【プレミア初挑戦の選手たち④】 自分自身のストーリーを作りたい…セバスティアン・ハラー/ウェストハム
サッカーキング2019年8月8日(木)19時45分
フランクフルトで一躍名を挙げ、今夏ウェストハムに加入したハラー [写真]=Rob Newell - CameraSport via Getty Images
全5回にわたってお送りする“プレミア初挑戦の選手たち”。第4回に登場するのは、フランクフルトからウェストハムに加入した25歳のフランス人FWセバスティアン・ハラーだ。
今夏の移籍市場で、ウェストハムからはマルコ・アルナウトヴィッチ、アンディ・キャロル、ルーカス・ペレスといったFW陣が次々に退団。彼らに代わるエース候補として、ハラーはクラブ史上最高額となる4500万ポンド(約60億円)でロンドン入りを決めた。果たして、ハラーは大きな期待に応えることはできるのか。同選手にまつわる7つのトピックスを紹介する。
■柔道出身、幼少期にはGKも
幼少期にはサッカー以外のスポーツもしていたというハラー。母親のすすめで柔道を習っていたが、3年ほどで飽きてしまい、サッカーに集中するようになったそうだ。当時からすでに長身を誇っていたハラー(現在190cm)は、本職のFWだけではなくGKを任されることもあったようで、実際にPK戦で好セーブを見せることもあったという。本人はゴールを“守る”ことよりも“決める”ことの方が好きだったためにFWとしてキャリアを積んでいくことを選んだが、決断次第ではフランス随一のGKとして名を馳せることになっていたかもしれない。
■18歳でデビューも伸び悩み
2007年にはフランス有数の育成クラブとして名高いオセールの下部組織に入団。すぐさま才能を発揮し、2012年7月には、18歳でトップチームデビューを果たした。しかし本人が「当時の自分はまだ若くて、週末に最大限の力を発揮できる準備ができていなかった」と振り返るように、デビュー後は大きなインパクトを残すことができず。加えて監督との衝突もあったことから、他チームへの移籍を模索するようになった。
■恩師はあの知将
紆余曲折を経て辿りついた地は、オランダだった。2015年1月、ハラーはエールディヴィジのユトレヒトにレンタルで加入。すると、シーズン後半戦だけでリーグ戦17試合出場11得点を記録し、地元ファンが選ぶ年間最優秀選手に選出された。これを機に完全移籍を果たすと、2年半の在籍中に公式戦51ゴールを挙げ、本格ブレイクを果たした。なお、異国での急成長を支えたのが当時ユトレヒトを率いていたエリック・テン・ハーグ氏だったという。昨季、アヤックスをUEFAチャンピオンズリーグベスト4に導いた知将について、ハラーは「彼はいつも僕をもっと上のレベルに引き上げたいと望んでいた。彼はサッカーを愛する素晴らしい監督だ」と絶賛。自身の成長に不可欠な存在だったと語っている。
■ドイツでもハラー旋風
オランダで名を上げたハラーが新たな挑戦の舞台に選んだのはブンデスリーガだった。2017年夏、700万ユーロ(約8億円)の移籍金と引き換えにフランクフルトへ加入すると、1年目から公式戦13ゴールを挙げて、DFBポカール優勝を達成。クラブにとって30年ぶりの戴冠だった。さらに昨シーズンは公式戦20ゴールをマーク。ブンデスリーガではリーグ6位となる9アシストを記録するなど、得意のポストプレーでゴールをお膳立てする能力も進化を遂げた。UEFAヨーロッパリーグでも10試合に出場して5得点3アシストをマークし、ベスト4進出の大きな原動力となった。
■本命は“レ・ブルー”
ハラーはU-16から各世代別のフランス代表に選出されており、2011年に開催されたU-17ワールドカップではグループステージで日本代表と対戦した経験を持つ。しかしディディエ・デシャン監督率いるフランスA代表への招集歴はない。母親がコートジボワール出身であるため同国代表を選択することも可能だが、本人の望みはあくまで“レ・ブルー”のユニフォームに袖を通すことだという。もっとも「いつの日かフランス代表に選ばれれば完璧だけど、もし選ばれなかったとしてもこれまで通り頑張っていくだけさ」と、地道な努力を重ねていく決意を語っている。
■憧れの選手たち
少年時代に憧れていた選手は、元フランス代表FWティエリ・アンリだという。またコートジボワールにもルーツがあることから、元同国代表FWディディエ・ドログバを尊敬しており、長身で強靭なフィジカルを持つという共通点から、元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモヴィッチのプレーを参考にすることもあると明かしている。ただし「僕は誰かのコピーではなく、自分自身のストーリーを作りたいんだ」と語るように、あくまで“セバスティアン・ハラー”として活躍することを念頭に置いている。プレミアリーグで伝説を作ってきた先輩たちを上回るパフォーマンスを見せられるのか、注目される。
■今夏のオフに来日
ウェストハムへの移籍が決まる前、今夏のオフには来日を果たしている。6月中旬に日本を訪れると、東京の街を観光したり、ゲームセンターで遊んだりしたようで、その様子がフランクフルトの公式Twitterで紹介されていた。さらにフランクフルトの元日本代表MF長谷部誠と再会し、2人で日本食レストランを訪れていたことも明らかとなった。日本の清潔さやサービスの良さを大絶賛していたとのことで、すっかり親日家になったようだ。
