フェルスタッペン「チャンスがあるなら、プレッシャーをかける。それが僕のスタイルだ」/F1第5戦決勝会見
F1第5戦70周年記念GPの決勝レースでは、4番手からハードタイヤで完璧なスタートを決めて3番手に浮上したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。その後もライバル勢がブリスターに悩まされるなか、フェルスタッペンは見事なタイヤマネージメントでトップに立ち、メルセデスに完勝した。
レース直後に行われた記者会見から、その喜びの声を集めてみた。
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──完璧なタイヤマネージメントでした。驚いていますか?
マックス・フェルスタッペン(以下、フェルスタッペン):そうだね。ここまでは予想していなかった。まず、スタートが良くて、すぐに3番手に上がったことが大きかった。
最初の数周はメルセデスについていくのは厳しいとわかっていた。でも、その後彼らが2台ともタイヤに問題を抱え出したのがわかった。というのも、彼らは僕よりも軟らかいタイヤを履いていたからね。
彼らとのギャップを縮め、その後彼らがピットインした。前が開けてからは、自分のペースでレースができたので、最初のピットストップも延ばすことができた。それがこの日の2つめのカギだった。
僕の1回目のピットストップは完璧じゃなかった。1輪だけ、少し時間がかかったんだ(レッドブル・ホンダとしては珍しく静止時間は3.2秒)。それでピットアウトしたら、バルテリ(・ボッタス/メルセデス)の後ろに回ってしまった。でも、その時点では僕の方が彼より軟らかいタイヤ(ボッタスはハードに交換して、フェルスタッペンはミディアムに交換していた)だったので、グリップがあり、バルテリをオーバーテイクすることができた。
それから、僕は彼とのギャップを2.5秒から3秒にキープし、2回目のピットインは同じタイミングで入った。あとはだれが最初にチェッカーフラッグを受けるかになったわけだけど、マシンのフィーリングはすこぶる良く、タイヤはまったく心配なかった。それが最後のポイントになったと思う。
──そういう状況でレースをしたのは、今回が今シーズン初めてですか?
フェルスタッペン:そうだね。優勝するときは、そういうものだよ。
──今日の優勝で、メルセデスとのギャップは今後縮まりそうですか?
フェルスタッペン:いや〜、それは厳しいね。これはずっと言っていることだけど。今日、僕たちが勝てたのは、すべてがうまく行ったからだ。マシンのバランスは良かったし、タイヤも問題なかった。特にここでは軟らかすぎるタイヤだったにのね。それが大きかった。
先週がそうだったし、シーズンを通してだいたい1ストップが多いけれど、そういう場所では僕たちはまだペースが(メルセデスに対して)遅い。でも、今日はメルセデスがブリスターに悩まされ、彼らがプッシュできなかったんだ。
──GP(レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼの愛称)から「タイヤを労わるように」と無線で言われたとき、おばあちゃんみたいにただ座っているつもりはない」と言い返していましたが、あのときすでにレースで勝てると確信していたのですか?
フェルスタッペン:いや、僕はあのときすでにタイヤをマネージメントしていた。でも、彼ら(メルセデス勢)のタイヤが終わっているのがわかっていたので、ただ後ろで待っているのは嫌だった。チャンスがあるなら、プレッシャーをかける。それが僕のスタイルだからね。だから、そうしたまでだ。
もちろん、そうすることで自らのタイヤをダメにして、レースを台無しにすることもあるとわかっている。でも、今日は違うと確信していた。僕のほうが確実に速かったから。でも、ターン13でルイスに近づいたときはかなり大変だった。それで彼らに接近するのはやめたんだ。そうしたら、彼らがピットインしてくれた。そして、僕のレースが始まった。
──次の第6戦スペインGPに向けてはいかがでしょう。
フェルスタッペン:今日のようなレースができるとは思っていない。というか、誰にもわからないよ。おそらく、タイヤだけが知っている。レースが1ストップの展開になれば、エキサイティングなレースにはならないだろう。2ストップをお願いしたいね。1ストップでずっとタイヤをマネージメントするレースって、つまらないでしょ。プッシュできるレースがしたいね。
ただ、現実的に僕たちは予選で明らかにメルセデスより遅い。しかも、かなりね。だから、僕たちはまずその問題を解決しなければならない。それと、バルセロナは今回よりタイヤが1ランク硬くなることを忘れてはならない。だから奇跡は起きないだろう。
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