたい7つのトピックを紹介する。
1.引き分けが多いダービー
どちらも勝利が求められる一戦だが、このカードは引き分けが多いことで知られている。プレミアリーグでの過去の対戦成績は、トッテナムが12勝、アーセナルが20勝、引き分けは23回ある。全55対戦のうち4割以上で勝敗がつかず、直近の2試合もドローに終わっている。ただスコアレスドローに終わったゲームは最近42対戦でたった1度しかない。勝敗はともかく、ゴールは保証された試合だ。なお引き分けに限らず、両チームが揃って得点を決めた試合は37回もあり、これはプレミア記録になっている。
2.ビッグ6から取り残される両チーム
プレミアリーグのいわゆる“ビッグ6”の中で、トップ6圏外に沈んでいるのはノース・ロンドンの2チームだけ。開幕から出遅れた両チームは、昨年11月に監督解任を発表。トッテナムが経験豊富なジョゼ・モウリーニョを招へいしたのに対し、アーセナルはクラブOBで監督未経験のミケル・アルテタを指揮官に据えた。モウリーニョ監督はライバルの人選について、勝利数の多さではなく敗戦数の少なさで選んだと皮肉ったが、現在までのところ、どちらも劇的にチームを変えたとは言えない状況。欧州カップ戦出場権を獲得するためには、ライバルから勝ち点3を奪っておきたいところだ。
3.モウリーニョvs.アーセナル
モウリーニョ監督と言えば、チェルシーの指揮官として2004年に初めてプレミアリーグの舞台に登場すると、1年目から圧倒的な強さを発揮し、前年度にインヴィンシブルを成し遂げたアーセナルから主役の座を奪い去った。以来、アーセナルの“天敵”であり続けている。ポルトガル人指揮官はチェルシーとマンチェスター・Uの監督時代にアーセナルと20回対戦し、10勝8分2敗。さらにホームゲームは5勝4分と無敗を誇っている。またトッテナムも、プレミアでホームにアーセナルを迎えたゲームは最近11試合でわずか1敗(6勝4分)とライバルを圧倒している。モウリーニョ監督は今回がキャリア初の“ノース・ロンドン・ダービー”となるが、データどおりの結果を収めることができるのか要注目だ。
4.日程はアーセナル有利
リーグ再開後はどのチームも過密日程の問題に頭を悩ませているが、その負担は平等というわけではない。モウリーニョ監督が「アーセナル有利」だと愚痴をこぼした通り、試合間隔には大きな差があるのだ。アーセナルは前節ホームでレスターと戦ってから中4日で今回のダービーを迎えるのに対し、トッテナムは150キロ以上離れたボーンマスで試合をしてから中2日でゲームに臨む。さらにトッテナムはダービーの3日後にニューカッスルとのアウェイゲームも控えている。新型コロナウイルスの影響で移動や宿泊、食事には多くの制限を伴うため、アウェイ遠征は普段以上の負担を強いられ、トッテナムの選手たちにとってはハンデとなりうるだろう。コンディションの差は勝敗を分けるポイントになるかもしれない。
5.ダービーの主役はやはり…
ノース・ロンドン・ダービーで最も多くの得点を挙げている選手、それがハリー・ケインだ。トッテナムのエースはプレミアのアーセナル戦、10試合で10ゴールを記録。ホームでは出場した全5戦で得点を決めている。長期離脱から復帰し、リーグ再開後はフィールドプレイヤーとしてはチームで唯一、全試合にフル出場。疲労の蓄積も心配されるが、“ヒーロー”ケインは8歳の頃に1年在籍していたアーセナルを相手に、今回もネットを揺らすことができるだろうか。
6.モウリーニョvs.因縁の主審
今回のダービーでは主審を務めるマイケル・オリヴァー氏にも注目したい。トッテナムは2日のシェフィールド・U戦でVARによってケインのゴールを取り消され、9日のボーンマス戦でもVAR判定の結果、ケインに対するファールが認められず、PKを与えられなかった。この両試合でVARを担当したのがオリヴァー氏だったのだ。モウリーニョ監督は例のごとく同氏を口撃したが、相性の悪さは過去のデータでも明らか。マンチェスター・Uの監督時代には、オリヴァー氏が主審を担当した8試合で1勝(2分5敗)しか挙げられず、事あるごとに名指しで批判してきた。なおオリヴァー氏がノース・ロンドン・ダービーで主審を担当するのはこれが5試合目。過去4戦はトッテナムが2勝1分1敗で勝ち越しているが、モウリーニョ監督は因縁の相手を前に勝利を挙げられるだろうか。
7.予想オッズは?