(記事/Footmedia)
今夏の移籍市場で、ウェストハムからはマルコ・アルナウトヴィッチ、アンディ・キャロル、ルーカス・ペレスといったFW陣が次々に退団。彼らに代わるエース候補として、ハラーはクラブ史上最高額となる4500万ポンド(約60億円)でロンドン入りを決めた。果たして、ハラーは大きな期待に応えることはできるのか。同選手にまつわる7つのトピックスを紹介する。
■柔道出身、幼少期にはGKも
幼少期にはサッカー以外のスポーツもしていたというハラー。母親のすすめで柔道を習っていたが、3年ほどで飽きてしまい、サッカーに集中するようになったそうだ。当時からすでに長身を誇っていたハラー(現在190cm)は、本職のFWだけではなくGKを任されることもあったようで、実際にPK戦で好セーブを見せることもあったという。本人はゴールを“守る”ことよりも“決める”ことの方が好きだったためにFWとしてキャリアを積んでいくことを選んだが、決断次第ではフランス随一のGKとして名を馳せることになっていたかもしれない。
■18歳でデビューも伸び悩み
2007年にはフランス有数の育成クラブとして名高いオセールの下部組織に入団。すぐさま才能を発揮し、2012年7月には、18歳でトップチームデビューを果たした。しかし本人が「当時の自分はまだ若くて、週末に最大限の力を発揮できる準備ができていなかった」と振り返るように、デビュー後は大きなインパクトを残すことができず。加えて監督との衝突もあったことから、他チームへの移籍を模索するようになった。
■恩師はあの知将
紆余曲折を経て辿りついた地は、オランダだった。2015年1月、ハラーはエールディヴィジのユトレヒトにレンタルで加入。すると、シーズン後半戦だけでリーグ戦17試合出場11得点を記録し、地元ファンが選ぶ年間最優秀選手に選出された。これを機に完全移籍を果たすと、2年半の在籍中に公式戦51ゴールを挙げ、本格ブレイクを果たした。なお、異国での急成長を支えたのが当時ユトレヒトを率いていたエリック・テン・ハーグ氏だったという。昨季、アヤックスをUEFAチャンピオンズリーグベスト4に導いた知将について、ハラーは「彼はいつも僕をもっと上のレベルに引き上げたいと望んでいた。彼はサッカーを愛する素晴らしい監督だ」と絶賛。自身の成長に不可欠な存在だったと語っている。
■ドイツでもハラー旋風
オランダで名を上げたハラーが新たな挑戦の舞台に選んだのはブンデスリーガだった。2017年夏、700万ユーロ(約8億円)の移籍金と引き換えにフランクフルトへ加入すると、1年目から公式戦13ゴールを挙げて、DFBポカール優勝を達成。クラブにとって30年ぶりの戴冠だった。さらに昨シーズンは公式戦20ゴールをマーク。ブンデスリーガではリーグ6位となる9アシストを記録するなど、得意のポストプレーでゴールをお膳立てする能力も進化を遂げた。UEFAヨーロッパリーグでも10試合に出場して5得点3アシストをマークし、ベスト4進出の大きな原動力となった。
■本命は“レ・ブルー”
ハラーはU-16から各世代別のフランス代表に選出されており、2011年に開催されたU-17ワールドカップではグループステージで日本代表と対戦した経験を持つ。しかしディディエ・デシャン監督率いるフランスA代表への招集歴はない。母親がコートジボワール出身であるため同国代表を選択することも可能だが、本人の望みはあくまで“レ・ブルー”のユニフォームに袖を通すことだという。もっとも「いつの日かフランス代表に選ばれれば完璧だけど、もし選ばれなかったとしてもこれまで通り頑張っていくだけさ」と、地道な努力を重ねていく決意を語っている。
■憧れの選手たち
少年時代に憧れていた選手は、元フランス代表FWティエリ・アンリだという。またコートジボワールにもルーツがあることから、元同国代表FWディディエ・ドログバを尊敬しており、長身で強靭なフィジカルを持つという共通点から、元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモヴィッチのプレーを参考にすることもあると明かしている。ただし「僕は誰かのコピーではなく、自分自身のストーリーを作りたいんだ」と語るように、あくまで“セバスティアン・ハラー”として活躍することを念頭に置いている。プレミアリーグで伝説を作ってきた先輩たちを上回るパフォーマンスを見せられるのか、注目される。
■今夏のオフに来日
ウェストハムへの移籍が決まる前、今夏のオフには来日を果たしている。6月中旬に日本を訪れると、東京の街を観光したり、ゲームセンターで遊んだりしたようで、その様子がフランクフルトの公式Twitterで紹介されていた。さらにフランクフルトの元日本代表MF長谷部誠と再会し、2人で日本食レストランを訪れていたことも明らかとなった。日本の清潔さやサービスの良さを大絶賛していたとのことで、すっかり親日家になったようだ。
(記事/Footmedia)
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