「ハースF1の飛躍に富塚タイヤエンジニアが大きく貢献」とドライバーたち
ハースF1チームのケビン・マグヌッセンは、2018年のパフォーマンス向上の要因のひとつは、ブリヂストンに所属していた富塚裕エンジニアが加入したことであると語った。
F1参戦わずか3年目にしてハースは速さを発揮、ビッグ3以外のトップの位置を争っている。ミスなどからマシンの強力さを結果につなげられないレースが続いたものの、オーストリアではロマン・グロージャンとマグヌッセンが4位と5位を獲得、10戦終了時点でコンストラクターズ選手権で5位につけている。
ハースは昨年、ピレリタイヤをうまく使いこなすことができずに苦しんだ。マグヌッセンは昨年末、チームが前進するにはタイヤのスペシャリストの助けを借りる必要があると主張したという。
「彼のような人物になんとしても入ってもらいたいと思っていた。ピレリはとても難しいタイヤだからだ」とマグヌッセンはF1公式サイトのインタビューにおいて語った。
「うまく管理するのが簡単ではない。それはドライバーにとってだけではない。決勝をうまく走れるよう、温度を想定してマシンのセットアップを行ったり、戦略を立てたり、ドライビングスタイルによってアウトラップでタイヤをうまく機能させることなど、さまざまな面で難しいんだ」
「ピレリタイヤを理解するため、タイヤの知識が豊富な人材が欲しかった。だからトミーさんが来てくれたことはチームにとって大きな助けになっている」
「(タイヤを)理解できるよう助けてくれる人がいることは大きなアドバンテージだ。彼は他のタイヤマニュファクチャラーで経験を積んできた。その経験によって僕らは理解を深めやすくなり、改善が進む」
「グランプリごとに、コンディションが変わる。ターマック、温度、使用するタイヤコンパウンド、マシンセットアップといったものがそれぞれ違うから、毎回、学び直す必要がある。タイヤの挙動が変わるため、タイヤについてしっかりした知識がある人がいれば、本当に助かる」
チームメイトのグロージャンも、富塚エンジニアのおかげでピレリタイヤへの理解が深まり、うまく機能させることができるようになってきたと語った。
「トミーさんは自分の目でタイヤを観察して、それだけでいろいろなことが分かってしまう」とグロージャン。
「僕らにとって、走行中にタイヤの温度が低すぎるとき、あるいは高すぎるとき、感覚としては変わらない。基本的にグリップがないんだ。温度が低すぎて、あるいは高すぎて、グリップがないということをエンジニアに伝えるのはとても難しい」
「でもトミーさんがタイヤをチェックしていてくれて、予選のアウトラップでやるべきこと、たとえばターゲットとすべき温度などを教えてくれる。そういうことが積み重なって、僕らはタイヤの使い方を大きく改善することができた」
「今もピレリタイヤについて学んでいる最中ではあるが、(彼の存在が)チームにとって大きな助けになっている」
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