日本時間10日正午現在、英国大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』はトッテナムの勝利に「2.6倍」、アーセナルの勝利に「2.7倍」、ドローに「3.4」倍というオッズを付けている。過去の対戦成績や最近の調子を考慮しても、今回のダービーほど結果を予想するのは難しいかもしれない。いずれにせよ、プレミアリーグは残り4試合。因縁のライバルよりも上の順位でシーズンを終えられるか否かは、欧州カップ戦出場権の獲得有無と同じくらい、互いのファンにとっては重要なことだろう。今節最大のビッグマッチを制して、ラストスパートをかけるのはどちらのチームか。
(記事/Footmedia)
1.引き分けが多いダービー
どちらも勝利が求められる一戦だが、このカードは引き分けが多いことで知られている。プレミアリーグでの過去の対戦成績は、トッテナムが12勝、アーセナルが20勝、引き分けは23回ある。全55対戦のうち4割以上で勝敗がつかず、直近の2試合もドローに終わっている。ただスコアレスドローに終わったゲームは最近42対戦でたった1度しかない。勝敗はともかく、ゴールは保証された試合だ。なお引き分けに限らず、両チームが揃って得点を決めた試合は37回もあり、これはプレミア記録になっている。
2.ビッグ6から取り残される両チーム
プレミアリーグのいわゆる“ビッグ6”の中で、トップ6圏外に沈んでいるのはノース・ロンドンの2チームだけ。開幕から出遅れた両チームは、昨年11月に監督解任を発表。トッテナムが経験豊富なジョゼ・モウリーニョを招へいしたのに対し、アーセナルはクラブOBで監督未経験のミケル・アルテタを指揮官に据えた。モウリーニョ監督はライバルの人選について、勝利数の多さではなく敗戦数の少なさで選んだと皮肉ったが、現在までのところ、どちらも劇的にチームを変えたとは言えない状況。欧州カップ戦出場権を獲得するためには、ライバルから勝ち点3を奪っておきたいところだ。
3.モウリーニョvs.アーセナル
モウリーニョ監督と言えば、チェルシーの指揮官として2004年に初めてプレミアリーグの舞台に登場すると、1年目から圧倒的な強さを発揮し、前年度にインヴィンシブルを成し遂げたアーセナルから主役の座を奪い去った。以来、アーセナルの“天敵”であり続けている。ポルトガル人指揮官はチェルシーとマンチェスター・Uの監督時代にアーセナルと20回対戦し、10勝8分2敗。さらにホームゲームは5勝4分と無敗を誇っている。またトッテナムも、プレミアでホームにアーセナルを迎えたゲームは最近11試合でわずか1敗(6勝4分)とライバルを圧倒している。モウリーニョ監督は今回がキャリア初の“ノース・ロンドン・ダービー”となるが、データどおりの結果を収めることができるのか要注目だ。
4.日程はアーセナル有利
リーグ再開後はどのチームも過密日程の問題に頭を悩ませているが、その負担は平等というわけではない。モウリーニョ監督が「アーセナル有利」だと愚痴をこぼした通り、試合間隔には大きな差があるのだ。アーセナルは前節ホームでレスターと戦ってから中4日で今回のダービーを迎えるのに対し、トッテナムは150キロ以上離れたボーンマスで試合をしてから中2日でゲームに臨む。さらにトッテナムはダービーの3日後にニューカッスルとのアウェイゲームも控えている。新型コロナウイルスの影響で移動や宿泊、食事には多くの制限を伴うため、アウェイ遠征は普段以上の負担を強いられ、トッテナムの選手たちにとってはハンデとなりうるだろう。コンディションの差は勝敗を分けるポイントになるかもしれない。
5.ダービーの主役はやはり…
ノース・ロンドン・ダービーで最も多くの得点を挙げている選手、それがハリー・ケインだ。トッテナムのエースはプレミアのアーセナル戦、10試合で10ゴールを記録。ホームでは出場した全5戦で得点を決めている。長期離脱から復帰し、リーグ再開後はフィールドプレイヤーとしてはチームで唯一、全試合にフル出場。疲労の蓄積も心配されるが、“ヒーロー”ケインは8歳の頃に1年在籍していたアーセナルを相手に、今回もネットを揺らすことができるだろうか。
6.モウリーニョvs.因縁の主審
今回のダービーでは主審を務めるマイケル・オリヴァー氏にも注目したい。トッテナムは2日のシェフィールド・U戦でVARによってケインのゴールを取り消され、9日のボーンマス戦でもVAR判定の結果、ケインに対するファールが認められず、PKを与えられなかった。この両試合でVARを担当したのがオリヴァー氏だったのだ。モウリーニョ監督は例のごとく同氏を口撃したが、相性の悪さは過去のデータでも明らか。マンチェスター・Uの監督時代には、オリヴァー氏が主審を担当した8試合で1勝(2分5敗)しか挙げられず、事あるごとに名指しで批判してきた。なおオリヴァー氏がノース・ロンドン・ダービーで主審を担当するのはこれが5試合目。過去4戦はトッテナムが2勝1分1敗で勝ち越しているが、モウリーニョ監督は因縁の相手を前に勝利を挙げられるだろうか。
7.予想オッズは?
日本時間10日正午現在、英国大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』はトッテナムの勝利に「2.6倍」、アーセナルの勝利に「2.7倍」、ドローに「3.4」倍というオッズを付けている。過去の対戦成績や最近の調子を考慮しても、今回のダービーほど結果を予想するのは難しいかもしれない。いずれにせよ、プレミアリーグは残り4試合。因縁のライバルよりも上の順位でシーズンを終えられるか否かは、欧州カップ戦出場権の獲得有無と同じくらい、互いのファンにとっては重要なことだろう。今節最大のビッグマッチを制して、ラストスパートをかけるのはどちらのチームか。
(記事/Footmedia)
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